「アナログハックを目撃せよ!2018」
アニメ「BEATLESS」とコラボしたイベント開催
2018/03/06
内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は3月4日、KADOKAWA、BEATLESS 製作委員会と協力し、「サイバーセキュリティ月間」の普及啓発イベント「アナログハックを目撃せよ!2018」を東京・千代田区のアキバ・スクエアで開催した。
最近のサイバー攻撃は、機械的・システム的なアプローチから、特定の個人や団体を標的にして、人の心の隙を突く手法にシフトしつつある。
政府は、毎年2月1日から3月18日までの期間を「サイバーセキュリティ月間」と定め、各機関と連携しながらサイバーセキュリティに関する取り組みを推進しており、2018年はソーシャルエンジニアリングに近い概念を持つ「アナログハック」をテーマとしたアニーメション作品「BEATLESS(ビートレス)」とタイアップし、ポスター掲示やイベント開催などのPR活動を行いながら、サイバーセキュリティの重要性を呼び掛けている。
オープニングイベントで、三角育生NISC副センター長(内閣審議官)は「サイバーセキュリティと聞いても、身近なことと思わない人もいる。しかしポケットの中のスマホがコネクトされている状況にある以上、サイバーセキュリティを忘れることはできない。そこで、皆で力を合わせ、サイバーセキュリティの普及に取り組むことにした」と話し、システム的な防衛だけでなく、各人がサイバーセキュリティの意識を高めることの必要性を説いた。
続いてビートレスのキャラクター「レイシア」役の声優、東山奈央さんと、レイシアのコスプレーヤーが登場。東山さんは、作品の世界観や制作現場のエピソードを交えながら、現実世界で人間の心の隙を突いてくる「アナログハック」の概念や怖さについてトークを展開し「目的をもって人に働きかけることがアナログハックで、それ自体に善悪はないが悪意を持って使うと危険だ」と解説。
トーク終了後のジャンケン大会で「私はグーを出します!」と宣言していた東山さんは、パーを出して参加者をザワつかせたが「私の言葉でパーを出した人はアナログハックされています!気をつけましょう」と演出の一部であることを打ち明けながら笑顔で警告。
ジャンケンを仕切り直し、最後に来場者全員で「サイバーセキュリティは全員参加!」と声そろえ、ステージを締めくくった。
一般来場者向けのステージイベントでは、スマホやパソコンへのサイバー攻撃実演や、ビートレス原作者の長谷敏司さん、声優の小野早稀さん(遠藤ユカ役)が登場するトークショーが人気を集めた。
会場では、関連企業・団体がブースを出展するとともに、コスプレーヤーによる撮影会やスタンプラリー、セキュリティハンドブックの配布なども行われ、多くの来場者でにぎわった。
NISCサイト:
https://www.nisc.go.jp/