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ワタシのシゴトを考える。ワタシゴト通信No.2

あなたの持ちものマインドは何系OL?

2015/08/27

「女性のマインドに寄り添ったものづくり」を目指して

第1回の「“働きはじめ女子”のホンネ調査!~働きやすいエリアはどこだ?編~」でもご紹介いたしましたが、私たちワタシゴトプロジェクトは「働く女性」とひとくくりにするのではなく、調査を通して「働く女性」のホンネをさまざまな切り口から紹介していくことで、その多様性に向き合っていこうと考えています。

その中から今回は、シヤチハタと共同で行った「ステーショナリー意識別 働く女性のマインドクラスター調査」を基に、働く女性が使うステーショナリーに隠されたホンネを紹介します。
シヤチハタは現在、生活者の身の回りの環境や持ち物に対する意識をひもといていくことで、新たな商品開発活動に積極的に取り組まれています。

今回の調査ターゲットである働く女性たちのキモチに寄り添うべく、ワタシゴトもシヤチハタのものづくりプロジェクトに協力させていただきました。

まず調査のタイトルにある、“ステーショナリー意識”について説明します。
普段皆さんが働いているときのデスクや手元、バッグやポケットにあるステーショナリーを思い浮かべてみると、意外とさまざまなものを手にしているのではないでしょうか?
機能やブランド、使い心地によって使うアイテムが違っていたり、社内打ち合わせや外出時などのシーンによって使い分けていたり、さらに女性の中には「かわいい」や「癒やされる」などの理由で使っているものもあるのではないでしょうか。

このように、人によって異なる使用アイテムやシーン、その裏側に隠された理由やキモチを総合して、この調査では“ステーショナリー意識”と呼んでいます。

 

働く女性1000人を、ステーショナリー意識別に8タイプに分類

この調査では、働く女性が普段使っているステーショナリーの利用実態・意識と、仕事やライフスタイルに対する彼女たちの生活意識の関連性を読み解くことを目的としました。
20~30代の働く女性1000人に対し、あらかじめ定性調査で抽出しておいた「ステーショナリー意識」と、「仕事」と「ライフスタイル」に関する意識・行動実態を軸に因子・クラスター分析をし、8つのクラスターを導き出しました。ここからは、各クラスターについて簡単に紹介していきます。


とにかく無難が一番!シンプルに、効率的に。

ステーショナリーや小物に求める要素はコンパクト&シンプル。
ボールペンは基本的に書ければOK。赤・青・黒などの基本色以外は使わず、新色などに興味はない。会社支給のものか、「どこにでも売っている」ものを適当に選ぶ。「無難=地味」なのではなく、「冒険はしない」だけ。

「無難ノーマル系OL」タイプはこんな人
・物欲は少なめ。ファッションや美容などに多少の投資をするくらいで充分満足できる。
・仕事は安定重視、現状満足。あくまで無難に。
・一方で、プライベートのウエートは重く、挑戦する趣味は多岐にわたる。

 

自分らしさを楽しむ!肩ひじ張らないナチュラル派。

ステーショナリーや小物は、生活を彩ってくれる存在の一つ。
“永く愛され続ける”などの老舗感、海外メーカーのレトロなデザイン、“あなただけの”手帳、丁寧に仕上げた“職人技”などの歴史やこだわりのある商品に価値を感じる。どちらかというと文具よりもこまごまとした雑貨全体に浪費する傾向あり。

「ナチュラルライフ系OL」タイプはこんな人
・肩ひじ張らない、ナチュラルなライフスタイルを求める。
・仕事は真面目に向き合いながらも、家庭や暮らしを豊かにすることにも意欲的。
・時間的・精神的に余裕を持って、リラックスした生活を送れることが大事。

 

楽して生きたい!力を抜いて、好きなことだけ。

ステーショナリーや小物には無関心。
ステーショナリーのへ価値認識が著しく低い。お金をかける対象として見ておらず、機能性や使い勝手に対するこだわりはほぼないに等しい。仕事以外はステーショナリーを使用する機会も少なく、選ぶ基準すら持っていない。

「関心ナシ系OL」タイプはこんな人
・仕事に対するモチベーションは低く、生活の手段。最低限のことをこなしていればOK。
・理想や目標も特になく、情報感度も低い。頑張らず、楽に生きていくのが理想。

 

みんなの人気者でいたい!何事もバランス重視。

ステーショナリー・小物には周囲から褒められそうなものや、癒やし要素を求める。
自分の好きなキャラものなど、「一般的な女子」らしいデザインを選ぶことで、自分自身に対しては“女子であること”を意識させ、周りに対しては“キラキラ女子”感をアピール。

