ジャパンブランドウイークリーチャート
2025/08/13

再び訪れたいという満足度指標
この10年間で、インバウンド(訪日観光)は市場規模・来訪者数ともに急拡大しました。来訪者の約7割は近隣地域からとなっており、リピート率の高い国・地域やアジアパシフィックエリアを中心に、再訪日観光の意向も高水準を維持しています。
なお、本チャートで紹介している再訪意向は、海外旅行経験者を対象とした訪問経験のある旅行先(国・地域)への再訪意向を複数選択・水平比較したものであり、訪日経験者に限定した日本への再訪意向ではありません。

地方観光への期待
オーバーツーリズムの軽減と地方創生の実現を同時に満たす対策として、地方送客が代表的な手法として注目されています。難易度の高い地方分散を実現するためには、それぞれの地域にあった戦略と戦術の構築が求められており、特に地方観光における観光資源の再発見・再編集が重要と考えられます。そのためには、海外の消費者が求める可能性のある観光資源について、定期的かつ切口別の把握が必要です。
具体的には、属性軸において、リピーターとのエンゲージメントづくり、対日関心度・理解度の高い人の誘致戦略が不可欠です。また、体験軸においては、季節性を生かした自然景観、心身ともにリラックスできる環境、観光資源としてのローカル電車・バス、各地域の名湯、歴史を感じさせる街並み、地元でしか味わえない郷土料理、ガストロノミー体験などが挙げられます。これらの要素から読み取れるのは、物質的な豪華さよりも、その土地ならではの景観的・文化的な豊かさを五感を通じて提供できるかが重要であるという示唆です。