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【定石5】顧客理解とファン基盤拡大のためにSNS活用から始める

デジタルマーケティング 成功に導く10の定石 №5

  • 田川 絵理
  • 植田 みさ

2017/06/06

【定石5】顧客理解とファン基盤拡大のためにSNS活用から始める

電通デジタル刊行の書籍『電通デジタルのトップマーケッターが教える デジタルマーケティング 成功に導く10の定石 簡単に分かる売れ続ける仕組みをつくるツボ』の発売を記念してお届けしているこの連載。

第5回は、定石5「顧客理解とファン基盤拡大のためにSNS活用から始める」の中から、一部を抜粋して紹介します。

 

SNSを活用したマーケティングは「ソーシャルリスニング」から

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、もともと個人間でのやり取りを支援するサービスですが、企業にとっても、お客様とのコミュニケーションに有用性があるとして、早い段階から活用されています。

SNSの種類も増えています。ツイッター、フェイスブックを始め、ユーチューブ、LINE、インスタグラムなど、さまざまな特徴を持ったSNSが登場して、現在では20種類くらいあると言われます。

企業や各種団体としては、どれをどのように使って、何を実現するのか、悩ましいところです。なかには手当たり次第に新しいSNSの運用に手を出したり、人気のSNSに乗り換えたりする例や、十分な体制を作らないままに運用を始めてかえって炎上等のリスクを高めているケースも見受けられます。

目的と目標をはっきり定めて、企業にとってのターゲットユーザーは誰か、企業のブランディングに適っているかどうか、といった観点からSNSを選ぶと同時に、どう運用するのか、どうデータ活用するのかなど、体制面やその後の活用方法を事前に考えておくことも求められます。

そこでまず重視したいのは、お客様とコミュニケーションを取る前に、お客様の「生の声」をSNSを通じて傾聴するという活用方法です。たとえば、ツイッターであれば、お客様の「つぶやき」に耳を傾けます。

SNSを含めたソーシャルメディアの中で発言されるお客様の声を聞くという意味で、「ソーシャルリスニング」と言います。ソーシャルリスニングを通して、企業(我が社)はお客様からどう見えているのか、どんなことが話題にされているか、それがどんな意味を持ち、何が課題か、といったことなどが分かってきます。

お客様と直接コミュニケーションを取っていく場合でも、こうした背景を踏まえたうえで行えば、誤解を防ぐことができるだけでなく、何よりポジティブな(いい意味での)新しい声が生まれ、その声に反応した声がSNS上に増えて、ファンがファンを呼ぶというサイクルをつくり出して行くことが可能になります。

 

SNSに蓄積されたビッグデータを「定量」と「定性」の2つの視点で分析する

SNS上に飛び交うユーザーの発言は、膨大なものです。SNSのなかった時代には、その時々の会話や独り言としてほとんど消え去ってしまっていたものを、現在は「宝の山」として活用することができます。

SNSの膨大なユーザーの声の中から、自社の施策や商品に対するコメントだけではなく、競合に対するコメントや、そのカテゴリーに対するニーズを把握することができます。通常のアンケート調査のように企業側が質問する場合とは違い、SNSに自発的に投稿された生活者の生の声だからこそ、リアリティがあり、かつマーケティング上の価値が高い分析リソースになることが期待できます。

ソーシャルリスニングは、お客様一人ひとりの声から個別のシチュエーションや気持ち、ニーズなどを読み取っていく作業になるので、マーケティングリサーチの手法分類からすると定性的・質的(消費者の購買意欲など数値に表せない質的情報)な分析のように受け取られるかもしれません。もちろん、お客様の行動の理由や感情まで分析するという意味では定性的・質的ですが、私たちは、これを数量や割合にして定量的にも分析しています。

また、定性的なデータ分析を中心に行う場合でも、発言内容の関連性に基づいてカテゴライズ(分類)し、それぞれのカテゴリーの数量と全体的なボリューム、それに占める割合をつかんだうえで、定性的な分析を行っています。

つまり、SNSデータの一つの特徴は、定量と定性の両方で分析可能だということです。たとえば、「その商品名がどのくらい話題になっているか」は「量」として捉えられます。加えて、発言のデータなので、そこにある文脈から「ポジティブに思われているのか?」「ネガティブに思われているのか?」も同時に把握できます。

この特徴があるからこそ、ソーシャルビッグデータをマーケティングの施策にまで落とし込むことができるのです。

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