「バランサー系OL」タイプはこんな人
・仕事ではコミュニケーションの中で評価されることを重視している。
・情報感度が高く、流行りモノが好き。
・誰からも慕われる、全方位的な愛されポジションが理想。

 

ブレないマイルールは絶対!清く正しく、堅実に。

ステーショナリーや小物に興味はあるが、強いこだわりはなく無駄買いはしない。
見た目は「清潔感」「シンプル」がポイント。機能面では整理整頓が大事。さらにエコな要素などがあると、選択時に付加価値として認識される。

「素敵ライフ系OL」タイプはこんな人
・仕事にはやりがいを感じており、真面目に現実も未来も見据えるタイプ。
・オフタイムも心身のバランスをとろうと心掛けており、健康や美容に人一倍気を使う。
・仕事とプライベートバランスのとれたライフスタイルが理想。

 

毎日がバタバタ!小さな幸せが大事。

ステーショナリーや小物に対する意識は平均的にあるものの、購買まで至らない。
ステーショナリーのデザインにはあまりこだわらず、必要最低限の範囲でそれなりの見た目と使い心地のものを購入。

「毎日バタバタ系OL」タイプはこんな人
・子育て層が多く、時間的、精神的、経済的なゆとりをなくしがちな中で、ささやかな癒やしや楽しみを大切にしている。
・目下の目標は、少しでも生活にゆとりを持つこと。

 

自分大好き!モテよりセンス重視派。

ステーショナリー・小物は自分の個性を表現するための手段。
デザイン性の高い商品や、なかなか手に入りにくい限定もの、知る人ぞ知る新規ブランドや商品などをいち早く取り入れたり、人知れず所有していることに自己満足を感じる。

「独自センス系OL」タイプはこんな人
・仕事・プライベートを問わず、自分の興味・関心範囲には高い情報収集能力・行動力を遺憾なく発揮する。
・異性アピールなどの全方位的な好感を持たれるよりも、他人とはかぶらない自分だけのテリトリーを持つ方が好き。

 

自分を認めてもらいたい!何事も全力、上昇志向。

ステーショナリー・小物は自分の価値を表すものだと捉えている。
30歳代後半になり、“大人の女性として恥ずかしくない”ものを身につけようという意識で選ぶ傾向が強い。永く、大切に使うつもりのブランドものは対外用に、気軽に使えて機能性重視のものを普段用にと使い分けたりもする。

「頑張るワタシ系OL」タイプはこんな人
・仕事における自分の役割にやりがいを感じており、上昇志向も強い。仕事だけでなく女性としても評価されたい気持ちが強く、ファッション、美容にもお金をかける。
・プライベートも充実させて、誰もが憧れる存在が理想。


いかがでしたか?
今回ご紹介したクラスターを導き出すまでに、数々の働く女性に対してステーショナリーに対する意識を聴取していく中で、「仕事していくうちにどんどん男っぽくなっていく気がするけど、女性らしいペンや小物を意識的に使うことで気持ち的なバランスをとっている」「疲れた時の癒やしとして、アロマの香りを取り入れている」「しっかりした印象に見られたくて、キャラクターじゃなく革の手帳を使っている」など、彼女たちにとってのステーショナリーは「書きやすい」「使いやすい」といった機能面だけでなく、 自分の気持ちや印象をコントロールするツールとしての側面もあることが明らかになりました。

触れる機会や時間が多いものだからこそ、働く女性が使うステーショナリーには、ライフスタイルや仕事への姿勢・モチベーションなどの価値観が映し出されているのかもしれません。
シヤチハタが取り組まれているような生活者のキモチに寄り添ったものづくりプロジェクトを通して、女性が楽しく働けるようなステーショナリーが生まれたら素敵ですね!

皆さん、ご自身のステーショナリー意識に近いクラスターはあったでしょうか?
手元にあるステーショナリーや持ち物に、何系OLのマインドが隠れているか、ぜひ考えてみてくださいね!

<分析概要>
調査エリア:全国
分析対象:20〜39歳/女性/フルタイム勤務者(1000ss)
調査機関2015年4月16日(木)〜17日(金)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:電通マクロミルインサイト
イラスト:平松昭子(平松昭子事務所)

【イラスト制作者プロフィール】
平松昭子 イラストレーター/ブロガー
1970年愛知県豊川市生まれ。雑誌やウェブサイトをメーンに、ファニーでエレガントなイラストやコミックエッセーを執筆。

【イラスト制作に当たって】
ステーショナリーに対する考え方や選び方で、その人の個性がこんなに出るなんてびっくりしました。ちなみに私は、自分大好き!タイプの「独自センス系OL」でした。
相手のことをもっと知るために、ステーショナリーの話題を振ってみるのも楽しそうですね。