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“プロセスジェニック”に夢中になるティーン〜SNS時代を生きるティーンの流行を徹底分析

ティーンフルエンサー大解剖 №6

  • 辰野 アンナ

2018/06/28

“プロセスジェニック”に夢中になるティーン〜SNS時代を生きるティーンの流行を徹底分析

スマホネイティブ・SNS至上主義なイマドキのティーン。彼らは、どんなモノに、どのようにして心を動かされるのでしょうか?ティーンのインフルエンサー=「ティーンフルエンサー」を特集する本連載の第6回は、ティーンの流行の生まれ方を徹底解剖。

ティーンの心をつかみ続けるプリントシール機メーカー・フリューが運営する女子高大生の動向調査・研究機関「GIRLS’TREND研究所」の稲垣涼子さんに協力いただき、流行するコンテンツの特徴や、流行の生まれ方を解明。

その結果、コンテンツが持つ背景や、話題になるまでの過程といった“プロセス”に心を動かされるティーン世代のマインドが見えてきました。

ティーンの流行コンテンツ3条件って?

いながきさん
稲垣涼子さん

そもそも、今の流行を動かすモノは何なのでしょう?

ティーンの流行の真ん中にあるモノ、そしてその人気の秘密について、稲垣さんにひもといていただいた結果、三つのキーワードが見えてきました。

①リアリティー

一つ目のキーワードは、「リアリティー」。大人・企業によってつくられたモノではない、“身近に感じられるモノ”、結果だけでなく過程が見え、“共感・自分ごと化できるモノ”を意味しています。

ティーンから支持を集めるAbema TVでも、リアリティーを感じられるコンテンツが人気。例えば、恋愛リアリティーショー番組「今日、好きになりました。」。この番組は、一般人を中心とする10代の若者が、1泊2日の限られた時間の中で本気の恋愛をするという内容。 

Abema TVに数多く存在する恋愛を扱う番組の中でも、一般人が出演し、プリ撮影など身近なデートを扱うというリアリティー要素がティーンの心を動かすポイントとなっているのだとか。

女子高生ミスコンや、韓流アイドルに支持が集まるのも、リアリティーがポイントに。オーディション過程が公開され、結果に至るまでのストーリーが可視化されているため、ティーンがリアリティーを感じやすくなっているのです。

②アレンジの余白

二つ目のキーワードは、「アレンジの余白」。ティーンがアレンジを加える余地のあることが流行コンテンツの条件に。

大人・企業に用意されたコンテンツをそのまま楽しんでもらうのではなく、個人が少しアレンジを加えて、オリジナリティーを発揮できるかが重要となっています。

ティーンへの事前アンケートの結果、「今最も周りで流行っているモノ・コト」として挙げられた「TikTok」※1もそのひとつ。同じ曲を使っても、表情や動きなど少しアレンジを加えるだけで、“オリジナル”の動画ができ、簡単に個性を出すことが可能に。アレンジの余白があることで、誰が撮っても違う動画となり、楽しめるコンテンツとして、たちまち人気アプリとなりました。

ちなみにTikTokのSNS広告は、バリエーション豊かなオリジナル動画を展開することで、アレンジの余白を示しました。これが流行となった要因でしょう。

※1 音楽に合わせて自由に口パクをして遊ぶ様子を動画に収めるアプリ。

 

③周囲を巻き込める

最後のキーワードは、「周囲を巻き込める」。周りの人に“簡単に教える”ことができて“一緒に楽しめる”ことが重要となっています。

事前アンケートでティーンの99%が流行コンテンツとして認知していたのが、ゲームアプリ「荒野行動」。約100人のプレーヤーが無人島で銃撃戦を繰り広げるというバトルロワイヤルゲームです。このアプリの特徴は、“みんなでできる”こと。周りの人とも一緒にできるというゲームの仕組みが、人気の理由となっています。事前アンケートでも、半数以上が友達からの口コミで知ったと回答。友達が遊んでいるのを見て、次々と始める人が増えたのだとか。

