ビデオリサーチ調査 「コロナ禍で、生活者が消費している“モノ”と“コト”」は
2020/05/15
ビデオリサーチは5月13日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生活者の状況について、回答専用タブレットを用いたインターネット調査(ACR/ex調査)の結果を発表した。
4月は緊急事態宣言や外出自粛要請などで、生活に多大な影響を及ぼしたことから、社会的混乱や不安が生活者にどんな影響があったのか、生活意識・行動やメディアとの関わりについて紹介している。
(グラフ・表=ビデオリサーチ提供)
*以下の内容は、12‐69歳データ(全7地区)を中心に、一部70‐74歳データ(2地区)を掲載。ACR/ex調査の概要詳細はレポート参照。
◇新型コロナウイルス観点での情報接触は“テレビ”が大黒柱
<メディアの位置づけ・メディアへの態度>
・メディアの位置づけでは“積極的に収集する”“わかりやすい”“信頼できる”におい て、“テレビ”が最 も高い。
・情報に対する意識でも“テレビ”のスコアが最も高く、“最新情報を入手(73%)” “概要理解(70%)”“理解を深める(61%)”においてはインターネット・ニュースよ り約20ポイント上回っている。
◇「コロナ禍」不安は自分ゴト、まずは“感染しない”こと
<不安度・不安なこと・欲しい情報>
・「不安である」と回答したのは98%。“ウィルス感染対策商品の生産体制 (64%)”が最も高い不安ではあるが、社会的混乱や要請による生活変化なども 5割以上と高く、複数の不安要素が混在している状況。
・知りたい情報では“対策商品の生産体制(60%)”が最も高い。他の上位項目にお いても感染に関わる事柄が多くなっている。また、上位項目では70才以上のス コアが12-69才を上回っており、シニアの感染に対する不安はより大きい。
◇「コロナ禍」で“動かない”生活になっている
<生活の変化・増えた時間>
・「コロナ禍」により生活者の約8割に変化が起きており、“とても変わった”が約 5割と変化が大きい。
・“増えた”時間における最も高いメディア接触は“テレビのリアルタイム視聴 (71%)”であり、 上位項目には“テレビ”と“インターネット”を利用した視聴行 動が多く含まれている。
◇「コロナ禍」で“キャッシュレス決済”の利用が促進、“まとめ買い”は2人に1 人が経験アリ
<買い物行動の増減・まとめ買い商品>
・“増えた”が“減った”を上回る利用については、全体的に“キャッシュレス決済 (32%)”の利用が増加。他、12-69才では“インターネットのショッピングモール (35%)”、70-74才では“ドラッグストア(37%)”の利用が高くなっている。
・“減った”利用では“デパートやスーパーの利用”“大型量販店・ディスカウントス トアの利用”が5割以上と突出して高い。
また、利用行動の増減を全体的に見た場合“減った”スコアが“増えた”より高く なっており、消費は減少傾向と思われる。
・まとめ買い経験者は約5割。“調理済み冷凍食品・インスタント食品(26%)”が最 も高く、上位は食品と衛生商品。
同社は、「新型コロナウイルス感染症の拡大以降、“情報”は最も必要で重要なモノであることは言うまでもない。その中で、“テレビ”は最新の情報収集で最も利用され、増えた時間においても上位になっており私たちの生活に強く根付いていることがあらためてわかる。また、インターネットはテレビに次いで関与が高まっており、重要なメディアになっている状況もうかがえる。
社会全体の減速モードが続いているが、インターネット・ショッピングやキャッシュレス決済の利用増加など、生活に根付き始めているモノやコトも起きている。思考の転換や工夫が多方面で必要とされる生活の中で、より的確なコミュニケーションの促進が生活者の原動力に繋がると考える。
当社は、同調査を定期的に実施し、マーケティング業界および生活者の一助になるよう、今後も努めていく」としている。
ビデオリサーチ:
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