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新型コロナがもたらす「リモコンライフ」
その本質を探る

2020/08/18

お互いの距離は離れていても、テクノロジーを上手に使うことで、今までよりも近くに感じられる。ちょっとした発想の転換で、まったく新たなつながりが生まれる。新型コロナをきっかけにして始まりつつある新しいライフスタイルは「リモコンライフ」(Remote Connection Life)といえるものなのかもしれません。リモコンライフは、Remote Communication Lifeであり、Remote Comfortable Lifeも生み出していく。そうした離れながらつながっていくライフスタイルの「未来図」を、雑誌の編集長と電通のクリエイターが一緒に考えていく連載が、近々、はじまります。

連載の開始を前に、担当の野澤友宏氏(1CRP局)に聞きました。


何げなく過ごしていった先の「ライフスタイルの未来図」

新型コロナウイルスは、私たちの生活にどんな影響を及ぼすのか?新型コロナウイルスの影響で、今後、世界はどう変化するのか?といったような書き出しの文章を、この数カ月どれだけ目にしてきたことか。

アフターコロナ・withコロナについては、AIなどの技術革新からの考察や若者たちの意識変化など、数え切れないほどのリサーチとレポートが世界中にあふれています。さまざまな情報は飛び交っているけれど、では、具体的に日々の暮らしの何がどう変わるのか、「暮らし方」について真正面に取り組んでいるものは少ない気がしています。

野澤氏写真

AIや5Gがもたらす未来を大げさに語るものでもなければ、世界情勢を読み解いて危機をあおるものでもなく。私たちが何げなく生活していく先の、さりげなく起こりそうな変化を予測することの意味は決して小さくないと思っています。暮らしの中にまぎれた、ささいな変化にこそ、実は、大きなビジネスチャンスが隠れている。日々の心の変化にこそ、時代を大きく変える兆しがあるように思うのです。

リモコンライフロゴ

雑誌の編集長の皆さんから話を聞いて、エピソードに落とし込む

そうした新しいライフスタイルを、僕らチームは仮に「リモコンライフ」と名付けてみました。リモコンのリモは、もちろん「リモート」のリモです。コンには、コネクションの他、コニュニケーション、カンフォタブルなど、リモートによって広がっていくであろう新しい生活イメージのコンセプトを込めてみました。

「ライフスタイルの未来図」をつくるに当たって、われわれチームは三つのことにチャレンジしようと考えています。

一つは、常に「今」を見つめ続けている雑誌の編集長の皆さんの知恵をお借りすることで、まずは全10誌。いずれも、ライフスタイルを語る上で欠かせない雑誌を想定。多忙な編集長の皆さんに時間を頂き、新型コロナをきっかけにして何が変わり、何が変わらないのか、独自の視点で語っていただく予定です。

二つ目は、編集長の皆さんから頂いた示唆をもとに想像力を膨らませ、ほんの数カ月後の未来をシミュレーションすること。チームでさまざまなキーワードを抽出しながら、具体的で分かりやすいエピソードをつくっていこうと考えています。

キーワードは「離れながら、つながっていく」

三つ目は、これから起こりうる「新しいライフスタイル」に名前をつけることで、それが最初にご紹介した「リモコンライフ」(Remote Connection Life)です。

「離れながらつながっていく」新しいライフスタイル。今を、そしてこれからの生活を表すシンボルでもあり、これから向かう先を示す指針にもなるような呼び方はないものか…。STAY HOMEが叫ばれる中でも、新しいコミュニケーションや生活の楽しみ方がたくさんある。編集長の皆さんから話を伺う中でいただいたたくさんのヒントから、思いついたワードです。

「物理的な距離」と「テクノロジー」と「心」の関係。「発想の転換」から生まれる「新しいつながり」や「ワクワク」。新しいライフスタイルの真ん中には、人々の「離れながらも、つながっていこうとする」欲望があるように思うのです。

これから、10回の連載想定で、編集長の皆さんと編むライフスタイルの未来図「リモコンライフ」をお届けしていこうと思います。ぜひ、お楽しみください。

リモート取材に応じていただいたDiscover Japan高橋編集長。(下段は、電通のプロジェクトチームメンバー)
リモート取材に応じていただいたDiscover Japan高橋編集長。(下段は、電通の「リモコンライフ」チームメンバー)

【連載予定】

▶︎vol.1「Discover Japan」
高橋俊宏編集長
 これからは、「観光スポット」よりも「観光パーソン」が人を呼ぶ

▶︎vol.2「AERA」片桐圭子編集長
 リモートワークで見えてくる、マイノリティの人々の新しいチカラ(仮)

▶︎vol.3「VERY」今尾朝子編集長
 「新しい時間割」から生まれる、新しい家族のつながり(仮)

▶︎vol.4「SPA!」犬飼孝司編集長
 「副業」から「複業」へ。そして、「福業」へ(仮)

▶︎vol.5「WIRED」松島倫明編集長
 複数の「リアリティ」がかなえる「場所」と「人」との新しい関係(仮)
 
以降も、「日経TRENDY」三谷弘美編集長、「BRUTUS」西田善太編集長、「Forbes JAPAN」藤吉雅春編集長、「週刊プレイボーイ」松丸淳生編集長、「anan」北脇朝子編集長といった方々の取材を、すでに終えています。ぜひ、お楽しみに。

【「リモコンライフ」チームメンバーより】

新型コロナウイルスで、私たちのライフスタイルはどう変わるのか ─── 人々の暮らしの中にまぎれた、ささいな変化や日々の心の変化に目を向け、身近な “新常態”を未来予測し、新たな価値創造を目指したい。新たに始まる連載では「リモコンライフ」という切り口で、その可能性を探っていきたいと考えています。