シンブン!今だからできること。今しかできないこと。No.15
増やせ!新聞ファン(1)
女子力UP!女のコのための 冬の学園祭
2014/10/24
~新聞各社は今、こんなにユニークなプロジェクトを展開している~
今、新聞メディアのコミュニケーション領域は紙面の枠組を超え、自由な発想で拡がりを見せています。全く新しいターゲットへ向けての取り組みや、今までにない斬新な手法での読者とのコミュニケーション活動が盛んに展開されているのです。本コラム「シンブン!」では、そんな新聞各社の新しい動きの中から、中央5紙のユニークな事例を各社一つずつピックアップし、担当者に話を聞きました。5週連続でお届けします!
増やせ!新聞ファン(1)
ファッション誌『JJ』と華やかにコラボ
〜朝日新聞社「女子力UP!女のコのための冬の学園祭」〜
「知的好奇心の高い女子大生」をターゲットに、朝日新聞社が2012年から毎年展開しているクロスメディア企画が「女子力UP! 女のコのための 冬の学園祭」だ。ファッション誌『JJ』(光文社)とコラボレーションし、女子大生のオピニオンリーダー集団「ハレ女委員会」がイベントの立案に参画。会場のステージでは、人気タレントやモデル、お笑い芸人が登場し、朝日新聞社は「語彙(ごい)・読解力検定」など就活に役立つ情報を提供する。協賛各社も女子大生向けの商品、サービスをブースやステージで紹介するなど、多様なプログラムを繰り広げ、毎回約1600人を集める盛況ぶりだ。
朝日新聞東京本社広告第3部の安田雅信氏は「女子大生の発信力を新聞で使えないかと考えました。紙面特集が定石だが、メディアと女子大生向けの商材がうまく結び付かず限界があった。ならばリアルなイベントを一からつくり、女子大生に新聞を知ってもらおうということになりました」と振り返る。朝日新聞社、光文社、「ハレ女委員会」を運営する電通の連携チームで企画を練り、その結果、若い女性向け商材を持つ多くの協賛企業と参加者を得ることに成功した。
成功ポイントについて「イベント詳細はもちろん、協賛社の商品をセットした土産袋のデザイン、SNSによる話題拡散など、ハレ女委員会の女子大生の声をやり過ぎと思うくらい反映しています」と安田氏。ゲストのキャスティングはJJの知見やノウハウが生きているという。
当初の狙い通り“知的好奇心の高い層”が集まり、来場者の満足度も上々。ファッションブランドだけでなく、流通、食品、公益団体まで多岐にわたる協賛社からも、ターゲット層のリアルな反響に対し高い評価を得ている。今後の展開について安田氏は「企画を通じて朝日新聞との接点、親近感をさらに深め、イベントに関するSNS上でも朝日新聞の存在感を高めていきたいですね」と、さらなる進化に意欲を見せる。