オフィスポNo.2
ハーフタイムを革命する
2015/05/20
みなさん、こんにちは。奥村誠浩です。
さて、今回のオフィスポは、ちょっと今までとは違う切り口からのコラムです。前回もご登場いただいたボディメトリクスジャパンの佐藤さん・新田さん。今回は、彼らの活動もご紹介しながら、オフィスポの可能性を見ていきたいと思います。
■スポーツは、科学で勝つ時代へ
みなさん、スポーツをされている方なら、ここ最近どんどん科学の進歩により、効率的かつ効果的なメソッドが導入されていることはご存じかと思います。
そして、それは一流のチームであればあるほど導入が進んでいます。
が、一方で、格差ではないですが、様々な条件によって導入されていないチームもたくさんあります。
そのような中で、ハーフタイムは、どのように過ごされているのでしょうか??
■BODYMETRIXがハーフタイムを革命する
さて、ハーフタイムで、よくある光景。特に、一般的なチームでいえば、こんな状態!?
やはり、選手の数はもちろん、トレーナーやコーチの数が限られるようなチームであれば、限られたハーフタイムを効率的かつ効果的に過ごせるようなメソッドやシステムを導入するのにハードルがあるのが現状です。
前半戦を終え、勝っていても、負けていても、後半に備えカラダを休める。ココロは高めつつ。それでも、後半、なかなか思い通りに動けない、というのが常です。
そんな中、新たなにハーフタイムの救世主となり得るものがあらわれました。
その名も、BODYMETRIX。
慶應義塾高等学校體育會蹴球部では、“見たこと無いマシン”を競技場グラウンドへと持ち込み、選手がただ休むのではなく、新しいストレッチングを取り入れたのです。
このマシン導入により、チームは後半戦、足のつる選手が一人も出ず、地区大会を優勝し、見事全国大会花園出場をかなえたのです。
BODYMETRIXが、まさにハーフタイムに革命を起こしたのです。
■毎日の仕事で、脳はつっていないだろうか?
さて、では、オフィスでの仕事はどうでしょうか?
仕事の質や効率を高めることが強く求められる中、朝から晩まで働きづめの方も多いかもしれません。では、カラダを動かす試合で足がつるように、脳みそを動かし続けた時に、脳がつることはないのでしょうか?もちろん、物理的に同じ現象が起こるとは思えません。しかし、思考力が低下したり、集中力が低下したり。いろいろな機能低下が起きているとするならば、それは実質的に、まさに毎日試合を戦っているのと同じ状況なのではないでしょうか?
■昼休みは、まさにハーフタイム。いかに脳をストレッチングできるか?
皆さんにとって昼休みとは、まさにハーフタイム。そんな昼休みの間に、どれほど後半を乗り切る準備ができているでしょうか?もちろんおいしいランチを食べる、ということもひとつのやり方だと思います。でも、ひょっとすると違うやり方で頭をストレッチしてみる、ということもできるかもしれません。
その一つが、まさにオフィスポになるのです。
ここで、今回は会社でのブレーク意識や行動について、電通社員約100名に実際に聞いてみました。
■スポーツ好きの電通人。でも、オフィスのハーフタイム活用は・・・
こんにちは!伊藤亜実です。
電通には、学生時代にスポーツを頑張っていたり、今でもクラブ活動や実業団で活発にスポーツをしているという社員が多くいます。社外の方とのミーティングでも、雑談の鉄板ネタのひとつが、週末のスポーツ談議。
今回、アンケートに協力してもらった100人の社員も、実に約8割が「スポーツをすることが好き」、6割が「1週間に1回以上スポーツをしている」とのこと。(表1、2)その種目も、ジムでのトレーニングやランニング、ヨガといったコンディショニング系から、ゴルフ、サーフィン、テニス、ビーチバレーと多岐にわたり、幅広いスポーツを愛好しているようです。
一方で、仕事も頑張る電通社員。オフィスでのストレスを解消するために既に色々やっている人もいますが、今はまだやれていない人も、今後やりたいこととしてやはり体を動かしたいと感じているようです。
オフィスで今後取り入れたいリフレッシュ方法を聞いたところ、「隙間時間の運動」「デスクでの体操」「マッサージ器などの使用」「会社でのジム活用」などのニーズが高くなっています。今すでにやっているリフレッシュ方法としては、「コーヒーや紅茶」「おやつ」などが高いですが、まだまだ体は動かせていない様子(表3)。電通のオフィスポ実践は、発展途上、乞うご期待!というところでしょうか。
すでに会社のハーフタイムを活用して、オフィスポを実践している人もいましたので、少しだけ、ご紹介します。
「ほとんどイスに座らずに、カウンターにパソコンを持って移動して、立ちながら仕事してます」(30代男性)
「バランスボールに座って作業をしています」(20代男性)
「青竹踏みを足元に置いてあり、それに足を乗せながら仕事しています」(30代女性)
「首や足首を回したり、軽くひざ裏や首のリンパをマッサージしています」(20代女性)
「マエケン体操!」(30代男性)
みなさんそれぞれ、少しの工夫を取り入れて、ハードワークを乗り切っているようです。
とはいえ、「伸びなどしていますが、デスクでやるのは恥ずかしいので、喫煙所でこっそりやっています」(40代女性)などの意見も。ハーフタイムに体を動かすことが、もっと当たり前になっていくと、オフィスワーカーのパフォーマンスも、格段にアップしそうですね。
佐藤 彰洋(さとう あきひろ)
1977年、秋田生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科 運動生理学専攻卒。
2008年、ファーストゲートを設立。ゴルフインドア施設の経営、インストラクターの育成、指導プログラムの開発、プロゴルフコーチのマネジメントを手掛ける。2012年、ファーストゲートを社名変更、ボディメトリクスジャパンに。開発者の新田幸一氏と共に、BODYMETRIXという今までにない運動理論、デバイス、トレーニングプログラムをつくり、スポーツクラブ、ゴルフ施設、医療施設、大学高校、企業(福利厚生)に普及活動中。
新田 幸一(しんでん こういち)
1977年、千葉県生まれ。早稲田大学大学院研究科バイオメカニクス専攻修了。
現在、トップアスリートのコーチ、また、スポーツ分野のプロデューサー、コンサルタントとして活動中。近年では、BODYMETRIXを考案し、特許を取得したエクササイズマシンを各種製作。日本人が作り、世界に発信するエクササイズ、そして多くの著名人が愛好する新型エクササイズとして度々メディアに取り上げられる。