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「Commerce Marketing Conference―顧客体験(CX)がブランドの価値を変える」 が開催。Vol.2

    2019/09/19

    「Commerce Marketing Conference―顧客体験(CX)がブランドの価値を変える」
    が開催。Vol.2

    7月29日、電通ホールで開催された「Commerce Marketing Conference―顧客体験(CX)がブランドの価値を変える」。今回は、その第2部の模様を紹介する。

    第2部:「EC活用の新視点~ブランディングと売上獲得の両立を目指して~」

    【講演者】

    生井 秀一 氏
    花王株式会社
    コンシューマープロダクツ事業部門 事業戦略推進部
    EC事業開発部 マネージャー
    神野 潤一 氏
    株式会社電通
    ソリューション開発センター コマースマーケティング1部長
     
    写真右から花王の生井秀一氏、電通の神野潤一氏。
    写真右から花王の生井秀一氏、電通の神野潤一氏。

    第2部では花王 コンシューマープロダクツ事業部門 事業戦略推進部 EC事業開発部 マネージャーの生井秀一氏と電通 ソリューション開発センター コマースマーケティング1部長 神野潤一氏が登壇して、メーカーのコマースマーケティングにおける最先端の取り組みが紹介された。

    まず神野氏が、ビジネスそして社会の中で役割を増すECの位置づけについて、その変遷を紹介。同氏は「2010年くらいまでは各社のECにおいて、ロングテール化の戦略が図られていた。とにかく多様な商品をECのプラットフォームに乗せようとした時代。その後、2010年ごろからスマホが登場したことで、ECにおいてもコト軸の提案が発達。さらに、現在はそこから進化を遂げ、生活インフラ化しつつある」と説明した。

    ものを売る場としてだけではないECの活用可能性を語る電通の神野氏。
    ものを売る場としてだけではないECの活用可能性を語る電通の神野氏。

    ECは、メーカーにとっても商品を売るだけの場ではなくなりつつある。より多くの役割が期待されるようになる中で、本セッションでは「ブランディングと売り上げを両立させるEC」をテーマに議論が繰り広げられた。

    花王の生井氏からは「トリプルメディアとショッパーメディアの融合が大切」との考えが示された。
    花王の生井氏からは「トリプルメディアとショッパーメディアの融合が大切」との考えが示された。

    神野氏は、この「ブランディングと売り上げの両立」の取り組みを進めているのが花王であると語り、花王の生井氏から自社のチャレンジの紹介に移った。

    生井氏は「当社においてECは単に売り上げ拡大だけを目的にしていない。①認知拡大・話題拡散、➁商品ポテンシャルの見極め、課題の早期発見、③売行に関わるデータを生産、SCM、店頭展開へ反映、といった役割も担えると考えている」と話した。

    しかし、こうした構想を実現するにはトリプルメディアとショッパーメディア(ECサイト)の融合が必要とし、その中央で全体を指揮できる人材が必要になるが、全体を把握して戦略を立てられる人はまだ少ない。今は社内の各チームが協力し、四位一体の体制で取り組んでいるという。

    さらに、こうした多部門連携の取り組みを進めるべく、花王では2018年から花王「先端技術戦略室」を発足。生井氏もそのメンバーの一人に任命されている。「先端技術戦略室」は多様な部署から人が集まる部門横断の組織で、業務の効率化とビジネスの変革をITを使って推進することがミッション。ECの取り組みも、その一つという。

    今後の展望について生井氏は「現在、花王では商品だけでなく商品とサービスを組み合わせて、お客さまに価値提案することを目指している」と説明。「商品を出すだけでは、その価値が伝わりづらい時代。そこで例えば、ブラシで髪をとかしたときに、髪の状況が分かるIoT家電を組み合わせたサービスを付加すれば、当社のヘアケア商品の価値も伝わりやすくなるのではないか。ITを使って、商品とサービスを組み合わせた新しい価値づくりにチャレンジしたい」と話した。

    最後に議論を総括し、神野氏は「これからのECは社会に新しい価値を与える場となっていくと思う。生活者と流通、メーカーが三位一体となることで、その未来がつくられるのではなないか」と語った。

    次回は、「アフターデジタル」と題された第3部の模様を紹介する。