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デジタルときどきグローバルNo.14

ルークはなんでも知っている。

2013/10/24

みなさま、こんにちは。今回から、このコラムは新しい電通報の一部になりましたね。今回からこれをお読みになるみなさま、はじめまして。電通人語のなかで、いちばんユルいコラムにようこそっ。

さて今回は、佐々木のニューヨーク時代の仲間のインタビュー、第3弾です。現地で一緒に働いていた、アートディレクターのLuke(ルーク)です。アジア出身で、欧米で活躍しているという、佐々木的には見習うべき存在。最新のクリエーティブにとても詳しくて、ニューヨークのアートにも詳しくて、何でも知っているから、僕はいつも頼ってばかりいました。というわけで、とっても優秀な彼に、いろいろ、聞いてみました。

佐々木:さて、早速だけど、ルークはなぜこの仕事を始めたの?         

ルーク:上海にいた時に、たまたま広告系の人に出会って、ワークショップに行ったりして、そこからかな。今はアートディレクターだけど、いろんなことをクリエイトする仕事がやりたいんだ。なにか、ユニークなエクスペリエンスをつくる仕事がしたい。

佐々木:僕もだよ。いまのご時世、特定の職種にしばられることはないよね。僕も、自分が所属している会社のドメインにしば られず、いろんなものをつくってみたいなあと思ってる。ところで、ルークはもともと上海なの? いつからアメリカに来たのかな?

ルーク:もっと小さな町の出身だよ。大学に入るときに、中国を出て、アメリカに来たんだ。

佐々木:英語が完璧だから、もっと早くからアメリカに住んでいたのかと思ったよ…すごいな。

ニューヨークオフィスにて、ルークの写真。 ちなみにルークは旅先でバーにいくといつもStrongestなBeerをくださいと言うそうです。 なるほど、ビールと街との出会いとしては、楽しそうな方法だ。
ニューヨークオフィスにて、ルークの写真。 ちなみにルークは旅先でバーにいくといつもStrongestなBeerをくださいと言うそうです。 なるほど、ビールと街との出会いとしては、楽しそうな方法だ。

ルーク:僕はしゃべるのが好きだからね。英語は、自分を表現する新しくて違う方法だから、楽しくて。僕は、ラクで快適な場所から出て、チャレンジしなきゃと思って、こっちにやってきたんだ。アメリカは、広告にまつわる仕事をするならば、ベストな国だからね。

佐々木:うーむ、僕なんて、ぬるま湯につかりすぎてふやけてきてる…。ところで話は変わって、ルークは最新のクリエイティビティが満載なTumblrサイトを作っているけど、こういう情報って、どうやって集めてくるのかな? これ見てると、本当にいろんなインスピレーションが湧いて、いいね!

ルーク:そうだなあ、これは、なかなか時間がかかるプロセスだよ。自分が興味あるエリアをまず探して、そのジャンルで活躍しているいろんな人を追いかけて、ブログやツイッターなどをサブスクライブ(購読)して、面白いものを見つけたら、それを自分のライブラリに加えて整理しているんだ。今は情報源がいろいろありすぎて、探しにくいよね。

佐々木:ルークのおかげで、いろんな最新の表現を教えてもらったよね。ありがとう。僕はネットでパラパラと情報のつまみ食いをする程度だけど、ルークのように、表現をライブラリにしてまとめると、その行為を通じて、いろんな角度から新しいメディアの使い方、新しいクリエーティブを俯瞰できるから、よい知見が生まれそうだね。ところで、次の質問だけど、ルークはこの、ネットやデジタルのクリエーティブについて、どう思ってる?

ルーク:デジタルとか、ネットとか、モバイルは、ツールにすぎないよね。でも、とてもユニークな体験がつくれるツールだから、とても面白い。キャンペーンをつくるんじゃなくて、エクスペリエンスをつくれるメディアだと思うんだ。

佐々木:まさに。僕がデジタルに注目しているのも、そこで、今までの広告とは違う、情報伝達じゃなくて体験創造ができるから。これはとても楽しい仕事だよね。ルークは、この先どういう仕事を続けていくつもり?

ルーク:やっぱり、なにかユニークな体験を創造しつづけていきたいね。でも、広告に限らず、プロダクトもやってみたいし、舞台とかもやってみたい。エモーショナルで、記憶に残る体験をつくりたい。

佐々木:日本だと、仕事は「会社に勤める」という感じだけど、アメリカの場合、みんな会社を転々としていく前提だから、必然的に「自分がやりたい仕事をする」ことを強く意識するよね。これは、その人の成長にとって、大きな差になるよね。日本もこのへんが変わるといいのに。じゃあ、ルーク、最後に、これを読んでいる日本のみんなに何かメッセージを。

ルーク:世界は小さくなってきているよ。多様性と、さまざまな面白いことが、ぎゅっと小さく集まってきていて、今にも爆発しそうな感じ。ぜひみんなも、その爆発の中心に来てほしい。

佐々木:ありがとうルーク。これからも、Crazy Man であり続けてね!