第66回「民放大会」開く
2018/11/12
日本民間放送連盟(民放連)は11月7日、第66回「民間放送全国大会」を東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開き、民間放送関係者や来賓、招待者らが参加した。大会式典と二つのシンポジウム、記念講演などを行った。
式典では、今回から日本民間放送連盟賞と日本放送文化大賞が統合された「日本民間放送連盟賞」の表彰を行った。
冒頭、大久保好男会長(日本テレビ放送網社長)が「放送の公共的役割はこれまで以上に重要になっている。今年は自然災害が多数発生したが、民放事業者は国民の生命と財産を守る情報の発信に全力を挙げてきた。フェイクニュースや真偽のはっきりしない情報に惑わされず、事実に基づいた正確で公平な情報を送り届ける私たちの社会的責任は重大だ。サイバーセキュリティー対策、テレビの媒体価値を高めるための指標、ラジオの将来像など目前の課題は複雑で困難だが、来月からは新4K8K衛星放送も始まる。共に連携し勇気と使命感をもって、民放事業の明るい未来を築いていこう」とあいさつした。
来賓からは、安倍晋三首相からのビデオレター、石田真敏総務相(代読:佐藤ゆかり総務副大臣)と日本放送協会(NHK)の上田良一会長から祝辞が贈られた。
宮内正喜大会委員長(フジテレビジョン社長)が「大会宣言」を読み上げ、これを採択した。
大会宣言
全国で、過去に経験したことのないような自然災害が頻発する中、民間放送の基幹メディアとしての役割がますます重要になっている。われわれは、常に放送サービスの向上に努め、迅速で正確な情報を提供することで、視聴者・聴取者の安心・安全に寄与してきた。これからも民間放送は多様化する価値観に応え、信頼されるメディアであり続けるために、自らが未来像を描き、社会的役割と責任を果たしていくことを誓う。
続いて、平成30年民放連賞の表彰が行われた。この1年間の民放界を代表する番組など4部門93件が表彰され、受賞各社の代表にトロフィー・盾が授与された。
グランプリは、静岡放送「SBSスペシャル 罠師~片桐邦雄・ジビエの極意」(テレビ部門)とニッポン放送「ニッポン放送報道スペシャル『My Dream』」(ラジオ部門)に贈られた。
大会式典に続いて、脚本家の倉本聰氏が「テレビはどこへ行くのですか?」と題して記念講演を行った。
また、今大会では、次の二つのシンポジウムと関連企画を実施した。
シンポジウム/テレビ
◇テーマ
「放送のアウトバウンド~番組制作の工夫と展開~」
◇パネリスト
渋谷闘志彦氏(総務省情報流通行政局情報通信作品振興課長)
君嶋由紀子氏(放送コンテンツ海外展開促進機構[BEAJ]事務局長)
工藤洋史氏(大分放送メディア局次長兼テレビ編成部長)
澤田陽氏(山陰中央テレビジョン放送東京支社コンテンツ戦略室長)
◇コーディネーター
内山隆氏(青山学院大学総合文化政策学部教授)
シンポジウム/ラジオ
◇テーマ
「検証 ラジオとスポーツ」
◇パネリスト
沼田憲和氏(北陸放送「拝啓、武田勝です」担当ディレクター)
相良武氏(琉球放送「スポーツフォーカル」担当ディレクター)
今井隆信氏(富山エフエム放送「体育会系ラジオ」担当ディレクター)
神吉将也氏(ラジオ関西「GOGO! ヴィッセル神戸」担当ディレクター)
◇コーディネーター
えのきどいちろう氏(コラムニスト)
関連企画/テレビ
◇タイトル
「カウントダウン 4K新時代」
関連企画/ラジオ
◇タイトル
「情熱ラジオ列島」