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ピアノ教室の生徒を増やしたい!→10ジャンル同時ブレストで解決

電通Bチームのオルタナティブアプローチ №3

  • 倉成 英俊

2018/07/23

ピアノ教室の生徒を増やしたい!→10ジャンル同時ブレストで解決

さまざまなジャンルのスペシャリストが集い、通常と異なるアプローチで課題を解決する「電通Bチーム」。その数ある課題解決プロセスの中で、特にクライアント人気が高いのが、10人のスペシャリストがそれぞれ専門の立場から解決案を出し合う「10ジャンル同時ブレスト」(過去記事)だ。

今回は特別にウェブ電通報読者から募集したお悩み相談の中からお題をセレクトし、実際にブレストを実施した。その内容を前後編でレポートする。

※「10ジャンル同時ブレスト」は電通Bチームが企業や自治体などに提供しているサービスです。ご相談は電通Bチーム( info@bbbbb.team )までお問い合わせください。

 

参加特任リサーチャー
【参加特任リサーチャー】左奥から、倉成英俊(コンセプト担当)、和田有子(健康担当)、山田茜(美容担当)、キリーロバ ナージャ(世界の教育担当)、小池亜季(ファッション担当)、右奥から鳥巣智行(平和担当)、坂巻匡彦(プロダクトデザイン担当)、中島英太(フェス/祭り担当)、田中宏和(社会学担当)、上江洲佑布子(分子調理担当)
<目次>
①インスタグラマー的には?まずはフェイスブックでプロフィールをアピール
②プロダクトデザイン的には?ヨーロッパ風ピアノ教室のすすめ
③ファッション的には?習う曲に合わせて先生とリンクコーデ!
④世界の教育的には?子どもの弾きたい曲を教えよう

 

倉成:いつもは企業からの依頼に応えて実施している10ジャンル同時ブレストですが、今回は1回限りの特別版ということで、ウェブ電通報読者から実際に届いたお悩みにこのメンバーで取り組もうと思います。まずは鳥巣くん、お題を説明してください!

お題:「母親がやっているピアノ教室の生徒数が増えない問題」

依頼主:大学3年生 Nさん
※依頼人が学生のため、今回は仮名での掲載となります。

依頼人から聞いた、お母さまのピアノ教室情報

  • 10年前からやっている。ピアノ教室を始めた理由は家計を支えるため。
  • ピアノ教室の名前は特になし。広告を出すときは「ピアノの教室」としている。
  • 自宅のピアノ部屋(8畳)でレッスンを行う。
  • 生徒数は現在25人。9割が子ども(3歳~中学生)、1割が大人(20~60歳)
  • 立地は住宅地で、庶民的な土地。
  • 母親はアロマテラピー、フェイシャルエステティシャン、メンタルトレーナー、認定心理士の資格を有する。
 

鳥巣:…というのがもともとのご相談だったのですが、依頼人とメールでやりとりするうちに「最近体験会を開いたところ、会員数が急増した」という話も出てきて(笑)。

ナージャ:困ってないのでは?(笑)

鳥巣:とはいえ、やっぱり年内に今の倍、50人くらいになるとうれしいとのことでした!

倉成:そんな悩みということで、今回はやや音楽方面に強いメンバーを10人集めてみました。じゃあまずは山田さん、インスタグラマー的にはどうなの?

山田:発信する観点から考えると、まずピアノ教室の名前が欲しいです。名前がないとハッシュタグも付けられないので。
 

①インスタグラマー的には?フェイスブックでプロフィールをアピール

「美容」担当特任リサーチャー 山田茜
山田 茜…1万7500人のフォロワーを持つインスタグラマーで、Forbes JAPANで「経済を動かす『女子』の秘密」連載中。ピアノ経験あり。担当分野は美容だが今回はインスタグラマー観点から参加。

山田:名字を付けるだけでもいいので、「N先生のピアノ教室」って付けた方が、その人らしい教室になると思いました。あとせっかくユニークなプロフィールをお持ちなので、ホームページでもチラシでも、お母さまのプロフィールや特技を載せられたら強いと思います。アロマを焚いてレッスンとか、癒やされそう。

倉成:なるほど。プロフィールとハッシュタグは基本ですね、インスタグラマーの。

山田:ただ、インスタでの発信が必ずしもお母さまに合うかは分からないので、フェイスブックで教室のコミュニティページをつくるくらいから始めてもよいかなと思います。

鳥巣:とても面白いプロフィールですよね。認定心理士とか、メンタルトレーナーとか。依頼人のお話では、やんちゃだったお子さまがこの教室に通うようになってから少しずつ真面目に変わってきたので、その評判が周りのお母さんにも広まって、生徒数が急に増えたのではないかとのことでした。

倉成:「メンタルトレーナーがやっているピアノ教室」「フェイシャルエステティシャンのピアノ教室」ってだけでライバル減るよね。感性もルックスも美しくなって帰るみたいな。坂巻さんは初登場だけど、プロダクトデザイン的にはどうですか。

坂巻:教室のお写真を拝見するに、なんかけっこうレアなピアノをお持ちだなーと思って。

鳥巣:え、そうなんですか(笑)。依頼人に送っていただいた写真からは、メーカーロゴとかは見えませんが…。
 

②プロダクトデザイン的には?ヨーロッパ風ピアノ教室のすすめ

「プロダクトデザイン」担当特任リサーチャー 坂巻 匡彦
坂巻 匡彦…前職の楽器メーカーでは数々のユニークな楽器・音楽ガジェットを企画・開発してきた。

坂巻:アップライトのピアノなんですけど、多分ヨーロッパのブランドで、ちょっと珍しいやつなんじゃないのかなって思って。そういうところをちょっと推して、ピアノ自体を「良いものがあります」「珍しいものがあります」っていうのはいいんじゃないかなと。

