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「歴史ある街は必ずよみがえる」~岩佐十良さんが地域の宿にかける思いとは?

岩佐 十良

岩佐 十良

株式会社 自遊人 代表取締役、IMD株式会社 代表取締役

東 成樹

東 成樹

電通ビジネスプロデュース局の東成樹(ひがし・なるき)です。本連載では、株式会社自遊人・代表取締役の岩佐十良(とおる)さんが手がけるホテル再生プロジェクト「松本十帖(じゅうじょう)」についての、岩佐さんへのインタビュー動画を3回にわたってお届けします。

インタビュー第2回のテーマは、「歴史ある街は必ずよみがえる」。じつは岩佐さん、個人で14億円を借りて、この宿の再生に挑んでいます。宿の設計に手をつけたばかりのころ、岩佐さんは「もしもこの宿が成功したら、日本中の地方にとって見本になる。そうしたら、地方で頑張る人も増える」(NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」より引用)と話されていました。

2022年にグランドオープンした「松本十帖」をいま、岩佐さんはどんな思いで見ているのか?「歴史ある街は必ずよみがえる」と話す岩佐さんの「夢」を伺いました。

本連載を初めてご覧いただく方は、第1回から見ていただくと、岩佐さんの取り組みがより理解いただけると思います(記事は、こちら)。

 


 
インタビューは、次回も続きます。
 

 

「松本十帖」は、どんなところ?

「松本十帖」は、江戸時代(1686年)に創業した老舗の温泉宿「小柳」の再生プロジェクトの総称です。「小柳」は、長野県松本市の浅間温泉街に位置します。

このあたりは、1300年前から温泉が湧き続け、江戸時代には松本城からお殿様が湯あみに通い、明治時代には与謝野晶子や竹久夢二ら多くの文人が訪れるなど、人々を引き付けてきました。この土地や「小柳」の持つ記憶を生かして、2020年に「松本十帖」として宿を再生させたのが、岩佐さんです。

「松本十帖」の敷地には、「HOTEL松本本箱」と「HOTEL小柳」という2つのホテルを中心に、レストラン、ベーカリー、ハードサイダー醸造所などが点在し、敷地外には、「おやきとコーヒー」「哲学と甘いもの。」という2つのカフェがあります。ホテルはコロナ下でも予約が絶えないほど人気になっています。

松本本箱
「HOTEL松本本箱」は、「本の世界に浸かる」をコンセプトにしたブックバス「オトナ本箱」「こども本箱」がランドマーク。館内にある本は購入可能。部屋には全室、源泉かけ流しの露天風呂が付いている。

インタビュー映像は、「松本十帖」で撮ったもの。宿の様子やどのような体験ができるのかが分かるので、人気の秘密が見えてくるはずです。

映像編集:スタジオキャビット 岡田祐平 
デザイン:電通BXCC局 三宅優輝


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著者

岩佐 十良

岩佐 十良

株式会社 自遊人 代表取締役、IMD株式会社 代表取締役

1967年生まれ。武蔵野美術大学でインテリアデザインを専攻。在学中の1989年にデザイン会社を創業し、のちに編集者に転身。2000年に雑誌「自遊人」を創刊、編集長に。2004年には日本の主食である「お米」について学ぶため、活動拠点を東京から新潟・南魚沼に移した。デザイン力と編集力を生かして、日本の食文化、地域の食を各地でリ・プロデュース&ディレクションしているのも特徴。2014年、新潟・大沢山温泉にオープンした「里山十帖」では、住空間や環境、衣服などの分野まで「編集力」を生かしてディレクション。2018年には自身が企画・ディレクションした「講 大津百町」(滋賀県大津市)、「箱根本箱」(神奈川県箱根町)が開業。2020年に「松本十帖」(長野県松本市)を開業した。

東 成樹

東 成樹

グッドデザイン賞、Spikes Asiaグランプリ、AD STARSグランプリ、交通広告グランプリ最優秀部門賞などを受賞。著書に、アートをビジネスに取り入れる実践法を体系化した、「アート・イン・ビジネス」(有斐閣)がある。プライベートで国内外の取材を行い、メディアに寄稿したり、YouTubeチャンネルで発信したりしている。経済成長の著しいドバイで、不動産情報メディアをつくっている。2023年2月に電通を退社。

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