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食ラボの視点 ~「食と○○」を考えるNo.10

「7つのテーマ、7年後の予言」を考える~5.流通・小売

2018/07/05

ニッポンの「食」の行方を、電通「食生活ラボ」のメンバーであれこれ考えてみました。例えば今から7年後の2025年には、この国の「食のシーン」は、どんな様相を見せているでしょうか? 掲げたテーマは7つ。それぞれの分野で知見を積む「食生活ラボ」メンバーが考えた、近未来の予想図です。

食の届け方は、ありとあらゆる掛け算が起きていく

もともと食の特徴は、他の分野と組んで、縦や横に展開できることです。粘菌的な領域というか。未来ではそういった掛け合わせが増えるのは間違いありません。

「食の届け方」も、デザインやAIと掛け合わせるなど、他のさまざまな要素を取り込む余地があります。

Uber Eatsが好例ですし、ファッションブランドが食をお店で提供することも増えました。既存の小売ビジネスから拡張することもあるし、別の領域から取り組むケースもあるでしょう。

その中で、どんな「食の届け方」が未来で好まれるでしょうか。最終的には、いかにお客さまにパーソナライズされ、売る側とお客さまの距離感を縮めた届け方を演出できるか、その体験デザインにかかっていると考えます。裏でビッグデータを分析しシステムで効率化したとしても、お客さまに届ける際には画一的ではなく“その人向け”にパーソナライズされているのが理想です。

イラスト:大嶌美緒(電通「食生活ラボ」)

米国では、生産者と消費者を結び付けて生鮮品を届けるサービスが以前からありますが、最近ではレシピに合わせて収穫して届ける、というように進化しています。便利さだけでなく「私に合っている」と感じさせ、距離感を短縮できるサービスが選ばれていくと思います。


 
「食ラボ」ロゴ
人が生きていくための源であるからこそ、生活のあらゆる面と影響し合い、社会構造の変化や文化の潮流までも映し出す「食」。電通「食生活ラボ」は、そんな食にまつわるソリューションを提供することで、食を通じて世の中を良くしていくことを目指すプロジェクト。各種の得意分野と知見を持つメンバーで社内横断的に構成され、その社外にまで広がるネットワークを生かしたラウンドテーブル型のイノベーション創出に取り組んでいる。現在、社内構成メンバーは約20人。プロジェクトの源流は1980年代前半にまでさかのぼり、以来各種の知見の蓄積とアップデートを続けている。