LGBT JAPAN 2020〜レインボーカンパニーへの道〜No.7
「Creative for Issue -課題にこそ、クリエーティブの力を-」東京レインボープライド2019
2019/05/29
総動員数は20万人を突破!日本最大級のダイバーシティーイベント
日本最大のLGBT関連の祭典「東京レインボープライド2019」(TRP2019)が4月27日~5月6日、開催されました。
TRPは、LGBTをはじめとするセクシュアルマイノリティー(性的少数者)が差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく前向きに生きていける社会の実現を目指して毎年行われているイベント。
動員数は年々拡大し、今ではダイバーシティー関連イベントとして、日本最大級の規模になっています。主催者の発表によると、今年、代々木公園イベント広場で開催されたメインイベントには2日間で延べ20万人が来場。約1万1000人がパレードに参加するなど、いずれも過去最高を記録しました。
初の大型ブース出展!「RAINBOW RESEARCH展~映えるLGBT調査レポート~」
電通は2015年からTRPのブース出展を続けてきました。5回目となる今年は初めて大型ブースを展開。企画は「RAINBOW RESEARCH展~映えるLGBT調査レポート~」としました。2019年1月に電通ダイバーシティ・ラボが発表した「LGBT調査2018」の内容を楽しみながら知ることができるというものです。
電通では「LGBT調査」を2012年から3年おきに実施しており、2018年に3回目の調査 を実施。今後も調査を続けていく予定です。電通がLGBT調査を始めた背景には、「調査によって明らかになったデータがあれば、人はその事実を認め、まなざしを向けるようになる」という思いがあります。私たちが2012年から回を重ねてきたLGBT調査の結果によって、世の中がLGBTを知り、向き合い、考える機会を生み出せていると感じます。
この小さな数字には大きな力がある。
8.9%(※1)
それは、日本のLGBT層を示す割合。
職場で。学校で。家で。日本のどこかで。
たしかに、くらしている。生きている。
この小さな数字が証明するまぎれもない事実が、
きっと社会を動かす大きな力になるでしょう。
職場環境やルールを改善する、きっかけ。
メディアが取り上げたくなる、ファクト。
ひとりぼっちじゃないと思える、希望。
データが持つさまざまな役割や可能性を信じて
電通は、2012年からLGBT調査をつづけています。
東京レインボープライド2019では、
最新の調査データが色鮮やかなフォトジェニック空間に変身!
8.9%という数字のもつ力が、あなたの最高の笑顔とともに
もっとたくさんに人に伝わることを願っています。
(※1)DDLの「LGBT調査」は、便宜上、LGBTなどのセクシュアルマイノリティーに該当する人を「LGBT層」と呼んでいます。これは、「セクシュアリティーマップ」(セクシュアリティーを身体の性、心の性、好きになる相手の性に分けたもの)の2と10(ストレート:生まれた時に割り当てられた身体の性と性自認が一致しており、異性愛者である人)以外の方々と規定しています。この「8.9%」の中には、「クエスチョニング(Q):自分の性自認や性的指向を決められない・決まっていない人」やその他も含まれています。そうした意味でも、DDLが2012年、2015年、2018年に行った「LGBT調査」は、実質的にはすべてLGBTQ+調査であったと言えます。
このデータを、クリエーティブの力で楽しく、分かりやすく伝えたい。そして多くの人に知ってもらい、何かアクションをとるきっかけになってほしい。そんな思いから生まれた「RAINBOW RESEARCH展~映えるLGBT調査レポート~」は、来場者が調査データに楽しんで触れ、誰かにシェアしたくなるような、フォトジェニックな空間になりました。
【LGBT層の存在を讃える虹色の玉座】
日本のLGBT層の割合は8.9%。つまり11人に1人という計算です。それは左利きの人の割合とほぼ同じ。
【同性婚への賛成の気持ちを表したレインボーケーキ】
同性婚に賛成するストレート層の割合は78.4%。多くの先進国では同性婚が制度化されています。
【カミングアウト率を表現したくちびるのフォトフレーム】
カミングアウトしていないLGBTの人は全体の65.1%。カミングアウトした相手のトップ3は、女性の友人、LGBTの友人、父親です。
ブースの中では、これまでの電通のさまざまな取り組みを「電通のレインボーアクション」として、パネルで紹介しました。
・電通と東海テレビで共作したドキュメンタリーCM「この性を生きる。」
・電通が製作・プロデュースをした映画「彼らが本気で編むときは、」
・電通のダイバーシティ&インクルージョン領域に対応する専門組織「電通ダイバーシティ・ラボ 」
・イギリスで誕生した電通グループのグローバルなLGBTネットワーク「&PROUD 」
・電通が提唱する新たなマーケティングコンセプト「インクルーシブ・マーケティング 」など
写真撮影コーナーには絶えず列が生まれ、SNSでの拡散も多く見られました。また、スタッフが調査内容やレインボーアクションの説明をしたり、アライステッカーを配ったりして、来場者とのコミュニケーションも積極的に行いました。
ブースを訪れた人たちからは、「電通らしいブース!」「やっぱり数字の力は大きい」といったうれしい感想も。「写真映えして楽しい」と積極的に参加していただけました。電通ブースの来場者は3300名を超え、多くの企業やメディア関係者などから詳細の問い合わせをいただきました。
Creative for Issue -課題にこそ、クリエーティブの力を-
今年の企画の中心となったのは、昨年電通社内で発足した電通アライネットワーク(※2)。メンバーは電通グループ各社の社員から構成されています。今回のブース出展の制作面では電通ライブなどのグループ会社や、フロンティアなどの協力会社とも連携しました。
アライネットワークの企画メンバーが丁寧に話し合い、根底に置いたテーマは「Creative for Issue -課題にこそ、クリエーティブの力を-」です。「社会課題を、人の心を動かすクリエーティブの力で解決していく」という、電通らしさを生かそうと考えました。
(※2)アライとは英語のAlly=仲間・同盟を意味し、LGBTを応援する人たちのことです。
電通は、「Creative for Issue -課題にこそ、クリエーティブの力を-」を合言葉に、これからも活動を続けていきます!