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「フリーア美術館の北斎展」 “綴プロジェクト”が高精細複製品を制作

    2019/06/26

    「フリーア美術館の北斎展」
    “綴プロジェクト”が高精細複製品を制作

    6月25日、「綴プロジェクト 高精細複製画で綴る スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」が、東京・墨田区のすみだ北斎美術館で始まった。(8月25日まで)

    フリーア美術館(米・ワシントンD.C.)の日本美術の収蔵品は約1万2700点で、中でも葛飾北斎の肉筆画では世界屈指のコレクションを誇る。
    一方の“綴プロジェクト”は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的に、京都文化協会とキヤノンが推進する社会貢献活動。キヤノンの先進デジタル技術と、京都伝統工芸の匠の技との融合で、屏風や襖絵、絵巻物など、貴重な文化財の高精細な複製品を制作し、寺社や美術館などに寄贈している。

    フリーア美術館の所蔵品は全て門外不出とされているため、今回の北斎展では綴プロジェクトが同館の北斎の肉筆画の中から13点の高精細複製画を制作。これらを、すみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に展示する。
    六曲一双の大作「玉川六景図」の詳細な研究をはじめ、フリーア美術館所蔵の肉筆画「波濤図」(展示は高精細複製画)と、すみだ北斎美術館所蔵の版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の波の表現を比較展示するなど、最先端のデジタル技術による作品と本物をテーマごとに比較して解説。北斎芸術の神髄に迫る展覧会だ。

    田中副社長(右)から橋本館長に寄贈目録を贈呈

    一般公開前日にはオープニングセレモニーが行われ、同館の橋本光明館長は「今回の企画展は、綴プロジェクトが北斎の高精細複製画を墨田区に寄贈いただけるということから、作品を有効に生かしたいとの思いで考えた。日本の美意識や価値観を海外に発信していきたい。また、今後は新しい視点での鑑賞のあり方や、展示方法の見直しについて考える時代になる。当館も新しい時代に相応しい美術館を目指したい」とあいさつした。
    文化庁の宮田亮平長官は「この企画展は当美術館にぴったりの展覧会だ。今回の展示では、フリーア美術館で見るのとはまた別の感覚で作品に没入できる。ぜひ、多くの人に観覧してほしい」と話した。

    宮田長官
    ユーラック氏

    キヤノンの田中稔三副社長は、綴プロジェクトについて説明し「当プロジェクトでは、今回の作品を含め51作品を制作してきた。今回、北斎作品を寄贈できることは、われわれにとってもうれしい。これからも当社の技術で、社会・文化の発展に貢献したい」と述べた。
    フリーア美術館 日本美術統括のジェームス・ユーラック氏は「フリーア美術館が、綴プロジェクトの重要な参画者であることは光栄だ。“北斎は最良の外交官”と言われている。私が訪日した48年前、東京の魂は下町にあり、北斎の魂はこの地にあると感じた。これからも両館で協力関係を築いていきたい」と語った。

    すみだ北斎美術館 公式サイト:
    https://hokusai-museum.jp/

    綴プロジェクト 公式サイト:
    https://global.canon/ja/tsuzuri/