2030年に起こり得る未来トレンドをまとめた「電通未来曼荼羅2024」
2024/03/07
電通と国内電通グループ5社(電通東日本、電通デジタル、電通コンサルティング、電通総研、電通マクロミルインサイト)は共同で、2030年までに起こるとされるトレンドをまとめ、未来起点の経営戦略立案や新規事業、サービス開発に活用できる中期未来予測ツール「電通未来曼荼羅2024」の提供を開始した。
2010年に提供を開始した「電通未来曼荼羅」は、「人口・世帯」「社会・経済」「科学・技術」「まち・自然」の4つのカテゴリーにトレンドテーマを網羅的に分類し、それぞれのトレンドの概要とデータ、関連トピック、それらが未来にもたらす変化や重要になる視点をまとめている。
今回発表した「電通未来曼荼羅2024」は、前年度版から22のテーマを刷新し、72のトレンドテーマを設定している。
【追加されたトレンドテーマ例】
単一的な経済指標から、多元的な豊かさ指標へ
経済実績と社会発展の尺度としてGDP(国内総生産)が活用されているが、“所得と消費がもたらす豊かさ”とは、幸福度、潜在能力、健康、社会的つながりなど、包括的な人間の豊かさから見ればほんの一部に過ぎず、今後、単一的な経済指標のみならず、多元的な豊かさ指標を確立する動きが活発化していく。
多死社会、終末デザインビジネスが拡大
2030年に向けて年間死亡者数は増加傾向。死と向き合う機会も時間も多くなり、死生観や死に対するイメージ、死への向き合い方を捉え直す動きが活発化する。また家族が終活や葬儀を担ったり、墓を継承したりするのがさらに難しくなる中、デジタルも活用して「他人や自然環境に迷惑をかけない」エンディングデザインが普及拡大。AIによる故人再現サービスの進展により、デジタル上で「永遠に生き続ける」ことも可能に。
時間資源の貨幣化による新たな経済圏
全ての人に等しく分配されている時間という資源。特に若い世代がタイパ(タイムパフォーマンス)を重視すると言われており、そこに大きな経済圏が形成され始めている。
多様化し拡大するジェンダーテック
女性の健康に関する課題をテクノロジーで解決することを目指す「フェムテック」の動きは世界中に広がり、それは「生物学的性/性自認/性的指向/性表現」において、あらゆるジェンダーを対象としたジェンダーテックへと拡大。さらには生物学的・社会的性差分析を取り込むジェンダード・イノベーションという概念が生まれ、その市場の拡大が見込まれる。
■本記事に関するリリースはこちら