「よりよく生きる」プランニングNo.1
古くて新しいウェルネスを考える
2013/06/21
心と身体を健やかに保つことは、いつの時代でも、誰にとっても、生きていく上でとても大切なこと。このニーズを満たすための「ヘルスケア市場」が新たな盛り上がりを見せています。電通オリジナルの大規模調査「ウェルネス1万人調査」の結果をベースに、最新のウェルネストレンドをご紹介いたします。
電通には「ウェルネス・プロジェクト」というプロジェクトがあり、「チームウェルネス」という専門集団が存在します。実は10年以上の歴史を持つ、プロジェクトです。
「ウェルネス」とは、1961年に米国の公衆衛生医であったハルバート・ダン博士によって提唱された概念で、「心身ともに健康で輝くような状態」という意味です。WHOが定義する「健康」よりもさらに踏み込み、広い視野で捉えた健康観、平たく言うと「QOL」(クオリティ・オブ・ライフ)を高める活動のひとつを指します。
この言葉が一般に浸透したのは、「全米ウェルネス協会」が設立された1977年以降。日本では、1985年に「財団法人日本ウエルネス協会」が設立され、運動が本格的にスタートしました。
つまり、この言葉が流行ったのは少し前。特に飲料や食品業界においては、ウェルネスという名称が付いた会社や部署もいくつか見られます。
しかしこのウェルネス、最近また注目されてきているのです。その理由は3つ。
①社会的に、高齢化に伴う医療保障の限界からセルフケアが重要視されてきているため
②消費者的に、健康トレンドが定着し生活に根付いてきているため
③企業的に、世間のニーズに伴いプレイヤーが多様化してきているため
この状況を受け、電通ウェルネス・プロジェクトでは、昨年から部署横断で「チームウェルネス」を結成し、体制やツールの強化を行ってきました。「メディカル≒cure」と「ウェルネス≒care」と分けて定義し(メディカル・プロジェクトも存在します!)、主に「健康」と「美容」の領域で社内外の様々な業務をサポートしており、今後は、情報通信、家電、住宅、流通など、幅広い分野への拡大が予想される、健康への取り組みに対する課題解決も視野に入れています。
前提は以上のようになりますが、最も重要なことはウェルネスが全人類に共通する、普遍的なテーマであるということ。そして日本におけるそのフィールドが変化しつつも再び活性化しつつあるということです(もちろん世界でのニーズもあります)。
今まで健康とは無関係だと思われていたモノやコトにも健康や美容価値が付加されてきている時代、そして生活者ひとりひとりに健やかに生きるための自己管理が求められる時代、ウェルネスはもはや他人事ではありません。ウェルネスについて、一緒に考えてみませんか?