「東京2020ロボットプロジェクト」始動
パートナーのロボットなどが大会をサポート
2019/03/15
東京2020組織委は3月15日、「東京2020ロボットプロジェクト」の第1弾として、プロジェクト概要と、車いす席の観戦者をサポートする生活支援ロボットの活用、大会運営でのパワーアシストスーツの活用について発表した。
同プロジェクトのメンバーは、産業技術総合研究所 ロボットイノベーション研究センター長の比留川博久氏(プロジェクトリーダー)、東京大の佐藤知正名誉教授、理化学研究所 革新知能統合研究センター長の杉山将氏に加え、国、東京都、大会パートナーのパナソニック、トヨタ自動車、組織委で構成される。
プロジェクトは、大会ビジョン「史上最もイノベーティブで世界にポジティブな改革をもたらす大会」を目指し、メンバーが連携して取り組んでいる。
「生活支援ロボットによる車いす席観戦サポート」では、トヨタ自動車のHSR(Human Support Robot)・ DSR(Deliverly Support Robot)を活用し、ロボットによる物品の運搬や観戦席への誘導を通じて、車いすの観客のストレスフリーな入退場・観戦をサポートする。
オリンピックスタジアムで行われる、陸上競技(オリンピック・パラリンピック)開催時に車いす席の一部で実施される予定。
比留川リーダーは「東京大会は、日本のロボット技術を発信する絶好の機会。ロボットを展示するのではなく、実際にロボットが人の役に立つ姿を見せたい」とコメントした。
パナソニックの井戸正弘執行役員は「当社のスポンサーカテゴリーでもあるパワーアシストスーツなどのロボット技術が、障がいのある方のみならず、全ての人と社会に役立ち、後世に残るレガシーとなることを強く願う」とコメント。
トヨタ自動車の未来創生センター長の古賀信彦氏は「当社は大会を通じて“すべての人に移動の自由を”との思いから、さまざまなモビリティーを開発している。支援ロボットで、車いすの方にもスポーツの感動や、スタジアムの熱気を感じてほしい」とした。
プロジェクトでは今後も、大会で活躍する新たなロボットを発表する予定だ。