第67回「民放大会」開く
信頼できるメディア目指し“大会宣言”
2019/11/08
日本民間放送連盟(民放連:JBA)は11月6日、第67回「民間放送全国大会」を東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開き、大会式典と二つのシンポジウム、記念講演などを行った。民間放送関係者や来賓、招待者らが参加した。
冒頭、大久保好男会長(日本テレビ放送網社長)が「放送の公共的役割は民放事業者の重要な責務である。今年もまた、自然災害が相次いだが、民放事業者は国民の生命と財産を守る情報の発信に全力を挙げてきた。フェイクニュースや真偽のはっきりしない情報に惑わされず、健全な世論の形成、健全な民主主義の発展に寄与するために正確で公平な情報を送り届けてきた。昨年12月からは4K8K衛星放送が始まり、放送の歴史に新たな1ページが加わった。スポット収入の増加策、5G時代幕開けによる競争の激化など決して平坦な道のりではないが、勇気と使命感を持って恐れずに進んでいきたい。放送分野では共に切磋琢磨し、インターネット通信事業分野では共に連携し、『ONE TEAM』となって取り組んでいこう」とあいさつした。
安倍晋三首相からはビデオレター、来賓の高市早苗総務相と日本放送協会(NHK)の上田良一会長からは祝辞が贈られた。
亀山慶二大会委員長(テレビ朝日社長)が「大会宣言」を読み上げ、これを採択した。
大会宣言
「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて準備が進むなか、平成から令和へ、新たな時代を迎えた。インターネット社会で大量の情報を手にいれられる今、正確で信頼できるメディアが強く求められている。われわれ民間放送は、視聴者・聴取者の期待と信頼に常に応え、多様で良質なコンテンツを発信し続けることで、新しい時代を切り拓いていくことを誓う。第67回民間放送全国大会にあたり宣言する」
続いて、「日本民間放送連盟賞」の表彰が行われた。この1年間の民放界を代表する番組など4部門(番組・CM・技術・特別表彰)94件が表彰され、受賞各社の代表にトロフィー・盾が授与された。
グランプリは、北海道テレビ放送「HTB開局50周年ドラマ チャンネルはそのまま!」(テレビ部門)と南海放送「緊急放流=逃げろ!~誰が命を奪ったのか~」(ラジオ部門)に贈られた。
大会式典に続いて、東京2020オリンピック公式映画監督の河瀨直美氏が「私が描く東京オリンピック」と題して記念講演を行った。
また、今大会では、次の二つのシンポジウムと関連企画を実施した。
シンポジウム/テレビ
◇テーマ
「多様化する視聴指標」
◇パネリスト
小出誠氏(日本アドバタイザーズ協会常務理事電波委員長、資生堂ジャパンメディア統括部エグゼクティブマネージャー)
飯塚隆博氏(博報堂DYメディアパートナーズデータビジネス開発局長)
尾関光司氏(ビデオリサーチ常務取締役)
橋本昇氏(民放連テレビ視聴指標研究プロジェクトチーム副主査、テレビ朝日営業局次長)
伊藤祐介氏(北陸朝日放送東京支社業務部副部長兼コンテンツ事業部)
◇モデレーター
植原啓介氏(慶應義塾大環境情報学部准教授)
◇進行
樋口薫子氏(フジテレビジョン総合メディア推進本部局長)
シンポジウム/ラジオ
◇テーマ
「ラジオはパーソナリティだ!」
◇パネリスト
佐久間宣行氏(テレビ東京プロデューサー、「オールナイトニッポン0」パーソナリティー)
落合健太郎氏(FM802 DJ「ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!-」「Chillin’ Sunday」担当)
やきそばかおる氏(コラムニスト)
◇司会
上柳昌彦氏(ニッポン放送「上柳昌彦 あさぼらけ」パーソナリティー)
関連企画/テレビ
◇タイトル
「番販からその先へ~海外ビジネス最前線~」
関連企画/ラジオ
◇タイトル
「RADIO JUKEBOX(ラジオジュークボックス)」