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イーブン夫婦、アプローチのヒント

ママとパパのイノベーション!「イーブン夫婦」白書No.3

2019/01/08

イーブン夫婦、アプローチのヒント

これまで2回にわたりイーブン夫婦の誕生の背景や彼らの実態について見てきました。

イーブン夫婦とは、夫婦間の「家事分担比率」が5:5、4:6、6:4の夫婦とママが認識している夫婦のことです。

第1回「新しい兆し!イーブン夫婦ってどんな夫婦?」では、イーブン夫婦像をご紹介しました。

第2回「イーブン夫婦~自己実現のための合理的夫婦形態」では、夫婦の価値観やライフスタイルについて述べました。

今回(最終回!)では、イーブン夫婦へのアプローチのヒント、商品開発やコミュニケーションについて、三つのポイントで解説します。

「ママ」「パパ」がではなく、「夫婦」「家族」がターゲットに!

一つ目のポイントは、「ママ」「パパ」という個別のターゲットではなく、「家族」というユニット単位でインサイトを捉えることが大事という点です。つまり「1(ママ)+1(パパ)」ではなく、「ずっと2」という視点です。

イーブン夫婦は、性別役割意識を超えて、家事と育児を合理的に分担している人たちです。多様性が前提になってきている中、判断・選択基準は、他人との比較ではなく「夫婦ふたりが納得できるか」「うちの家族にちょうどいいか」で見る傾向があります。

例えば、「ママチャリ」。以前はママが乗りやすいことが大切でしたが、家族によってはパパが保育園に連れていくときにも格好よく乗れる「夫婦兼用デザイン」を選ぶこともあるでしょう。最近はそういうデザインも増えてきているようです。

食品では、少し割高であったとしても、ときには料理に不慣れなパパでも手軽に本格的な料理がつくれる方が、ありがたい家族もいるかもしれません。

コミュニケーションも、これまではママ向けにコミュニケーションが行われていた商材、例えば、調理用家電や食材宅配、調味料なども、「夫婦」「家族」という描き方に変わってきています。

これらの商品やコミュニケーションが必ずしもイーブン夫婦をターゲットにしているとは限りません。しかし、画一的な「ママ」「パパ」という個ではなく、「家族」というユニットで捉える視点は、日本の過半数を占める共働き世帯の最先端にいるイーブン夫婦を捉えるための前提条件ともいえます。

「共有」前提だから、シンプル&ライトな入り口を!

二つめのポイントは夫婦が情報などの「共有」を前提としていることです。デジタル標準装備のイーブン夫婦は、ありとあらゆるデバイスやツール、アプリを駆使しており、情報共有はイーブンな関係が成り立つための必要要件といえるでしょう。

デジタルツールを使って夫婦間の情報共有をシームレスに行うことにより、家事と育児というマルチタスクを2人で切り盛りしています。また常に情報格差をつくらないことで、例えば片方が風邪でダウンしてしまったり、出張で数日不在という状況になっても、夫婦間でお互いが代打できる体制を整えているようです。

デバイスをまたいで共有できるのはもちろんのこと、アカウントを夫婦で保有できる、クレジットカードのポイントを夫婦で共有できる、など夫婦で「共有」できることが求められています。

またそのためには、まず使ってみることができる「シンプル&ライトな入り口」も大切です。初めから完璧であるよりも、入り口はライトで、あとからスマホのOSがアップデートされていくように、自分の生活サイクルに合わせて一緒に進化してくれるようなサービスが、イーブン夫婦には選ばれてゆくのではないでしょうか。

昨今普及してきている、ウエアラブルデバイスやスマートスピーカーのように、説明書がなくても他の家電やデバイスとBluetoothを通じて簡単にコネクトできるようなものは、これからのイーブン夫婦の生活の中に当たり前になってくるのかもしれません。

効率化・合理化の背景にある「未来ビジョン」もおさえよう

最後のポイントは、彼らの「未来ビジョンをおさえる」ということです。

これまでイーブン夫婦の家事・育児分担についてフォーカスしてきましたが、彼らがイーブンにしているのは、実は日々の家事・育児だけにとどまりません。

イーブン夫婦のインタビューから見えてきた、二つの未来ビジョンをご紹介します。

①「ファミリーキャリア」という意識

夫婦2人のキャリアを中・長期的視点で捉え、お互いのキャリアにとってベストなバランスを探していく、という姿が見えます。「今は相手が仕事の佳境だから私がサポートに回ろう」「今年は受けたい研修があるから、相手に調整できるか相談しよう」というように、お互いキャリアの頑張りどころを夫婦でよく話し合い、柔軟にサポートし合っているようです。

仕事の打ち合わせ中のママ。ノートPCでリモートワークも可能。

②「家族ビジョンの共有」という意識

キャリアにとどまらず、イーブン夫婦は未来の姿の共有意識も強いのかもしれません。

彼らは共働きで忙しい人たちだからといって、目先の効率性のことだけを考えているわけではなく、効率化・合理化することによって生まれた時間を使い、未来ビジョンに向かって進んでいるようです。

そのためコミュニケーションにおいても、ただ効率性・合理性の訴求ではなく、彼らが何を夫婦で実現したいのか、向かっているベクトルはどこなのか、どういう生き方をしたいのかまでのインサイトを捉えることでコミュニケーションの幅が広がるかもしれません。

以上、3回に分けてイーブン夫婦について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

まだマイノリティーな存在であるイーブン夫婦ですが、これまでの一般的な夫婦像とは異なるママとパパのイノベーションは起きています。

今後イーブン夫婦が増えていく条件はそろってきており、イーブン夫婦が増えていくと、世の中の消費の在り方や、家族の過ごし方も変化していくかもしれません。

 

ママラボは、ママと子どもの本心に真摯に向き合い、課題解決策を提案するワークタンク。ママ・パパ・子ども・家族の向かう先を予測し、リアルなインサイトで課題を解決し、新ビジネスを実現します。

「ママが笑えば、日本が笑う。ママが笑えば世界も笑う。」をコンセプトに、ママと家族、そして社会の間に有機的な接点を増やしていきます。2009年に設立。17年にはアジア太平洋地域でも展開。

子育て中のパパママに対して配信が可能な「 Yahoo! JAPANデータを活用したパパラボ・ママラボセグメント配信」を電通と電通デジタルの共同で開発し、2018年12月から運用開始しています。