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パラ卓球の魅力や理解の促進へ 「パラスポーツメディアフォーラム~パラ卓球~」開催

    2019/06/25

    パラ卓球の魅力や理解の促進へ
    「パラスポーツメディアフォーラム~パラ卓球~」開催

    電通パブリックリレーションズとパラスポーツ推進ネットワークは6月19日、第21回パラスポーツメディアフォーラム~パラ卓球~を東京都内で開催した。

    パラスポーツメディアフォーラムは、日本障がい者スポーツ協会の承認の下、パラスポーツ競技やパラアスリートについてメディアに理解してもらい、取材環境を整備することを目的に、各回1競技をテーマに開催。今回は、日本初開催のパラ卓球国際大会「ITTF PTTジャパンオープン2019東京大会」(ITTF=国際卓球連盟 PTT=パラテーブルテニス)を8月に控え、「パラ卓球」をテーマにした。仏・カンヌで開催された「カンヌライオンズ2019」のデザイン部門で、日本肢体不自由者卓球協会製作の「パラ卓球台」が金賞を受賞したという、ホットなニュースが飛び込んできた中での開催となった。

    冒頭、日本知的障がい者卓球連盟事務局の長田拓也氏、日本肢体不自由者卓球協会強化担当の鹿島沙奈絵氏が、パラ卓球の概要を説明した。

    パラ卓球は肢体不自由者卓球と知的障がい者卓球があり、障がいがどの程度プレーに影響するかの度合いによってクラスが分かれる。パラリンピックで知的障がい者の部門が存在するのは水泳・陸上・卓球で、卓球は球技で唯一知的障がい者部門がある。障がいにも“個性”があり、それを補うための各選手独自の技が見られるのがその魅力だという。

    さらに東京パラリンピックでの入賞という観点では、個人戦だけで66個ものメダル獲得が目指せるのも魅力の一つ。1国当たりの大会出場枠自体は各クラス男女3人ずつと非常に少ないものの、大会に出場できればメダル獲得の可能性は高くなる。アジア所属の選手は、パラリンピック出場のために最低でも4国際大会への出場が義務付けられており、この要件を満たすべく試合に出場する他、「世界ランキングの獲得」「アジア選手権での優勝」といった目標を掲げて活動を続けていることなどが語られた。

    (左から)長田氏、鹿島氏、市川氏
    (左から)土井氏、井上氏、伊藤氏

    続いて、ITTF PTTジャパンオープン2019東京大会実行委員会広報担当の市川政男氏が、開催を間近に控えた大会(8月1~3日)について紹介。「日本で初めて開催されるパラ卓球の国際大会であり、かつ東京パラリンピックまでに日本で開催される唯一の国際大会だ。国内外の選手から出場希望が殺到しており、その中から選出された優秀なトップ選手たちが熾烈なプレーを繰り広げるので、注目してほしい」と強調した。

    終盤には肢体不自由者卓球の土井健太郎選手と井上全悠選手、知的障がい者卓球の伊藤槙紀選手がそれぞれ卓球を始めたきっかけや抱負を語った。

    土井選手は、小学6年生の時、障がい者卓球のクラブチームに通い始め、同じく卓球を始めた弟と共に切磋琢磨しのめり込んでいったという。「2015年に亡くなった弟の分も頑張る気持ちで卓球を続けている。自分は同クラス(クラス5)内の他の選手に比べ体が小さいことがハンデなので、パワー頼みだけだと厳しい。相手に満足に打たせず、相手のミスを誘発することも心掛けている。1回でも多く勝ってポイントを上げていきたい」と意気込みを述べた。

    「試合で勝つ喜びが卓球を続ける原動力になった」と話す土井選手

    井上選手は生後8カ月の時に遭った交通事故で足に障害があり、中学の部活動選択で、走り込みも少なく、工夫すれば周囲とも競い合えるのではと卓球を始めた。現在順調にランクを上げており、世界ランキング10位を目指したい(2019年6月現在14位)として、「健常者のプレーに比べ迫力は欠けるかもしれないが、ボールの回転やコース取り、またいかに相手の弱点を突くかといった駆け引き、面白さがあると思う」と、パラ卓球ならではの魅力を語った。

    健常者のプレーにはない魅力を語った井上選手
    健常者のプレーにはない魅力を語った井上選手

    伊藤選手は、「来月の2019アジア大陸選手権で優勝し、東京パラリンピックに出たい」と抱負を語った。同選手の母親は、特殊学級(現:特別支援学級)のない中学校で可能な限り健常者と共に過ごさせたいと運動部を見学し、卓球部への入部を決めたと明かした。翌1998年には第1回「全日本知的障害者卓球選手権大会」に参加し、以降第22回大会まで連続で出場しているという。

    また、日本知的障がい者卓球連盟の長田氏は、知的障がい者で卓球に取り組む選手は全国でも300人程度で、肢体不自由者の卓球と比較しまだ認知度が高くないことに言及し、今後の積極的な告知で知名度を高めたいと展望を語った。

    伊藤選手は国内大会のチャンピオン

    最後に、各選手が会議室のテーブルを使用した即興パフォーマンスを公開。健常者に比べラケットの届きにくい「ネット際に球を落とす」戦術や、チキータ、逆チキータといった技の数々を披露した。


    今後予定されている国内でのパラ卓球大会は以下の通り。

    ・ITTF PTTジャパンオープン2019東京大会
    開催期間:2019年8月1日~3日
    概要:日本初開催のパラ卓球国際大会
    会場:港区スポーツセンター

    【肢体不自由者卓球】
    ・第11回国際クラス別パラ卓球選手権大会

    開催時期:2019年11月30日~12月1日
    概要:シングルスとダブルスを実施、国際大会への派遣選手選考
    会場:大阪市舞洲障がい者スポーツセンター

    ・第40回ジャパンオープン・パラ卓球選手権大会
    開催時期:2020年3月14~15日
    概要:シングルスと団体戦を実施(共に上位・下位クラスに分かれて対戦)
    会場:サオリーナ(三重県津市)

    【知的障がい者卓球】
    ・FIDジャパン・年代別オープン卓球大会

    開催時期:2019年10月5日
    参加人数:約100人
    会場:静岡市草薙総合運動場

    ・FIDジャパン・チャンピオンリーグ卓球大会
    開催時期:2019年11月30日~12月1日
    参加人数:約20人
    会場:横浜市平沼記念体育館
    入賞者:リーグのランキングで次年度の強化選手の優劣決定

    ITTF PTTジャパンオープン2019東京大会の詳細は日本知的障がい者卓球連盟の公式サイトから閲覧できる。