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青学とパートナー企業、電通で未来をつくる講義開講!「AOGAKU PROJECT DESIGN CENTER」活動レポートNo.1

青学とパートナー企業と電通で未来を共創。
~越境しよう。今までの想像を、当たり前の常識を、自身の役割を~

2024/12/04

2024年9月、青山学院大学総合文化政策学部と電通のフューチャークリエーティブリード(FC)室で、プロジェクトデザインを通じて企業の未来を共創する講義が開講しました(リリースはこちら)。

題して「AOGAKU PROJECT DESIGN CENTER」。

単位をもらう、教えてもらう、という受け身になりがちな大学の講義を、前向きで「能動的」な活動の源泉に。さらに、講義をプロジェクトとして捉え、講義から生まれるさまざまなアクションや企画を企業のアイデアとしてストックできるように。そんな未来像をイメージしながら、森島豊先生(ゼミを主宰する総合文化政策学部 教授)、受講する大学生=新しいプロデューサーの仲間たちとのチャレンジが始まりました。

ステートメント

フューチャークリエーティブリード(FC)室 
総勢90人以上のクリエイターとプロデューサーから構成される電通社内横断組織「Future Creative Center」のリード機能を担っています。まだ解のない問いに立ち向かうこと、そこでクリエイティビティの可能性を示すことをミッションとし、さまざまな未来創造プロジェクトをサポートしています。

プロジェクトデザインとは?

下記は「プロジェクトデザイン」プロデュースワークの思考回路を体系的に整理している図です。課題や事象を「点」で捉えるのではなく、時間軸やアクションの境界を越境し、全体を俯瞰(ふかん)します。そのうえでプロジェクトの可能性を発見、構想を設計し、そして実現していく。そのひとつの道標になればと考えています。

スライド1

具体的には下記のステップをご参照ください。


初回講義は、プロローグとして、この「プロジェクトデザイン」の話をしました。今後はパートナー企業の春華堂、BEAMS、AMUSEの皆さんに参画していただき、プロジェクトデザインを実際に行っていく予定です。

大学生とパートナーが「柔軟に共創できる場」へ

FC室の矢花です。今回、森島先生とともにプロジェクトを立ち上げ、本講義を推進しています。ことの発端は2023年秋。森島先生が米プリンストンに客員研究員として滞在中、偶然プリンストンで出会い、「日本に戻ったら何か一緒に取り組みたいですね」という他愛もないあいさつを交わしたことでした。森島先生の口癖は「学生に自らの可能性に気づき、前に進んでもらいたい」。その言葉は、僕たちFC室メンバーが企画やプロデュースで志している「パートナーや社会、そして、未来の可能性をクリエイティビティで可視化していく」という信念そのものです。

だからこそ、この講義は電通から学生に何かを教える場ではなく、僕たち電通も一緒になって、刺激を探して、発見し、学ぶ。そして、パートナーの方々とチャレンジをして価値をつくり出す。そんな場でありたいと強く思いました。

現段階では、初回講義を終えたばかりで何もはじまっていません。それでも、「プロジェクトデザイン」発想でたどり着きたい未来を描くからこそ実現できると確信しています。これからどんなことが待っているのか?森島先生と語ったこのプロジェクトの未来像が実現できるのか?これからどんな課題や境界を見ることができるのか?どんな学びに出合うのか?受講する仲間たち、ゲストでお越しいただくパートナーの方々、講義を彩るクリエイティブディレクターやプロデューサーの仲間たちと、さまざまな刺激を楽しみながら学び、電通、そしてFC室として、新たな未来に挑戦していきたいと思います。

24年後期カリキュラム(予定)


同プロジェクトメンバーの第2マーケティング局の舩曵です。社会人になって以降、久しぶりに多数の大学生と対面する機会に、われわれも期待の入り混じった緊張感で初日を迎えました。教室へ入った瞬間に明るくあいさつしてくれる姿から、このゼミの雰囲気の良さが伝わると同時に、この取り組みは学生たちによってより充実したものになる、という予感がしました。

初回講義では腹落ちが難しいかもしれないと思っていた「プロジェクトデザイン」についても、講義後の感想文を読むと、驚くほど理解してくれていて、各自で読み解いた深い解釈にも感心させられました。

Z世代という呼び名が生まれてから早数年、日々マーケティングに携わる中で、もはや一くくりではニーズやインサイトを見つけられないという現実に直面しています。趣味嗜好(しこう)が細分化している時代だからこそ、課題に熱心に取り組んでくれる学生のリアルな声は大変貴重です。取りこぼしていた着眼点から新たなプロジェクトを生む場にできるよう、青学生と共創しながら、電通の新しく意義のある取り組みにしていきたいと思います。

森島教授と青学の学生が考えるプロジェクトの意義とは?

初回講義を終えて、教授と学生からコメントを頂きました。熱意が伝わってくる内容を一部ご紹介します。


「電通の方々をお迎えした最初の授業から、学生たちの変化が明らかに感じられました。電通が社会・文化に大きな影響を与えていることを知らなかった学生たちは、その事実に触れ、目を輝かせていました。手の届かないと思っていた世界に自分たちが関わる可能性を知った瞬間、学生たちの心と知性が刺激され、喜びであふれているのを感じました。『知りたかったけれど、これまで知る機会がなかった』『挑戦したかったけれど、機会が与えられていなかった』。学生たちのこれまで抑えていた思いが、講義への積極的な参加姿勢に表れていました。学んだことを吸収した学生たちがどのようなアイデアを生み出すのか、今から非常に楽しみです」
森島豊(青山学院大学 総合文化政策学部教授)


「新しいことに挑戦できて心が躍る半面、正解を考えようとする今のままでは歯が立たないと向上心もあおられました。印象的だったのは、企画立案における『物語化』というキーワードです。紹介された事例を見て、特別な思い入れがあるわけでもないのになぜか胸が熱くなりました。それこそが“物語があるものは、人の心を動かす”という体験でした。この半期を通じて、臆病で飼い殺してきた好奇心と向き合い、自分で設けた枠組みを脱却して未知に挑む勇気を養いたいと意気込んでいます」

「『電通には正解がない。選択した道を正解へ導くことが私たちのやり方だ』という言葉は、私にとってより実質的かつ解像度の高いプロジェクトプロデューサーとしてのあり方を示してくれました。これからの学びの日々が非常に楽しみであり、どのような新しい発見が待ち受けているのか、心が躍ります」

「徐々に社会や自分に対して大きな希望は持てずに、閉塞(へいそく)感、無力感のようなものを抱くようになりました。しかし、この講義を通じてもしかしたら風穴を開けることができるのではないかと希望を感じています。受動的な態度ではなく、自分なりに考え学んでいく能動的な姿勢が必要だと思います」

(学生のコメントより)


本連載では今後、パートナー企業を招いた実際のゼミの様子や学生から生まれたアイデアなど共創の現場をレポートする予定です。

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