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ファンとの関係を深める「特別扱いスイッチ」と 偏愛を維持する「言霊スイッチ」

「偏愛ストラテジー」~ファンの心に火をつける6つのスイッチ~ №2

  • 石原 夏子

2018/11/07

ファンとの関係を深める「特別扱いスイッチ」と
偏愛を維持する「言霊スイッチ」

こんにちは。2回目の「偏愛ストラテジー」コラムを読んでいただきありがとうございます。

今の時代に求められているファンマーケティング。モノを売るだけでなく商品やサービス・コンテンツが愛されるために、ファン目線で戦略を立てた実践できるメソッドをご紹介しています。

前回はそもそもファンとは何か、そしてファンとの最初の接点では「よりそいスイッチ」を入れよう、ということを書きました。

関係を深める「特別扱いスイッチ」

「よりそいスイッチ」が入り、ファンの心にうまく火をつけて、あなたの商品やサービスやコンテンツを好きになったとしましょう。でも、下手をするとその「好き」は表面的なもので終わってしまう危険性もあります。

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ここで入れるべきは…「特別扱いスイッチ」!
つまりスペシャルな体験を提供することです。

私の場合は、好きなアーティストさんのツアーへ向かう途中、たまたま移動中に本人に遭遇したことがスペシャルな体験につながりました。そのバンドのTシャツを着ていたため、ファンだとバレたのですが、本来はそのまま無視されるところで、温かく握手をしてもらったのです。このような特別な体験をしたことでグッと心のスイッチが入ってしまいました。

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「特別扱いってえこひいきのこと?」と思われたかもしれませんが、特別扱いスイッチにも種類があります。ここでは四つ紹介します。

・「あなただから」の体験

「あなただけ」というえこひいきは、時によってはファン以外の人に不平等感を生みます。条件を付ける場合も、誰かを排除するのではなく、ファンだからこそのメリットを設計することを意識してください。「〇〇万円以上ご利用の方限定」と言われると対象が狭まって聞こえますが「〇〇万円以上ご利用の方はもれなく」と言われると、受け手としては特別扱いされていると同時に平等な印象を受けます。

・「レア度」の高い体験

ファンにとっての「レア」は、お金で測れるものではないかもしれません。今しか手に入らない、ここでしか手に入らない、舞台裏が見られるなど、ファンが喜ぶレアを探してください。

・「一対一」の体験

たとえ個人の活動だとしても、なかなかファンと一対一でコミュニケーションを取るのは難しいものです。普段はできない一対一のコミュニケーションこそ、「特別扱い」の秘密兵器になり得ます。

・「人間くささ」が感じられる体験

送り手が提供しているものが商品であれ、コンテンツであれ、たまに垣間見える「人間くささ」はファンにとってはとても心温まる体験になります。

ただし「特別扱いスイッチ」には注意点があります。
それは、普段のコール&レスポンスを真摯に行っていること。人間関係と同じで、友達やビジネスの相手で、連絡をしてもなかなか返事が返ってこない人を信頼するのは難しいですし、ましてやファンにはなってもらえません。まずは、日々の信頼関係。その上でスイッチを設定してください。

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偏愛を維持する「言霊スイッチ」

 

「よりそいスイッチ」「特別扱いスイッチ」が入り、ファン度が高まったとしましょう。ここまでも大変だと思いますが、さらに試練が続きます。なぜなら受け手はいつも移り気だから。他に興味が移ったり、一時的に熱狂しても冷めてしまったりすることがあります。

つまり、次の課題は「維持」。

その時に入れるべきは「言霊スイッチ」です。それはファンであることを表明させることです。言ってみれば、言葉にして周りにファンであることを宣言してもらうことです。

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「自他ともにファンであることを認めている」と、ファンとしての基盤が強まります。
なぜなら自分もぼんやりと好きだなあと思っていたものをあらためて他の人に「〇〇のファンなんだよね」と言うと、ファンであることを自覚します。自覚すると、それまでより送り手のことを考えたり、他の商品やサービス・コンテンツを検討するときにもそのことを思い出したりします。表明すると意識するようになり、自然と接点が増えていきます。

さらに周囲がファンだと認識すると情報が集まってきたり、何かの機会で「ファンだよね」とリマインドされたりします。そのたびにファンだという自覚がさらに強まるのです。

「言霊スイッチ」は、概念は分かりやすいのですが、非常に入れることが難しいスイッチです。他のスイッチは受け手の心に火がつけばおしまいですが、表明するということは第三者を巻き込みます。

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普段の生活の中でも、何の脈絡もなく「〇〇が好きだ!」とは言いにくいですよね。ファンだと表明してもらうためには、言いやすい環境をつくることが重要です。

もちろんブームになっていたら一番分かりやすいのですが、そう簡単に流行なんてつくれません。もっと幅広く「タイミングをつくり、その時にファンだと言いやすい状況をつくる」ことです。具体的には、新商品を発表するタイミング、時事ネタに乗れるタイミングなどを活用します。他にも言いやすいようにキャッチーな「言葉化」をするなどクリエーティブでの工夫もあります。

リアルな人間関係の中で言いにくいのであれば、ネット上で表明してもらうのも一つの手段です。一番ライトな表明は「SNSをフォローする」かもしれません。フォローしてつながっていることで、受け手は「あ、私これのファンだった」と常にリマインドされますし、さらに友達に拡散すれば「ファンなんだよ」と言霊にすることにつながります。

今回はファンだと覚醒した後の、深さと維持の方法についてお話ししました。書籍ではもっと詳しい実践方法や、事例をご紹介していますので、ぜひのぞいてみてください。
次回はとかく脱落しやすいファンをとどめるためのスイッチをご紹介します。

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