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「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」
「TikTok」がセミナー開催(動画あり)

2019/05/30

    世界中のマーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が集まり交流するイベント「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」が5月27日、港区の東京ミッドタウンで開幕した。(30日まで)
    イベントでは、各業界のプロフェッショナルによるさまざまなセミナーやワークショップが行われる。東京での開催は今回が4年目で、2018年は3日間で約1万5000人が参加した。

    ショートムービープラットフォーム「TikTok」を運営するByteDanceは28日、会場内で「TikTok FOREFRONT」セミナーを実施した。
    第1部には、TikTokのインハウスソリューションチーム「X Design Center」のリーダー、鈴木瑛氏が登壇し、セミナーを開始した。
    冒頭、鈴木氏は、150の国と地域をカバーし、日本だけで月間のアクティブユーザーが950万人に上るTikTokについて紹介。

    同プラットフォームがここまで成長できた理由として、「アルゴリズムによる、各ユーザーへの最適な動画提供」「4Gから5Gへ、日々進化を続ける動画環境」「主役化したインフルエンサーを、ブランドがフォローする現状」「ダンス必修化に見られる、自己表現をためらわない世代の台頭」を挙げて説明した。

    また、新しいマーケティングモデルとして、2004年に電通が提唱した「AISAS」に代わり、「(Al)SAS(アルサス)」を提案した。(Al)はALGORITHM、最初のSはSYMPATHIZE。
    モノも情報も飽和した現状では、理性的な検索よりも、アルゴリズムでハイエンゲージメントが実現できるプラットフォームによる、感性的な共感の提案が重要だと話した。

    鈴木氏は、TikTokを使った広告として、NTTドコモの事例を紹介し、キャンペーンを実施した電通の佐藤雄介氏(クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)を呼び込んだ。

     
     

    第2部を受け持つ佐藤氏は、ドコモの「みんなを、ドまんなんかに。」キャンペーン構成を中心に、これからのクリエーティブについてプレゼンテーションした。
    ドコモの広告では、3匹のキャラクターが“人型”“マペット”“アニメ”という異なるレイヤーを自由に行き来しながらストーリーが続く。それらの露出もマス、デジタル、リアル(イベントなど)、SNSと多岐にわたることを紹介。

    また、超消費型社会(トレンドもすぐに飽きられる社会)に対応する事例として、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」のCMシリーズを見せ、何度もネットニュースの話題になる仕掛けをすることで、簡単に消費されない広告の作り方を披露した。

    鈴木氏は「佐藤氏のコンテンツの作り方は、移り気なユーザーのアテンションをどうやって集め続けるのか、TikTokで広告やマーケティングを展開する上でとても重要だ」とコメント。「新しいプラットフォーム上でも、これまで培った広告手法の応用は十分通用し、アルサスのモデルを達成できることが佐藤氏の話から感じ取れる」と語った。 
    佐藤氏は「プロが作るキャンペーンと、TikTokユーザーに代表されるデジタルネイティブ世代が考えたキャンペーンが連動するようなクリエーティブにとても興味がある」として、鈴木氏も「今後皆さんには、一見すると大きな違いがある、マスメディアとTikTokを組み合わせた統合キャンペーンを考えてほしい」と呼び掛けた。

    TikTokブースでは、人気インフルエンサーによるショートムービーの投稿方法や、撮影手法などのデモンストレーションも実施した。