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地方から、日本の未来をつくる ~「松本十帖」を手がける岩佐十良さんの挑戦No.1

「宿を街にひらく」〜松本十帖の岩佐十良さんに聞く、今、宿を運営する理由

2023/01/10

はじめまして、電通ビジネスプロデュース局の東成樹(ひがし・なるき)です。この連載では、株式会社自遊人・代表取締役の岩佐十良(とおる)さんが手がけるホテル再生プロジェクト「松本十帖(じゅうじょう)」についての、岩佐さんへのインタビュー動画を3回にわたってお届けします。

岩佐さんは、雑誌「自遊人」の編集長を務めながら、これまでにも「里山十帖」(新潟県)や「箱根本箱」(神奈川県)など、地域の特色を生かした宿を全国で手がけてきました。

箱根本箱
岩佐さんがディレクションして2018年にオープンした「箱根本箱」。館内に1万冊以上を所蔵し、本との出合いを提供。気に入った本があれば購入できる。

「松本十帖」は、歴史ある宿をただ再生するだけでなく、宿を中心に街を活性化する壮大なプロジェクト。岩佐さんは個人で14億円を借り、経営者として、またクリエイティブ・ディレクターとしてこのプロジェクトに取り組んでいます。2020年のオープン後は、コロナ下の大変厳しい状況の中で、試行錯誤を繰り返してきました。

動画では「地方から、日本の未来をつくる」岩佐さんの仕事について、さまざまな角度からお話を聞いています。

・岩佐さんはなぜ、地方で宿をプロデュースするのか?
・クリエイティブ・ディレクターとして、どのように宿をつくり上げたのか?
・経営者として、コロナ下でどう運営してきたのか?

このインタビューの内容は単なる観光業のお話ではありません。地方の活性化に取り組む方はもちろん、経営者、プロデューサー、クリエイター、チームのリーダーら、いろいろな方の仕事に生かせるヒントがちりばめられています。ぜひご覧ください。

インタビューは、次回も続きます。
 


 

「松本十帖」は、どんなところ?

「松本十帖」は、江戸時代(1686年)に創業した老舗の温泉宿「小柳」の再生プロジェクトの総称です。「小柳」は、長野県松本市の浅間温泉街に位置します。

このあたりは、1300年前から温泉が湧き続け、江戸時代には松本城からお殿様が湯あみに通い、明治時代には与謝野晶子や竹久夢二ら多くの文人が訪れるなど、人々を引き付けてきました。この土地や「小柳」の持つ記憶を生かして、2020年に「松本十帖」として宿を再生させたのが、岩佐さんです。

「松本十帖」の敷地には、「HOTEL松本本箱」と「HOTEL小柳」という2つのホテルを中心に、レストラン、ベーカリー、ハードサイダー醸造所などが点在し、敷地外には、「おやきとコーヒー」「哲学と甘いもの。」という2つのカフェがあります。ホテルはコロナ下でも予約が絶えないほど人気になっています。 

松本本箱
「HOTEL松本本箱」は、「本の世界に浸かる」をコンセプトにしたブックバス「オトナ本箱」「こども本箱」がランドマーク。館内にある本は購入可能。部屋には全室、源泉かけ流しの露天風呂が付いている。

私は本が好きで、個人的に「松本本箱」や「箱根本箱」に泊まって「こんな空間に住めたらな」と魅了されてきました。そして、宿での体験や、スタッフの方の温かい対応から、これらの宿のことが好きになってしまいました。インタビュー映像は、「松本十帖」で撮ったもの。宿の様子やどのような体験ができるのかが分かるので、人気の秘密が見えてくるはずです。

映像編集:スタジオキャビット 岡田祐平 
デザイン:電通BXCC局 三宅優輝


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