ピアノ教室の様子
Nさんのお母様が営む自宅兼ピアノ教室(※モザイク処理をしています)。お送りいただいた写真ではピアノのロゴは見えませんでしたが、後に依頼者に聞いたところ、1893年にベルリンで創業されたW・ホフマン(現在はチェコにあるベヒシュタイン・ヨーロッパで製造)のピアノだと判明。

田中:むしろグランドピアノじゃないからやる気ないのかなと思っちゃったよ。でも逆にそこがいいと。

坂巻:グランドが良いっていうのはちょっとアメリカっぽい発想で、ヨーロッパの方はアップライトの方が良いってよく言うんですよ。ですので、ちょっとヨーロッパスタイルのピアノ教室にしてみるとか。

山田:インテリアもヨーロッパ風ですよね。

坂巻:それと、さっきのフェイシャルエステの話も良いなと思って。他のスキルに「音楽」って付けるだけで上質感が出るから。音楽系のイベントって、どんどん非音楽のイベントとくっつくことで規模を維持しようとするんですよ。ある日は子どものピアノレッスンにお母さんが付いてくるけど、別の日にはフェイシャルエステに来たお母さんのついでに子どももちょっと練習できるみたいな感じで、客単価を上げていく。

田中:クロスセル(笑)。

坂巻:LTV(ライフタイムバリュー)向上!みたいなのもいいんじゃないかと思ったりしますね。奥にあるのはヤマハのポータブルキーボードかな。

田中:まるで探偵だね(笑)。ヨーロッパに振るのは面白いよね。エコール・ド・マドモワゼルみたいな。

倉成:ヨーロッパ風ピアノ教室と。インテリアの次は、ファッション的にはどうですか?

小池:私、このお題を伺ったときに、ここって発表会ってあるのかなって思ったんですよね。
 

③ファッション的には?習う曲に合わせて先生とリンクコーデ!

「ファッション」担当特任リサーチャー 小池 亜季
小池 亜季…海外出張が多く、グローバルなファッショントレンドを日々ウォッチしている。ピアノ歴あり。

小池:自分の子ども時代を振り返ったときに、ピアノの発表会って3歳から中学生で、一番自分がオシャレして、注目が集まる場で。特に女の子は、お母さんと服を選ぶんですよ。アロマの空間を押し出して「レッスンを楽しみます」という方向性もいいけど、やっぱりそういうイベントがあるといいなと。何月何日のあの発表会に向けて頑張ろう!とか、そしたらお友達にも見てもらえる!というのがモチベーションになるし。

鳥巣:モチベーションは大事ですよね。

小池:あとさっきおっしゃってましたけど、ママと子どもで来るっていうのはすごくいいんですよ。今はママたちもリンクコーデとか好きなので。ママも発表会で子どもと一緒にリンクコーデで楽しく連弾しているところを外に発信できたりするといいですよね。あと、実は私の通っていたピアノ教室の先生がすごくオシャレだったんですよ。だから毎回会うのが楽しくて。

倉成:その日に習う曲に合わせて、自分の服とか先生の服をリンクさせて、曲とリンクコーデするとか。

小池:あると思います!ちょっと大人っぽい曲を弾くから、大人っぽい服を着せてねみたいな(笑)。すごい明るいラテンっぽい曲を弾くから明るい色の服を選んでねとか。

中島:モーツァルトのアレをかぶりたいね(一同笑)。そういうの楽しいよね。

田中:マエストロ感が出るよね。もうコスプレだよね(笑)。

中島:コスプレピアノいいかも。

ナージャ:好きな演奏者になりきれる。

倉成:滝廉太郎とかね。ナージャさんどうですか。教育的には。

ナージャ:子どもじゃなくて大人の生徒を増やすのはアリかなと思って。アロマとかメンタルトレーナーということなので、ピアノが主目的じゃない人でもいいのかなと。
 

④世界の教育的には?子どもの弾きたい曲を教えよう

「世界の教育」担当特任リサーチャー キリーロバ ナージャ
キリーロバ ナージャ…6カ国の小学校で学んだ経験を持つ。小学校で学んだバイオリンについてのエピソードはこちら

ナージャ:他の教室には絶対できない組み合わせじゃないですか。その人向けに、その日の気分に合わせてアロマや曲をピックアップして設定してくれたり。

あとさっき小池さんが言ってたモチベーション。私が中学校のとき吹奏楽をやってたんですけど、最初に「みんな何が弾きたい?」って聞かれて、やる曲を自分で選べたんですよ。いわゆる昔のクラシックじゃなくて「ミッションインポッシブル」のテーマとか。日本の普通のピアノ教室はそういうのがないから、私みたいに発表会がモチベーションにならない子にも、そういう楽しさがあるといいと思う。

坂巻:あ、ヨーロッパつながりで言うと、日本ってピアノ習うとだいたい「ハノン」「バイエル」をやるんですが、あれってけっこう日本だけなんですね。なので、あえて定番の教則本から外れて「ヨーロッパスタイル」っていうメニューもいいかもしれない。

ナージャ:そうそう。あと音楽って弾く以外にも周りにカッコいいものがあるんですよ。バイオリンだと分数知らないとできないから、5歳でも分数を教わったり、イタリア語も学べちゃったり、それ私「カッコいいな!」って5歳のとき思ってたので(笑)。そういうものも教われるといいかもしれない。

倉成:その「好きな曲を弾きなさい」というのはどこの学校?

ナージャ:カナダです。流行ってる映画のテーマソングとかをみんな選んできて、そうするとみんな燃えるから(笑)。やる気のない悪ガキっぽい人もちゃんと弾いてましたよ

(※後編に続く)