loading...

「楽しもう!見上げる空から、行って見る宙まで」
「ツーリズムEXPOジャパン2018」でトークショー

2018/09/28

    約20万人が訪れる世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2018」が9月20~23日、江東区の東京ビッグサイトで開催された。

    一般公開が始まる9月22日には会場内のステージで「宙ツーリズム推進協議会」主催の「楽しもう!見上げる空から、行って見る宙まで」と題したトークショーを開催。同協議会は、宇宙にまつわる魅力を「宙(そら)」と称し、宙を見上げること、宙を旅行することなど、さまざまな情報やサービスの提供を目的として2017年に設立された団体だ。

    トークショーには発起人の縣秀彦代表や元JAXA宇宙飛行士の山崎直子さんら8人が登壇し、それぞれの視点で宙の魅力を語った。

    トークショー

    電通宇宙ラボの荒井誠氏は冒頭「天体やご来光など見上げるものから、実際に行って見るものまで、宙を観光資源として捉え、さまざまな自治体とネットワークを構築し、盛り上げていきたい」とあいさつ。

    山崎さんは、1970年代に打ち上げられたボイジャー探査機に搭載された「ゴールデンレコード」について触れ「ここには、宇宙において私たちが住む太陽系の場所を指示した地図が描かれている。ボイジャーはすでに太陽系を超えて旅を続けており、いつか宇宙で生命体に出会ったとき地球の位置を示してくれる。これこそ究極の宙ツーリズムだと思う。壮大な思いを掲げながら、いつか人類が宇宙に活動領域を広げていく時代を思い描いている」とコメント。2010年に宇宙へ行った際の写真や経験談を交え、宇宙飛行の魅力を語った。

    山崎直子さん

    「鳥取県は星取県」のキャッチフレーズでPRを展開する鳥取県の井田広之氏は、都道府県庁として初めて条例を制定し、美しい星空を守りながら観光や教育に力を入れていることを熱弁。

    すると、出身地の長野県大町市の観光大使を務める縣代表は「長野県は『宇宙県』を合言葉としていることから、鳥取県にライバル心を持っている」と割って入り、県を挙げて活動していることをアピールした。両氏は舌戦を繰り広げながらも、最後は「星取県」と「宇宙県」をたたえ合い、会場を盛り上げた。

    ステージ

    日本旅行の中島修氏は、ロケット打ち上げ観光ツアーの楽しみ方を紹介し「打ち上げに関心を持つのは男性だが、現地で感動して涙を流すのは女性が多い。実は今夜(9月23日)、午前2時52分27秒に種子島宇宙センターからロケットが打ち上げられるので、夜更かししてJAXAの中継を見ながら応援してほしい」とコメント。来場者の多くがうなずき、関心を示した。

    「ツーリズムEXPOジャパン2018」の会場には「宙ツーリズム推進協議会」のブースも出展。さまざまな展示資料やVRゴーグルによるバーチャル宇宙体験コーナー、実物と同じ表皮生地を使用して作られたレプリカ宇宙服などが展示され、人気を集めた。

    展示ブース