「日本オリンピックミュージアム」
9月14日グランドオープン
2019/09/04
日本オリンピック委員会(JOC)は9月14日、東京・新宿区のJAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREに「日本オリンピックミュージアム」をグランドオープンする。
それに先立つ2日、メディア向け内覧会を実施した。
同施設はJOCとアスリート、来館者が共に創り上げる「日本のオリンピック・ムーブメントの発信拠点」をコンセプトに、過去大会の聖火リレートーチやメダルなどの貴重な資料、さまざまな映像やトップアスリートの身体能力を体験できるアトラクションを通じてオリンピックの歴史や意義を学ぶことができる。
また、1964年の東京大会で、各国代表が持ち寄った母国の木の種から育った北海道・遠軽町の木を、天井装飾や家具の素材として使用するなど、施設のデザインにもさまざまな工夫がされている。
屋外広場では、過去日本で開催された大会の聖火台模型や、近代オリンピックの基礎を築いたピエール・ド・クーベルタン氏、日本のオリンピック初参加に尽力した嘉納治五郎氏の像などを見ることができる。
同日は、近隣の小学校と、施設1階に設置されたウェルカムボード製作に携わった遠軽町の小学校児童が招待され、澤野大地選手(陸上)、小口貴久氏(リュージュ)、田中琴乃氏(新体操)ら3人のオリンピアンが案内役を務める見学ツアーに参加した。
ミュージアムでは、今後も学校向けに体験学習の場を提供する予定で、不定期ながらオリンピアンが子どもたちに直接オリンピックの価値を伝える機会も検討している。
その際にオリンピアンが着用するユニホームやスタッフユニホームは、コシノヒロコ氏がデザインした。
松丸喜一郎副館長は、「同ミュージアムは、オリンピック・ムーブメントの推進というJOCの使命を果たすために作った初めての常設施設。さまざまな経験を積んだアスリートが、先導者としてオリンピックの素晴らしさ、スポーツの価値を一般の方々に伝える拠点になる。そして“オリンピックは手段であり、目的ではない”ことを伝えたい。オリンピックは背景の異なる1万人以上の選手が集い、生活を共にし、公正なルールの下で互いに競い合い、友情を築き連帯感を深めるための手段。大会を通して世界平和に寄与することがオリンピズムであり、大会の真の目的だ」と話した。
ミュージアムの1階「WELCOME AREA」は無料で、2階の「EXHIBITION AREA」は有料(一般:500円)。