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前に進め、30オトコ。No.7

30オトコは、“マツタケ”でいこう。

2015/04/13

若手と中堅のあいだで「なりたい自分」と「現在の自分」にギャップを感じつつ、結婚・育児・転職など、様々なライフステージの岐路に立つ30オトコ。特に「仕事」や「働き方」について30オトコはどういう風に考えているのだろう。果たしてそこにビジョンはあるのだろうか。そして、30オトコが前向きに働くヒント、“マツタケ”とは──。

30オトコはロールモデル不在?

「現在の不安はキャリア形成か?」。28~32歳の男性有職者1000人に聞いたところ、43.3%の人がYESと回答。対して、働く一般男性(20歳〜59歳)は31.8%。30オトコが、他の世代に比べ、仕事について不安を感じているのがわかります。長引く不況による雇用や将来不安を抱えながら、仕事に生きるのか、結婚するのか、人生において大きな選択をしなければいけないタイミング…と考えると、「仕事はこのままでよいのだろうか?」と不安を感じてしまうのはうなずけます。

そんな30オトコに、もうひとつ質問を重ねました。「上の世代を参考にしている?」。それに対して30オトコのYESは、23.5%。約4人に1人しか、働く上で上の世代を参考にしていないという事実…。

絵/安達翼(電通 第1CRプランニング局)

そこにある思いは何なのか?広告業界にかぎらず様々な業界で働く30オトコにヒアリングしました。“上司に過去の栄光を語られても全く参考にならない。もう時代が違う”という声や “センパイ世代の後追いだけでは、新しい仕事はつくれない”という声も。これはある種、目指すべき背中が見えない、ロールモデル不在の時代と言えるのではないか、とTHINK30は考えました。

 

30オトコこそ「マツタケ」かもしれない。

とはいえ、内に閉じこもっているだけでは何も変わりません。そんな時、日立製作所 中央研究所の矢野和男さんが書かれた「データの見えざる手」という本に出合いました。「幸せな人の身体はよく働く」と、行動することの大切さをデータで実証している本書。矢野さんはこのようにおっしゃっています。

組織の上下での連携を行う常識として「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」が重要だと教わった。しかし、今後はこれに加え、「マツタケ(巻き込み、つながり、助け合い)」が必要になる

これだ!と思いました。目指すべき上の世代を見つけることも大切だけど、外に出て視野を広げること、横のつながりをつくることが前向きに働くヒントになる。業種を超えて、同世代を巻き込み、つながりをつくり、助け合うような働き方がもしできたら。きっと、新しい仕事が生まれて、自ずと活気づいていくはず。

仕事に境界がなくなっている今だからこそ。

思えば、社会が大きく動いている今、仕事の境界がどんどんなくなって、むしろ、既存の枠を壊すこと、組織の壁を越えること、その上で何ができるかを求められているように感じています。だからこそ、横のつながりがブレークスルーの鍵になる。これから日本を背負っていく世代が、企業や組織に関係なく、「マツタケ」し合える場をつくれたら。そんな課題意識から、THINK30として、横浜・みなとみらいBUKATSUDOで開催する「企画でメシを食っていく」という場をつくりました。これはひとつの取り組みにすぎず、まだまだTHINK30にできることはあるはず。これからもさまざまなアプローチで30オトコを応援していきます。何かを起こせるかもしれない「横のつながり」を、すこしでも意識してもらえたらうれしいです。


<調査概要>
調査エリア:関東1都3県(東京/神奈川/千葉/埼玉)・関西2府2県(大阪/兵庫/京都/奈良)・中部3県(愛知/岐阜/三重)
分析対象:23歳~59歳の男性有職者(2,400ss)
調査期間:2013年11月28日(木)~12月2日(月)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:マクロミル