ノー、腹ペコ!ノーペコ ラボNo.2
「伝える力」で、ノーペコ(ノー、腹ペコ)に! 電通ノーペコ ラボ
2022/10/21
「子どもと食」に関するあらゆる問題の解決を目指す電通の「ノーペコ ラボ」。本ラボではさまざまな課題を、自分ごと化しやすいアイデアと、企業・世の中のすべての人・世界中の食のボランティア団体との掛け算で、楽しく、大きく、持続可能な形で解決していくことを目標としています。
広告は、「伝える力」。
入社してから各局の誰しもが、さまざまな「伝える力」を身につけてきました。これからの時代は、社会を素敵にするあらゆる方法について、「伝える力」を持つすべての人が、力を合わせてどんどん伝え、世の中を一緒に動かしていきます。
ノーペコ(ノー、腹ペコ!)ラボは、物理的利益の対極にあり、伝えるのが最も難しい「飢餓、貧困」というテーマこそ、「伝える力」を持つ当社が挑むべきだという使命感を持って、2019年にスタートしました。
また「広告クリエイティブ」という、世の中に一方的に広く届けるこの仕事は、企業の代弁者となる以上、大きな責任を伴います。面白い仕組みや素敵な表現を考えて、その企業や商品を好きになってもらうことは前提として、その企画で傷つく人はいないか、誰かを悲しませていないかということに、どこまでも、誰よりも、想像力を働かせる必要があります。それができて初めて、いまの時代の多くの人に想いを届けることができる。その力を、一番困っている人のためにこそ使いたいと思い、このノーペコ ラボは生まれました。
難しい課題に、どうやって世の中を、プレーヤー・企業・団体を巻き込むか
想いに賛同し活動してもらうためには、みんなにメリットがなくてはいけません。
MDGsからSDGsになった(企業に一方的に負担を強いるのでなく持続可能な活動目標とした)のもそれが理由です。同様に、いいことは、いいことだとはわかっていても、なかなか人を動かせない。
世の中に対しては、「いいこと」をいかに「楽しいこと」に変換できるか、つい参加したくなる活動に変換できるかが大事です。またプレーヤーに対しては、個々人ならではの職種をも超えた優れた技術を生かせるような、魅力的な仕掛けづくりをすることに重点をおいて、力をお借りしています。
企業に対しては、SDGsとして企業の利益に少しでもつながる仕組みにすることが重要です。例えば、食品ロス対策にもなる商品の販促企画や、子どもへの啓発による未来の顧客・ファンの獲得など、商品や企業の価値の向上につながることを考えて企画提案しています。
そしてどの企画についても、最終的には「子どもと食」にまつわる団体(※)への寄付や、それらの課題解決にもつなげるように考えています。
※こども食堂支援センターむすびえやWFP(世界食糧計画)など
毎年9月9日は、グーグーの日。今年は、「グーグーの日だヨ♪楽しく食育!ヤミヤミごはんの会」
毎年9月9日を、「子どもと食」について考え楽しく行動するグーグーの日、それからひと月を、グーグー月間と定めました(日本記念日協会により正式に認定)。
10月16日の世界食糧デーに向けて、誰もが覚えやすいこのグーグーの日を柱に、ノーペコ ラボはより多くの人に自分ごと化してもらうアイデアで、団体や企業、世の中全体を、楽しく巻き込む活動を推し進めています。
今年は、料理アドバイザーとして東京・青山で「ごはんやパロル」を営む桜井先生親子をお招きし、どうしたら冷蔵庫の残り物をおいしく楽しく変身させられるか、子どもたち6人が「自分自身で考えて料理する」食育動画を配信しました。食品ロスを楽しく減らすとともに、食を通じてどんな未来も自身で切り拓く、創造力を養うためです。タイトルは、「グーグーの日だヨ♪楽しく食育!ヤミヤミごはんの会」。ヤミヤミとは、おいしいを意味する英語ヤミーと、なんでも入れちゃう闇鍋のヤミとをかけた造語です。
残りがちな食材に愛着が湧くようあだ名をつけることに始まり、ルーレットで決まった残りがちな食材を、子どもたち自身が、調味料から選んで、おいしい料理に変身させました。また9月9日からの3日間、恵比寿のキッチンブースで、残りものをおいしくする先生直伝の魔法のレシピで作ったヤミヤミごはんとミニレシピメモを無料配布するイベントも行いました。
スタッフリスト
企画制作:電通ノーペコ ラボ
脚本+編集+作詞+作曲+歌唱+司会:本間絹子
撮影+編曲+監督:佐藤大悟
AD+D(キャラクター・ポスター):古谷萌
D(ポスター・イベント):堀越理沙
ネーミングアイデア(ヤミヤミごはん等)+PR:福島崇幸
イベント制作+PR+司会:小林麻里奈
ノーペコ ラボ オブザーバー:福里真一、中島英太
料理アドバイザー:桜井えみこ・みおこ(青山ごはんやパロル)
ヤミヤミ研究隊員:徳渕くるみ、佐藤みおり、筒野アレックス、
前田れい、占部ともき、中ゆうま(ジュエリーキッズ プロモーション)
Special Thanks::伊藤美奈
家の食品ロスを減らすと、世界の飢餓も減らせる??
