世界で観光市場拡大 地域別伸び率では台湾1位
2014/10/17
国連世界観光機関(UNWTO)の発表によると、2014年上半期の国際観光客到着数(海外旅行者の受け入れ人数)は、前年同期比4.6%増の5億1700万人に達した。14年通年でもUNWTOの当初予想を上回る4~4.5%の成長が見込まれている。
地域別で最も伸びが大きかったのは米州(6%増)だった。北米ではメキシコ(19.8%増)への旅行客の伸びが目立った。南米ではブラジルで開催されたサッカーワールドカップが旅行者の増加に貢献。同国の観光収入も年初からの7カ月間で10%増加した。
これに続くのはアジア・太平洋(5%増)。伸び率では台湾が26.7%増と対象の50カ国・地域中で最も高かった。この他、日本(26.4%増)、韓国(18.5%増)、ベトナム(15.6%増)、マレーシア(10.5%増)、香港(同)などが軒並み2桁成長を記録し、全体の伸びをけん引した。
台湾への旅行客急増
台湾交通部観光局によると、最も伸びたのは中国からの観光客で、前年同期に比べ38.4%増加した。このほか、日本(18.5%増)や東南アジア(16.8%増)からの観光客の伸びも顕著だった。
台湾への旅行者急増について、旅行業界の関係者は「自由旅行の緩和策などで中国人の個人旅行者が大幅に増えたほか、台湾の文化や自然に着目した旅行プランの充実などにより、日本や韓国、香港で台湾旅行が人気になっているようだ」とコメントしている。