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世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH」開催
~オープンイノベーションで社会課題に取り組む~

2018/12/27

    12月4、 5日の両日、フィンランド・ヘルシンキで、世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH」が開催された。フィンランドは、社会保障や産学連携の取り組みなど、スタートアップ支援に積極的な国家として注目されており、SLUSHはその象徴となるイベントだ。

    ©Rikka Vaahtera

    SLUSHは、起業家と投資家を結ぶ場として2008年にヘルシンキで始まり、今回で11回目。日本、シンガポール、上海でも開催されている。学生ボランティアによって支えられていることも特徴で、そのエネルギーが、次につながる出会いやチャンスをつくり出している。

    ©Petri Antila

    カンファレンスの冒頭、SLUSHのアンドレアスCEOとアレクサンダー社長から「SLUSH ACADEMY」の創設が発表され、場内が騒然となった。世界各国の有名大学、企業、ベンチャーキャピタルと世界的な教育プログラムを開始し、アントレプレナーを養成する試み。2019年春から応募可能となり、第1期は20~30人が選出される。2019年以降も規模を拡大していく方針だ。

    ©Jussi Hellsten

    また、SLUSH会場内で、エネルギー企業大手「Fortum」は、グーグルベンチャーズの共同創始者であるスコット氏が率いるValoベンチャーズとのプロジェクトを発表した。

    FortumのペッカCEOは「私たちはクリーンな世界を目指している、それは単独では実現することはできない」とオープンイノベーションの必要性を語った。会場外でも、ノキア、ダイムラー、大手通信会社のテレフォニカなどがサイドイベントを開催しており、大企業にとっても、持続的成長のためにスタートアップとの協業がますます重要になってきている。

    ©Samuli Pentti

    イベント内で行われた、ピッチコンテスト「SLUSH100」では、マシーンラーニングのインタラクティブなフレームワークを開発する「MEESHKAN」がウィナーに選出。Slackによるインターフェースで開発状況全体を把握することができ、AI関連のプロジェクトマネジメントに関わる誰もが持っていた悩みを解決するツールである点が評価された。

    その他、ファイナリストに残ったチームも、高層ビルの窓掃除をするドローンや、AIを活用しスムースなインターネットコネクションを処理するネットワークサービスなど、身近にある社会課題を具体的に解決するプロダクトが上位にランクインした。

    ©Petri Anttila

    2019年1月31日(木)、DMM.make AKIBAにおいて、参加者によるSLUSH報告会を実施予定。お問い合わせは、digup@dentsu.co.jpまで。