また、昨年流行した韓流アイドルTWICEの「TTポーズ」※2や、TikTokの動画も、簡単にみんなでできること、周囲を巻き込んで楽しめることが流行の大きな理由でした。

※2 T字をつくった指を目の下に置くポーズのこと。泣いていることを示す顏文字「TT」に由来する。

 

流行三条件

これらを分析すると、今の時代の特徴として二つのことがいえます。

一つは、SNSの複数使いが当たり前となり、常に人とつながっているという、隠し事ができない時代になったこと。もう一つは、1990〜2000年代の、“カリスマ”が存在し、彼らをまねすることがティーンの楽しみだった時代から、カリスマが存在せず、一人一人が個性を発揮することが求められる時代になったということ。

この二つの大きな特徴が、流行コンテンツの条件にも変化をもたらしていると考えられます。ティーンはうそがないストーリーで、個性を発揮し、周囲を巻き込める。ティーン世代固有の流行コンテンツの在り方が見えてきました。

「テレビで知った」は昔話!?ティーンの流行の生まれ方とは

 

SNS以前の流行の生まれ方といえば、テレビをはじめとしたマスメディアや広告を起点として、徐々に新しいモノが話題になっていくというものでした。

しかし、SNSを使いこなすティーンにおいては、流行はこれまでと全く異なるステップで誕生。稲垣さんとの対談の中で、流行の生まれ方には二つのパターンがあることが見えてきました。

①ティーンフルエンサーが流行の火付け役に!発見型ステップ

<発見型ステップ イメージ図>

発見型

最近のティーン世代の流行のほとんどは、この「発見型ステップ」をたどります。「発見型ステップ」において、カギとなるのは、ティーンフルエンサーの存在。

このパターンでは、あるコンテンツの分野についてオタク的に情報を追い掛ける、ティーンフルエンサーを含む「アーリーアダプター層」による情報発信を、複数のティーンフルエンサーが発見・拡散することで、話題量が一気に増加。

話題量が増え、流行として認知されるようになると、マスメディアが「今流行っているもの」として取り上げ、これが流行の“お墨付き”となることで、コンテンツが全国に拡散していきます。

昨年ティーンの間で一大ブームを起こした韓流アイドルも、同じステップをたどっています。韓流好きが発見した韓流アイドルが、ティーンフルエンサーに伝わり、彼らが情報を拡散したことで、ティーンの間で話題に。そして、テレビに露出すると、流行は全国区となり、日本中でブームを巻き起こしました。

より身近なティーンフルエンサーから情報を得る点、ティーン世代らしいといえるでしょう。

②カギは“アレンジの余白”!加工型ステップ

<加工型ステップ イメージ図>

加工型

先述の「発見型ステップ」は、マスメディアによる発信が後追いとなってしまうため、企業にとって予測しづらいのが難点です。

その一方で、マスメディアや企業の発信が、話題の起点として機能し、流行がつくられるパターンが「加工型ステップ」。このパターンにおいては、初めに話題が広まるきっかけとなるのは、マスメディアや広告による情報発信です。その後、カギになるのは「SNSでの加工」。

発信された情報が、ティーンの手によって、加工・アレンジされることで、話題量が増加していきます。ティーンが企業発信のコンテンツを楽しく、自分なりに加工したものがティーンの中で拡散されることで、コンテンツの話題量が増えていくのです。

同じステップをたどったのは、先ほども紹介したリップシンクアプリのTikTok。広告で使用された曲や、有名タレントによってカバーされた曲に、ティーンがさまざまな方法でオリジナリティーを加えていくことで、人気となりました。

企業のキャンペーンで実施されることの多い「フォトスポット」でも、加工型ステップをたどれるかが重要なカギとなっています。

Instagramで話題となっている、東京ディズニーランドの工事中のカラフルな壁は成功例のひとつ。明確なフォトスポットとしてアピールされていないのにもかかわらず、ティーンが行列をなして写真を撮影し、話題となっています。

構図を明確に規定したフォトスポットよりも、ティーンがアレンジを加え、自由にオリジナリティーを発揮できる空間が求められています。大人・企業が計算し狙ったモノに単純には振り向かないティーン世代のマインドが、顕著に見えてきたといえます。

