京都芸術大学と電通グループが町工場を支援する「YAOKONTON」がスタート
2022/09/30
歯ブラシ、石鹸、フライパンなどの日用品から、自動車や家電のパーツまで。古くからモノづくりで栄えてきた八尾市には、モノづくり技術の高い町工場企業が数多く存在する。その多くは、OEM製品製造など、大企業からの下請け業務が中心だが、昨今、自社製品・ブランド開発に活路を見いだし、積極的に取り組む町工場が増加している。
「YAOKONTON」は、その流れを加速・拡大するプロジェクト。メンターとして京都芸術大学から、PlayStation®4等のプラットフォームデザインを統括した風間重之氏、LED信号機等数多くのプロダクトデザインを手がける秋田道夫氏、美術家でファブラボ北加賀屋を共同設立した白石晃一氏、産学連携プロジェクトを推進する吉田大作氏、および、プロダクトデザイン学科、情報デザイン学科クロステックデザインコースの学生が参加。他にも、おもちゃクリエーター高橋晋平、ファッションデザイナー山根敏史など、多様なジャンルのメンターが、製品企画〜開発サポート〜販売まで、採択町工場を支援する。
<プロジェクト概要>
・実施期間:2022年8月〜2023年3月まで
・主宰:八尾市
・WEBサイト:https://yaokonton.jp
<参加企業>
・STG https://www.stgroup.jp/
・大阪糖菓 https://www.osaka-toka.co.jp/
・カネエム工業 http://www.kanem.com/
・菊水テープ https://kikusuitape.co.jp/
・木村石鹸工業 https://www.kimurasoap.co.jp/
・錦城護謨 http://www.kinjogomu.jp/
・CHROMES http://chromes-2016.com/
・大輝製作所 http://brass-daiki.co.jp/
・谷元フスマ工飾 https://t-f-kosyoku.com/
・藤田金属 http://www.fujita-kinzoku.jp/
・ミナミダ https://minamida.co.jp/
キックオフイベントには、採択町工場11社に加え、メンター陣が参加した。
風間重之氏、吉田大作氏から、京都芸術大学が取り組む社会実装事例の紹介が行われた。中でも、伝統工芸のもつ素材・技術を生かした商品「HANAO SHOES®️」の試作から開発、販売までのサクセスストーリーは、京都芸術大学学生とのコラボレーションへの期待感を高めた。
また、秋田道夫、SNSを中心に活動するプロダクト開発チーム「専業ムフ」、シューズブランド「blueover(ブルーオーバー)」を立ち上げたクリエーティブ・ディレクター ゴトウシュウ (ノーティスデザインカンパニー)よるトークセッションを行った。「使う人は作る人ではありませんが、作る人は使う人でもあります」「観察はデザインに優る」など秋田氏の言葉や、多様な発想の視点・モノづくりスタイルに触れる機会となった。
イベント翌日には、プロジェクト活動の一環として、京都芸術大学学生を含むメンターが、採択町工場企業を訪問した。製品開発にむけ、さっそく動き出している。
この「YAOKONTON(やおこんとん)」は、2023年3月まで実施を予定している。