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知れば知るほど面白い!パラスポーツNo.4

2019/12/18

戦略好きほどハマるボッチャ

「ボッチャの大会に出ない?」

とある打ち合わせの後、先輩から誘われ、「出ます!」と即答した私。これまでボッチャに触れたことも、試合を見たこともなかったのですが、気づいたら興味とノリで答えていました。ここ最近、テレビやニュースサイトで「ボッチャ」を見る機会が増えていたからかもしれません。

ということで、電通内の有志チームで結成した「ボッチャレ汐留」。11月24日に開催される「ボッチャ東京カップ2020」の予選会出場に向けて、まずはルールを学ぶことからはじまりました。

ボッチャは、カーリングに似ている?

ボッチャと聞いて、何を想像しますか。

パラリンピック、車イス競技、いや、何も知らないという方もいるかもしれません。

ボッチャは、重度脳性まひ者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案された、ヨーロッパ生まれのスポーツで、現在はパラリンピックの正式種目になっています。

私たちが参加した「ボッチャ東京カップ」は、障がい者も健常者も一緒に参加できる大会。障がいや年齢、性別、国籍に関係なく誰でも参加できる、まさにインクルーシブな大会なのです。

まずはルールについて簡単に説明します。ボッチャは、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールをめがけて、赤チームと青チームがそれぞれ6球ずつボールを投げあいます。投げたボールがジャックボールに近い方が勝ち。

ボッチャレ汐留メンバー
試合に向けて練習に励む「ボッチャレ汐留」メンバー。この時点では、「勝てそう!」と思っていたが…。

そう聞くと、カーリングに似ている気もしますが、ルールがちょっと違います。

ボッチャはまず、白いジャックボールをコート内のどこに投げるかで試合の展開が変わります。また、自分の持ち球でジャックボールを弾いて、自分が優位になる位置にジャックボールを動かすこともできます。これによって逆転が生じるため、試合が一瞬にしてひっくり返るのです。

さらに団体戦となると、どのポジションから、どのタイミングで、誰がどう投げるのか、ここも勝敗を分ける大きなポイントとなってきます。

「ん、意外と勝てるかも」。

はじめて練習した時の、私の正直な感想です。ボーリングもゴルフも球に勢いはないけれど、まっすぐ転がすことは得意な私。ボッチャも投げてみると、あら不思議。思い描いたところにコロコロ転がっていくので、1勝くらいはできると本気で思いました。

そう、一見すると簡単かも、と思わせるところにボッチャの魅力があるのです。

簡単そうにみえて、実は頭脳戦だった。

ボッチャ

審判の合図とともに、試合開始。
まず、先攻の相手チームがジャックボールを投げます。

「え、待って、それ遠すぎません!?」。

動揺する私たち。練習と同じように投げたつもりでも、ジャックボールに全く届かず。届いたかと思ったら、大きく外れていく。みんなの投球が、嘘のようにあっちこっち転がっていきました。

完全に試合の空気に飲み込まれた私たち。実は、ジャックボールが遠いこと以外にもう一つ理由がありました。それは、両サイドに対戦相手がいるということ。コートには対戦相手と交互に並んで位置につきます。つまり、自分が投げる時に、両サイドから敵の視線が一気に集中するのです。言い知れぬ緊張感。というわけで、結果0-4と惨敗でした。

見るからに凹んだ様子でコートを去る私たち。自分でも驚くほど凹みました。誰でもできて、簡単そうにみえるボッチャ。そこに落とし穴がありました。実は、ボッチャは頭脳戦。戦略が命なのです。予選はもう1試合残っています。気持ちを入れ替え、戦略を見直しました。そう、私たちは、プランナーとコピーライター、アートディレクターで結成されたチームです。戦略立案は普段のお仕事で慣れっこです。恥ずかしいと思われてもいい。1勝できるなら。ということで、私たちがとった戦略は…

「一番手前にジャックボールを置く」です。

戦略で勝ち取った1点。

審判の合図とともに、第2試合開始。
まるで遠くへ投げるかのようなふりをして、ポトッ。目の前にジャックボールを落とす私。対戦相手から失笑が聞こえます。

いいのです、これで。

他のメンバーも、試合の空気に慣れてきたのか、ただジャックボールが近いせいか、投球が光りました。結果、「ボッチャレ汐留」初の1点獲得。戦略通りの展開に自分たちでも驚きました。

ボッチャイメージ

しかし喜んでいたのも束の間、2エンド目(東京カップは1試合2エンド)で相手チームにジャックボールを遠くに投げられ、あれよあれよと2点入れられてしまい、最終的には1-2で終了。

結果としては負けてしまいましたが、みんなで勝ち取った1点はうれしく、チーム一同、笑顔で試合を終えることができました。コートを去りながら、投げ方はここが良かったよ、こうした方がいいかも、あ、まずはユニホームをつくらないとね!と、とすっかりボッチャにハマって盛り上がる私たち。

いつか、オリンピック競技に。

ボッチャを体験して気づいたことがあります。

ボッチャには、ハンデというものがないこと。会場を見渡せば、親子ほどの年の差があるチームや、健常者と障がい者で組まれたチーム、男女混合の学生チームなどさまざま。手で投げても足で蹴っても、イスに座って投げても、なんでもOKのボッチャ。詳しい方いわく、イスに座って投げると体が安定してブレないそうです。なるほど。それも戦略の一つになるのだと思いました。

誰でもできるからこそ、個性が生きる。そして、その個性が戦略になる。

ボッチャは、見るのも楽しいけれど、プレーした方が断然おもしろい。老若男女、障がいのあるなしに関係なく競技人口がもっと増えていったら、いつかボッチャがオリンピック競技になる日も夢ではないのかも、とみんなで話していました。

ボッチャレ汐留

最後までこの記事を読んでくださったあなた。ぜひ一度、ボッチャを体験してみませんか?きっとハマること間違いなしです!

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