電通ダイバーシティ・ラボ、新しい服づくりの仕組み「041FASHION」を開発
2018/04/12
4月12日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。
2018年4月12日
電通ダイバーシティ・ラボ、新しい服づくりの仕組み「041FASHION」を開発
― 「ひとり」の課題から社会の課題を解決に導くALL FOR ONEプロジェクトで社会に貢献 ―
株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)において障害・ジェンダー・多文化・ジェネレーションなどの多様な個人に向けたソリューションを提供する「電通ダイバーシティ・ラボ」(以下「DDL」)は、課題を抱える「ひとり」に徹底的にフォーカスすることで、社会の課題を解決に導く「ALL FOR ONE(オールフォーワン)」(=041)プロジェクトを推進しており、このたび、車いすユーザーの課題を解決する新しい服づくりの仕組みを開発しました。
DDLは2016年に、日本テレビ放送網株式会社、一般財団法人ジャパンギビングと共に、世界が抱えるさまざまな社会問題の解決を目的としたソーシャルユニット「Social WEnnovators(※)」を立ち上げ、これまでにも「041SPORTS」として障害のある方でも楽しめるスポーツ(むしろその人が有利になってモテるスポーツ)や、「041SOS」として子連れや病気治療中の方による外出時の電車移動が楽になる方法などを生み出してきました。
そして今回は「041FASHION」として、障害を抱える5人の方を対象に、それぞれが抱える課題を聞き深堀りすることで、新しい服づくりを実現し、6つのファッションアイテムを開発するに至りました。一例を挙げると、障害を抱える車いすユーザー女性「ひとり」にフォーカスし、彼女個人が本当に欲しいと思うもの、必要なもの、潜在ニーズとして考えられるものなどを調査することで、車いすに乗っていてはなかなか着ることのできないスカートの問題を解決に導きました。
誕生したフレアスカートでは多くのZIPを採用し、車いすユーザーでない人にとっても、ジッパーを自分の好みで調整でき、開閉ひとつでデザインが変わり、タイトからセミフレア、フレアと自由自在に着こなせるようになっています。心地よく、着脱の容易さ、サイズの微妙な調整、保温性などにも配慮が行き届いており、社会の「みんな」にとっても新しい価値となるファッションが誕生したといえます。また同様の手法で、パラアイスホッケー日本代表の上原大祐選手を対象に「背面腰下が外せるミリタリーコート」などの開発も実現しています。
このように「041FASHION」では、社会的に解決されてこなかった車いすユーザーの課題を、「ひとり」を起点に深掘りして商品開発までを行い、それが非車いすユーザーのニーズをも満たすという新しい価値の創造へとつなげています。
なお、今回の「041FASHION」のデザイン開発に当たっては、本プロジェクトの主旨にご賛同いただけた株式会社ユナイテッドアローズの協力を得ており、販売においても、来店が困難な車いすユーザーのために「クラウドファンディング型(受注型)販売」(https://041.world/fashion/)を採用しています。
DDLでは、「041FASHION」のようなビジネスモデルのことを「1 to Business to Social」
(略称:「1toBtoS」、ひとりからビジネスへ、ビジネスから社会へ)と呼んでおり、今後もこの手法を他の分野に応用していくことで、さまざまな社会課題の解決に貢献していきます。
【041FASHIONで誕生した服の商品例】
※Social WEnnovators(https://wennovators.com/#about):電通・日本テレビ・ジャパンギビングの社会起業家たちが垣根を超え、メディア・クリエーティブ・ソーシャルの力を結集しながら、”WE”の力で社会課題と向き合っていくソーシャルユニット(2016年発足)のこと。041プロジェクト(https://041.world/)を発起させたユニットでもあります。
以上
電通ニュースリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0412-009522.html