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米アカデミー賞公認「SSFF&ASIA」開催 東南アからも出品

2015/06/16

    米アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)2015」が、東京で6月4~15日の日程で開催された。15日にはオフィシャルコンペティション部門のグランプリが発表され、イランのReza Fahimi監督の「キミのモノ」が、グランプリとアジアインターナショナル部門優秀賞に輝いた。誰もが幼い頃に経験のある、友達とのささいなけんかから仲直りまでの過程を、実に細やかな視点ですくい取った作品。グランプリ受賞作品は、来年の米アカデミー賞のノミネート選考対象となる。

    またイベントの一環として15年および16年の2年にわたり、国際交流基金アジアセンターとの共催で東南アジア11カ国の短編映画の作品上映と、各国の短編映画関係者による国際シンポジウムが開催されるプログラムがあるが、初年度となる今年は「東南アジアのショートフィルムの現状と展望」をカンボジア、インドネシア、ラオス、シンガポール、東ティモール、フィリピンの6カ国の作品の上映とシンポジウムが実施され、ショートフィルムの制作熱が高まる東南アジアの「今」に迫った。

    アジアの経済ビジネス情報を配信するNNAによると、シンポジウムにパネリストとして参加したインドネシアのヨセプ・アンギ・ノエン監督(昨年は「ホールインワンを言わない女」でグランプリ獲得)は「わが国ではまだ、映画製作への資金援助が少ない」と指摘。昨年のグランプリ作品についても「小道具から機材まですべて自費でまかなったため、製作費以上の収益を獲得できた」と述べ、会場の笑いを誘った。アジアのショートフィルム配信サイト「Viddsee.com」の共同創設者であるデレック・タン氏は、母国シンガポールの現状を紹介。コストをかけずにネット経由で簡単に配信できるショートフィルムは「映画関係者にとっても自由に表現できる場になっている」と述べた。

    ショートショート
    ヨセプ・アンギ・ノエン監督(左から一人目)=NNA撮影