loading...

東北復興のために新聞ができること(4)

シンブン!今だからできること。今しかできないこと。 №14

  • 新聞局
  • 北出 康博

2014/08/08

東北復興のために新聞ができること(4)

 ゆっくり急ぐ

~つなぎ、つたえ、つづけていきたいこと~

東北復興サポートネットワークの活動

プロ野球パ・リーグのオリックス・バファローズの大進撃が止まりませんね。7月21日の試合を終えて、なんと19年ぶりの50勝一番乗り!関西出身者の私としてはうれしい限りではありますが、思い出された方もいらっしゃるかと思います。19年前は1995年。そうです。その年の1月17日、阪神・淡路大震災が起こったのです。その当時、球団はオリックス・ブルーウェーブでしたが、故・仰木監督の下、イチロー選手や田口選手らが、「がんばろうKOBE」の言葉とともに、地元の大声援を味方に全員一丸となって感動的なリーグ優勝を飾ったのでした。

あれから19年、来年には20年となります。神戸市の知り合いの方にお聞きすると、「街全体としての復興は進んだが、他県企業の誘致が進んで地元商店街が深刻な打撃を受けた地区もある。借り上げ復興住宅の期限が20年、つまり来年で切れる方が多くそれをどうするのか。心の悩みを長年抱えてきた人が病気を発症するのはこれからだというお医者さんもいる。既に住民の約4割が震災を体験していない今、震災体験をどう伝えていくのか等々、課題や悩みもまだまだある」とのこと。

これは、まさに東日本大震災のこれからの姿。しっかりと教訓として学び、その対応を今から準備せねばならないことだと思います。

東日本大震災の後、神戸からも行政、大学、企業、メディア、NPO、市民などさまざまなレベルでさまざまな方々が支援に訪れ、自らの被災から復旧・復興における体験をもとに、いろいろなアドバイスや意見を出し、自ら率先して行動されていました。東北の被災者の方々もとても心強かったそうです。そうした姿を見て痛感したのは、やはり最後は人が人に伝えていくということの大切さです。“つなぎ、つたえ、つづけていきたい”という思い、それをできるだけ多くの方と世代を超えて共有・共感し、継続的に発信していくことが必要だと思っています。所属する団体はさまざまですが、いずれも人の集合体です。その一人一人の心に伝わらなければ何も始まりませんし、生まれないと思います。

河北新報社では、震災後から「むすび塾」というワークショップ活動を継続的に実施しています。東日本大震災で被災された方が語り部となって、日本全国各地や海外にまで出向いて、さまざまな被災体験を語り伝え、それを聞いた人々が自分たちの防災をこれからどうしていくのかを考えるきっかけにしていくものです。

また、河北新報社と東北大学災害科学国際研究所と電通・電通東日本が組む形で、津波避難訓練事業「カケアガレ!日本」の活動も続けています。

避難訓練1

避難訓練2

避難訓練3

今年の6月23日には北海道新聞社釧路支社の多大なる協力も頂いて、釧路市大楽毛地区において、「むすび塾」と「カケアガレ!日本」を一体化した形での津波避難訓練事業を実施しました。
そうしたつながりの場をこれからもさまざまな場面でつくっていければと思います。


関連記事:企業の積極的な参加に期待高まる「カケアガレ! 日本」2014.08.20]

(MCP局エリア・ソリューション部 東北復興サポートネットワーク(※)仙台駐在 北出康博)

※東北復興サポートネットワーク:2011年3月11日の東日本大震災を受けて、電通の本業を通じて現地でどのような復興支援が行えるのか社内で検討し、同年8月に活動を開始した社内横断的バーチャルプロジェクトチーム。現在、MCプランニング局エリア・ソリューション部を基幹部署として、ラジオテレビ&エンタテインメント局や第15営業局のメンバーを加えた計6名で構成し、社内や電通東日本の関係各署とも協業しながら、主に岩手・宮城・福島の3県で活動中。活動開始から2年半余りの中で、地元自治体や中央省庁の復興関連事業、地元メディアと協働した復興イベント、地元民間企業の復興支援等々、活動実績は多岐にわたる。