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個人でも広告が打てる時代に「AD MISSION」No.2

「AD MISSION(アドミッション)」と「推し活」が、マスメディア広告に新たな価値を生み出す

2022/06/06

「届けたい、すべての想いに広告を。」そんなビジョンを掲げてスタートさせた「AD MISSION」は、クラウドファンディングを活用することで個人でも誰でも、マスメディアを媒体とした広告コミュニケーションを行うことができる、新しいサービスプラットフォームです。

前回は、同サービスについて紹介するとともに、クラウドファンディングの可能性やローンチに至った背景をお伝えしました。

今回は、マスメディア広告への影響という視点で「AD MISSION」の可能性を考えます。

<目次>

インターネット広告が伸長。4マスメディア広告はこのまま衰退するのか?

「推し活」の普及と4マスメディア広告の可能性

誰もが広告を出したい時に、ワンストップでそのニーズに応えられる世界をつくる

「効率化」の時代に、数字で予測しきれない「熱量」に目を向ける

インターネット広告が伸長。4マスメディア広告はこのまま衰退するのか?

2022年2月24日に「2021年 日本の広告費」が発表されました。
昨年はコロナ禍ではあったものの、東京2020オリンピック・パラリンピックの影響等もあり、広告費は全体的に回復傾向にありました。

その中でも注目されたのは、インターネット広告が、前年比121.4%の2兆7052億円に到達し、マスコミ四媒体広告費(以降「4マス」)の総計2兆4538億円を初めて上回った点です。

ここ数年の傾向を見ると4マスメディアの広告費は下降の一途をたどり、インターネット広告費は堅調に伸長。広告主が「デジタルシフト」をしているといわれる現状を表していると思います。

要因の一つは、社会全体のDX化の流れや、広告主のマーケティング活動においても、データドリブンなPDCA手法が進化し続けていること。その中で、結果が最も定量的に可視化されやすい「インターネット広告」への投資が選ばれやすいのは自然な流れです。

しかし、「4マスというメディアに価値がなくなったのか?」という問いについては、私はそうはいえないと考えています。

「推し活」の普及と4マスメディア広告の可能性

近年、アイドルや、アニメキャラクターのグッズ購入や、イベント参加等、自分の趣味活動に没頭することを「推し活」と呼び、その言葉が若年層を中心に使われます。「推し活」は、何かのコンテンツに対して、積極的に時間を割くことももちろんですが、前述の通り、グッズ購入や、イベント参加等でお金を投資することも惜しみません。

時間とお金を「推し」に対して注ぐことが「サポート・応援している」ことにつながっています。そして、推し活の選択肢の一つとして「広告活動」も含まれています。

例えば、「センイル広告」(センイルは韓国語で誕生日を意味する)という言葉が、昨今、日本でも周知されてきています。

韓国で、アイドルグループやアーティスト、スポーツなどを応援している、一般のファンたちが、自分の「推し」をサポートしたいという気持ちから、推しの誕生日などに広告を掲出することです。地下鉄やバス停などに掲示される、ポスター広告や、サイネージなどによるOOH広告の枠を自分たちで買い付け、広告を出します。

こういった事象は、日本でもいくつか事例があります。アイドル・人気アーティストの誕生日、引退や解散といった、モーメントに合わせて、ファンがお金を出し合い、メッセージを発信する広告を掲載していました。

こうした広告活動では新聞広告や、4マスではありませんが、OOH広告が選ばれるケースが多いです。新聞広告であれば「掲載日を記念日に合わせられる」という非再現性や「発行部数に限りがあるので、誰もが入手できない」といった限定感(コレクション性)を作り出せる媒体特性に価値があると考えます。

また、OOH広告は、日時指定ができ、インパクトを与えることができるのはもちろんですが、「推しとゆかりのある場所で広告を出せる」「ファンが集まる場所に出せる(いわゆる聖地など)」という点も魅力です。OOHならではの地域性・ランドマークとしての価値が、ファンにとって重要に感じられているのではないでしょうか。

前述のように、現在のDX化が進むマーケティングにおいて、「効果の可視化・効率的」という観点で、4マスメディア広告がインターネット広告に及ばなくなっている部分はあるかもしれません。一方で各媒体がもつ価値に着目し、その価値を必要としている新しい顧客に目を向けることで、新たなビジネスチャンスが生まれるのではないでしょうか。

誰もが広告を出したい時に、ワンストップでそのニーズに応えられる世界をつくる

ここまで、アウトプットの一例として、「推し活」をするような、熱量の高い人たちと、広告活動の親和性を説明しましたが、まだまだ日本ではこうした広告のアウトプットは少ないと思います。

その理由の一つには、広告がB2Bビジネスであるため、一般の生活者には分かりにくいということがあるでしょう。広告を買い付ける方法の情報、掲載したい広告枠の担当者のリサーチとその後の交渉、広告費という多額の予算を集約することへのリスク・不安などがあります。

こうした「広告活動」に対する新たな顧客ニーズがあるにもかかわらず、積極的な参加が進んでいない状況を解消すべく、立ち上がったのが今回の「AD MISSION」です。

「AD MISSION」は、集金をクラウドファンディングで行い、さらに広告枠の選定相談や、買付代行、ならびに必要に応じてクリエイティブ制作まで、想定し得る工程をワンストップでサポートするサービスです。前述のような熱量の高い人の活動が、よりシームレスにアウトプットまで到達することを目指したいと考えています。

「AD MISSION」の仕組み



「効率化」の時代に、数字で予測しきれない「熱量」に目を向ける

新聞、OOH以外にも、例えば、ラジオには「音声メディアであること/固定ファンをもつパーソナリティ・番組」といった価値が、雑誌には「特定の分野における最先端の情報や人脈・愛読者」といった価値があります。

このように、生活者の熱意といった、B2B的視点の広告活動でない広告主に着目し、その活動を実現する仕組みづくりに目を向けることで、ラジオや雑誌といった媒体も、改めて価値を発揮し、需要が発生する可能性は十分にあると考えます。

私はAD MISSIONが、メディアにとっての事業変革(BX)につながり、そして、AD MISSSIONを利用する個人の方々へ新しい顧客体験(CX)を提供するものになることを願っています。これから一つずつ事例を作り、広告の新たな可能性を示していければと思っています。

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