連載:言葉の森No.7
言葉の森:7
2024/04/22
例えば、「食事に集中しない。ご飯もたくさんこぼれて大変」という保護者視点に対しては、「おもちゃやゲームをやりながら、好きに食べたい」という子ども視点が存在します。
2023年10月6日掲載
視点の違いを可視化、発達障害に新たな気づきを 「GAP MIKKE」
◇
発達障害の特性があるとされる子どもと、その保護者の視点の違い(=ギャップ)を可視化したツール「GAP MIKKE(ギャップミッケ)」。開発メンバーの一人、電通ダイバーシティ・ラボの海東彩加氏は、ギャップの具体例をそう語る。大人側の視点から物事を見るとき、子ども側の視点は見落とされがちだ。大人にとって「困り事」に見える子どもの行動も、子どもの視点から見るとまったく違う世界が広がっている。「開発チームの中でいつも話しているのは、『ギャップがあること自体は悪ではない』ということ」と語るのは、同じく電通ダイバーシティ・ラボの和田佳菜子氏。「ギャップがあったままでも、お互いがお互いの視点に立つこと、尊重することで関係性に変化が生まれたらいいなと思います」。違いを知り、認め、尊重する。社会のあらゆる場面で今必要とされる態度である。