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日本マーケティング協会が34年ぶりにマーケティングの定義を刷新

2024/02/02

    日本マーケティング協会は、1990年に制定され国内で定着しているマーケティングの定義を34年ぶりに刷新した。

    日本マーケティング協会ロゴ

    刷新の背景として、同協会は以下を挙げている。

    ・近年、社会全体がデジタル化へ急速に進展し、AI、IoT、ビッグデータなどのデジタル技術を用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)によるマーケティング施策が広がっている。そこではデジタル技術の実装を通して、顧客に関する膨大なデータが蓄積され、顧客の分析を目的としたテクノロジーの活用も高度化している。

    ・シェアリングやクラウドファンディングなどデジタル技術を生かした新しいビジネススキームの台頭により、企業と顧客は共に価値を創造する関係性へと変化し、マーケティングにもその視座を考慮することが必要とされている。

    ・企業は2030年に設定されたSDGsの期限が迫るなか、地球環境の配慮を伴う取り組みが必須となっており、長期的な視点で社会の持続可能性に貢献する組織かどうかをステークホルダーに評価される時代となった。

    2023年、同協会では恩藏直人教授(早稲田大学)を新理事長に迎えたことを機に新しいマーケティングの定義を制定するための委員会を発足。7月から委員会で複数回の議論を重ねてきた。

    ■マーケティングの定義(2024年制定)
    (マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。

    注1)主体は企業のみならず、個人や非営利組織等がなり得る。
    注2)関係性の醸成には、新たな価値創造のプロセスも含まれている。
    注3)構想にはイニシアティブがイメージされており、戦略・仕組み・活動を含んでいる。

     

    日本マーケティング協会
    昭和32年の創設以来、産学協同の下にマーケティングの理論と技法の研究、教育、普及に努め、日本の経営の近代化と産業の発展に力を注ぐ。現在、世界的視野に立って事業内容を拡充するとともに、北海道から九州まで協会組織の全国化を実現、マーケティングのナショナルセンターとして活動を展開している。

    ■本件に関するリリースはこちら