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2016年デジタルの10大潮流No.8

感情を測定する

2016/02/15

前回に引き続き、電通イージス・ネットワークCaratの「TOP 10 TRENDS」から2016年の大潮流を紹介します。

top trend

ソーシャルメディアは自己表現の世界。誰かが何か伝えようとしているとき、そこにどのような感情が宿っているのか理解できることが大切だ。

イメージ同様、感情を解釈するのはとても厄介なこと。自動翻訳機能は、複雑な文脈、スラング、二重否定などに翻弄されてきた。今、感情をより正確に捉え、表現に効果的に生かすことを可能にする新しいツールが登場し始めている。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボから生まれた感情解析を専門とするスタートアップAffectivaは、顔認識技術で感情を測定。さまざまなビジネスソリューションに応用されている。マイクロソフトも、感情を分析する人工知能プログラムを検証中だ。テストサイトでユーザーが投稿した顔写真の表情を、楽しみや悲しみ、驚きなど8つの感情に分けて測定している。

ソーシャルメディアでは、絵文字で簡単に投稿者の感情が分かるようになってきた。Instagramの投稿やYouTubeの動画の説明テキストなどでは絵文字が検索できる。Facebookは「いいね!」ボタンを拡張した新機能「リアクション」で、「超いいね!」「うけるね」「すごいね」「悲しいね」「ひどいね」の5つの絵文字を追加した。


これまでは朝から夜までの時間帯別に消費者の気分を分け、ターゲットを定めてきた。今後は、消費者が今この瞬間どのような気持ちでいるかなど、実際の感情に基づくターゲティングが主流になるかもしれない。

広告主は、自社ブランドが消費者にどのような感情を想起させるか把握することで、より良いサービスを提供し、ユーザーと緊密な関係を築くことができるだろう。