“映え”だけが、ティーンのモノサシではない

ここまでティーンの心を動かすコンテンツと、心の動かし方を見てきましたが、これらから見えてきたのは、キャッチーな外見よりも、その背景にある“プロセス”を重視する今のティーンのマインドでした。

流行コンテンツ3条件においては、大人・企業が計算しつくしたものには心をあまり動かされず、そのコンテンツの持つ“背景”や“プロセス”が重要。また流行の生まれ方においても、信頼できるティーンフルエンサーの声や、ティーンによる加工といった、どのように話題が形成されてきたかという“プロセス”が流行の重要なきっかけに。

こうしたプロセスが魅力的な“プロセスジェニック”であることが、流行のカギであることが見えてきました。

3人
左から電通ギャルラボ・周詩雨、GIRLS'TREND 研究所・稲垣涼子さん、電通ギャルラボ・辰野アンナ

そんなティーンにとって、価値を増しているのは、“オフラインでしか手に入らないもの”。オンライン上では手に入らない、ストーリーの見えるモノの価値が高まっています。

誕生日プレゼントは、お金をかけたプレゼントよりも、時間をかけてつくられた、メッセージやプリ・写真で彩られたコルクボードや、サプライズボックス(びっくり箱型のアルバム)が人気。

リアルな友達からの口コミも、これまでに増して重要になっているのだとか。リアルな友達は、ティーンにとって、最も信頼の置ける情報源。だからこそ、SNSで知った情報の確認の役割として、リアルな友達からの口コミが重要になっています。

スマホ・SNSと結び付けられることが多いティーン世代ですが、すべての情報源をネットやSNSだけから得ているわけではないのです。

「インスタ映え」が流行し、一見表面的なものに踊らされているようにも見えてしまうティーン。けれど、実は彼らには、彼らなりのモノサシが存在します。彼らを理解し、うまく彼らの言の葉に乗せることが、ティーンの心を動かすカギとなるのです。


<「GIRLS’TREND 研究所」とは?>

プリントシール機市場でトップシェア※を占めるフリューにおける調査・研究機関。主に女子高生・女子大生の感性に対して定性・定量の両面からさまざまな調査を実施。これまで培ってきた若年女性へのマーケティング力を生かし、ファッションやビューティーなど多様なカテゴリの旬な情報が満載のフリーマガジン「GIRLS'TREND」の発行なども行う。

※2016年夏フリュー調べ

http://www.furyu.jp/
 

<女子高生ミスコン>

女子高生ミスコンとは?

全国で女子高生は約172万人。その中で30万件以上のエントリー(2017年度実績)を獲得しナンバーワンを決める、女子高生が選ぶ女子高生のためのミスコン。このミスコンの新しいところは、日本全国に設置されているプリントシール機でエントリー&投票可能なところ。選考過程では一般の方が主体となり、グランプリ決定までの過程を視聴者参加型で楽しめます。

【オフィシャル番組】
https://www.youtube.com/channel/UCEeyy_fypedVHh1Lscu16CQ
 
【Twitter】
http://j.mp/JKmisscon_Tw

【Instagram】
https://www.instagram.com/jk_misscon/
 

<男子高生ミスターコン>

「男子高生ミスターコン」とは、

全国の男子高生の中から “日本一かっこいい男子高生”を決める日本最大級の男子高生オーディションプロジェクト。 人気カメラアプリSNOWのオリジナルスタンプでのエントリーも可能に。

審査はSNOWやTwitterなど、男子高生が普段の生活でよく使うアプリで展開される。

POPTEENや舞台などにも出演し人気俳優への階段を上っている本田響矢さん、オオカミくんには騙されないへの出演などで女子高生から抜群の人気を誇る那須泰斗さん、そして昨年グランプリに輝いた高橋文哉さんらを輩出している。

【Twitter】
https://twitter.com/DKmrcon
 
【Instagram】
https://www.instagram.com/dkmrcon.gram/