食品の廃棄・焼却には、多くの燃料が使用され、それによって発生する二酸化炭素は地球温暖化の一因になっています。温暖化は異常気象を引き起こして作物の不作を招き、農業で生活を営む多くの国々で飢餓や貧困が蔓延するという悪循環に。
私たち一人ひとりが食品ロスを減らすことで、家計や環境に優しくできるのはもちろんのこと、世界の飢餓を減らすことにもつなげられるのです。ノーペコ ラボが提唱したこのメカニズムは、昨年読売新聞でも取り上げていただきました。コロナ禍で家食が増えている現状もふまえ、ノーペコ ラボは、未来を担う子どもたちが、食品ロス対策を楽しく自分ごと化できるよう、子どもの創造性を重視して、この「食育企画」を立てました。
この動画配信と、ヤミヤミごはんとミニレシピの無料配布イベント実施の告知は、SNSや電通報、アドタイ、恵比寿新聞のほか、雑誌局の協力により9月8日売りの週刊新潮の裏表紙にも掲載されました。またラボメンバーと共に会場の近隣に200枚のチラシをポスティングし、近隣の小学校へポスター貼付のご相談に伺いました。
おかげさまで、ポスターを貼ってくださった加計塚小学校や臨川小学校のたくさんの子どもやその保護者の方々をはじめ、食育に興味のある大学生や大学職員の方、近隣にお住まいの方、ポスターを見てふらりと入って来られた方など、多くの方にご来場いただきました。
毎日来て何度も募金をしてくれた子や、「おいしくて、苦手だった生姜が食べられるようになった」と翌日お礼状まで持ってきてくれたお子さんもいて、スタッフみな温かい気持ちになりました。ヤミヤミごはんとミニレシピは予定個数をはるかに超えて配布完了。販売した先生の著書やヤミヤミパロルソースも完売し、おにぎり型募金箱に募金いただいたものと合わせて売り上げはWFPに寄付しました。
ハウス食品グループと、協業開始!
さらに、長年食品ロス対策に力を入れられているハウス食品グループから協業オファーをいただき、同社の子ども向け食品ロス対策コンテンツを制作。このコラボから、ハウス食品グループに新しいファン層、未来の顧客層も構築していくつもりです。飢餓のない世界を目指すNPOハンガー・フリー・ワールド(HFW)との連携も生まれました。
2030年のSDGsゴールに向け、ハウス食品グループをはじめとする日本中の企業、世界中の人々とこの活動を盛り上げ、食品ロスを、楽しく大きく減らしていきたい。また、学校を含めたさまざまな団体や企業と一緒に、楽しい食育授業も展開していくつもりです。
世界の人々を、みんなの力でノーペコに!
各企業への提案は、2019年から新聞局なども絡めながら行ってきました。企業協賛がかなわない時も、その都度やるべきと思うことを諦めずにやってきたことが信頼を生むとともに、随所でのたくさんの方々のご協力、ご尽力が、実を結び始めたと実感しています。
来年のグーグー月間は、本記事を読んでくださったすべての方とご一緒し、ますます楽しく大きな活動にしていきたいです。一部の方だけが参加する特別な活動でなく、もはや誰にとっても当たりまえの活動として、皆さんのお力を、ぜひ、一緒に、楽しく、結集させてください!