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大人もマネしたい大学生の3種類の検索スキル

日記調査から分析する「大学生のリアルな生態」 №2

  • 木伏 美加

2018/08/17

大人もマネしたい大学生の3種類の検索スキル

電通では産学協同プロジェクトとして、明治大学商学部・藤田結子ゼミと共同で約1年間、大学生19人の日記調査を実施しました。ゼミに所属する大学生と一緒に分析し、現代社会における若者生活とメディアとの関わりについて調査研究を行ってきました。

この連載では、日記調査から読み解いた「大学生のリアルな生態」を、共同研究で得られた知見を含めながら明らかにします。

私たちはスマートフォンやPCを使って、毎日多くのウェブ検索を行っています。もしかしたらこの記事にもウェブ検索を利用してたどり着いた方もいるかもしれません。さらに、最近ではSNSを利用した「SNS検索」が若年層の間で広まっており、一言で「検索」といっても人によってその方法はさまざまになっています。

今回は、最近の大学生がどのように「検索」をして情報を楽しんでいるのかご紹介しながら、私、木伏美加が、リサーチャーとして最近の大学生の情報意識について探っていきたいと思います。

日記調査でも、多くの大学生がSNS検索を上手に使いながら情報収集している様子が見受けられました。彼らの行動を分析すると、検索したいものや目的に応じて、活用するSNSツールを瞬時に選びながら効率よく情報収集を行っていることが分かります。

言わずもがな、SNS上の情報の多くは、一般人による投稿です。それらは、それぞれの人が自ら体験したことや見聞きしたことを記しています。SNS検索は「人々の経験の検索」だからこそ、時にマスメディアのきれいに切り取られた情報以上に信頼性が高い情報として受け取られるのです。

そのような最近の大学生が行っているSNS検索は3種類の検索タイプに分けられそうです。

1. 速報とトレンドを追うTwitter検索

 

最近の旬な話題は、Twitterの方が他のSNSに比べて情報が早いので、便利だと感じている。そのため面白いツイートや記事があれば、読むだけでなくスクリーンショットやリツイートの機能を利用して・発信している。

《リサーチャーの解説》

リアルタイム性が特徴のTwitter。最近の大学生はSNSの特性をうまく使って、なるべく早く知りたい・見たいとき、現在の様子を知りたいときなどにはTwitter検索を使っています。

一般的に、マスメディアよりもウェブメディア(YouTubeの動画やニュースメディアの記事)の方が情報配信の速度が速いといわれています。ウェブメディアの情報発信の速さが当たり前になっている最近の大学生にとっては、SNS上の編集などされていない一般人の投稿が、最もリアルタイムに近い情報として受け入れられているのです。

「SNS上の情報」と聞くと信頼性が疑問視されることもありますが、一つの情報源で多くの情報を受け取ることができるSNS検索では、どれだけの人が発言しているか、どれだけ広まっている情報なのかの情報量で信頼性を確認しているのではないかと思います。

2. よりリアルな疑似体験ができるInstagramの#(ハッシュタグ)検索

 

14時30分、花火大会の日に友人とファミレスに入って休憩をとる。休憩をとりながらも、花火がどこから打ち上がるのか分からないためファミレス内でスマホを使って情報収集を行う。

せっかく一眼レフを持参したのだから、絶好の場所で写真を撮りたいという思いが2人に共通してあった。このような情報はTwitterが一番集まるかと思っていたが、有力な情報はあまり得られなかったため、他の手段で探すことにした。 

自分「Instagramで『熱海海上花火大会』のタグが付いてる写真がどこから撮影されているのかを分析すれば、どこから花火が打ち上がってるのか見当がつくんじゃない?」。

友人「頭いい!それで探そう!」。

われながら名案だった。実際にそのタグを使って調べてみたところ、張り紙があったところから見たらちょうど真正面で花火が上がることが分かった。

《リサーチャーの解説》

Instagramの#(ハッシュタグ)検索では、一般人が投稿した画像を検索することができます。さらに、投稿には位置情報やオリジナルの#(ハッシュタグ)を付けることができるため、その投稿を見たユーザーは、自分もその写真の光景を見たような「疑似体験」をすることができます。

最近の大学生はその疑似体験を通じて、リアルな情報に触れることができるのです。今回のケースでは、その位置情報付きのリアルな情報を基に、自分たちがどの場所に行くべきか、最適な答えを見つけています。

同じように、初めて行くような場所でもInstagram検索をすることで、周辺の情報を「疑似体験」しながら、自分たちが向かうべき場所や体験するべきことを探しているのです。

3. SNS検索とウェブ検索とのハイブリッド「+α検索」で詳細を調べる

 

最近よく目にするブーメランみたいなやつをくるくる回していた。その名称が気になったのでスマホで「流行り くるくる回る 真ん中を押さえて」と検索した。すると「ハンドスピナー」という名前だと分かった。

なんでこんな謎なおもちゃがはやっているんだろうと疑問に思い、何となくTwitterでハンドスピナーとキーワード検索してみた。

《リサーチャーの解説》

SNS検索には不便な部分もあります。例えば、名称が分かっていないものの検索は困難です。そんな時はやはり検索サイトを活用したウェブ検索を行っています。

その上で、追加の情報やよりリアルなユーザーの様子などを確かめるために、SNS検索を行ってさらなる情報を獲得しています。最近の大学生は、気になったことや調べたいことに対して、ウェブ検索とSNS検索を組み合わせながら、信頼できるリアルな情報を集めているのです。


今回は最近の大学生が行っている「SNS検索」について取り上げました。これらは、大学生だけでなく大人も取り入れることで検索をより効率的にする検索ノウハウだと思います。SNS上の情報が若年層に与える影響は大きく、生活に欠かせないものになっていることは確かです。

SNS上の情報を上手に扱うすべは、情報社会の中で成長してきた最近の大学生にとって必要不可欠なスキルなのかもしれません。