AIでコピーライターは絶滅するのか?
2025/01/27
人間がもっとも人間として真価を発揮するはずの「創造力」を必要とする仕事を、AIは代替できるのでしょうか?
電通の「AICO2(アイコツー)」は、「創造的思考モデル」(※)を搭載する、世界にただ「ひとり」のAIコピーライターです。AICO2の生み出すコピーから、クリエイティブの本質に迫るべく、人間たちがさまざまな角度から議論する本連載。
記念すべき初回のゲストは、テクノロジーとクリエイティブの掛け算を得意とするエグゼクティブ・クリエイティブディレクター/コピーライターの田中直基氏(Dentsu Lab Tokyo)です。
AICO2プロジェクトリーダーの北弘樹氏、クリエイターの立場から開発に携わった廣瀬大氏を交え、AICO2の現時点での実力と、これからのコピーライターの仕事をテーマに話を伺います!
※創造的思考モデル=初代AICOはコピーライターが考えたコピーを学習したが、AICO2ではそれに加えてクリエイターの「意図」や「思考プロセス」も学習させており、これを電通では創造的思考モデルと呼んでいる。
開発はクリエイターとAIエンジニアの探り合いから始まった
廣瀬:今回はクリエイティブ×テクノロジーというテーマで、田中直基さんをお招きしたわけですが、その前に、AICO2のプロジェクトリーダーである第2マーケティング局・北さんから、AICO2誕生の経緯を教えていただきましょうか。
田中:あ、その前に。この対談が、2024年の12月初旬に行われたことを最初に記しておいた方がいいですよね。この領域は本当にすごいスピードで進化しているから。
北:確かに。あっという間に過去のことになっていきますからね。
廣瀬:それぐらいすごいスピードで進む領域でAICO2の開発に臨んだ北さんに経緯を話していただきましょう。北さんが、日々の作業でワガママなコピーライターにコピーの開発を依頼するのが面倒くさくてAICO2を開発したという話を。
北:いや。それはいいとして……。初代AICOは、2017年に登場しました。当時、人間が思いもつかないようなコトバを紡ぎだすAICOに、私自身衝撃を受けました。初代の開発チームによれば、膨大な量のコピーをひたすらデータベース化し、学習したパターンをベースとしたそうです。一方、AICO誕生から6年が経過した2023年、大規模言語モデル(LLM)をベースとした生成AIが続々と登場するわけですが、LLMを基盤としてAICOをアップデートするとどうなるだろう、というのがAICO2開発のきっかけです。その意味では、AICO2は初代とはベースとなる基盤が別物ではあります。
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田中:中身のモデルが、初代AICOとは違うってことですか?
北:はい、もともと私は初代AICOを愛用していたいちユーザーで、AIコピーライターに大きな期待を寄せていたんです。でも、AICOプロジェクトのリーダーであった福田宏幸さん(現・株式会社ちゃんフク代表)の独立・起業もあって、プロジェクトは一時的に再構築フェーズにありました。
一方で、私はAICOとは無関係に、電通デジタルのAIエンジニアのチームと一緒にターゲットユーザーの分析ツールをつくっていたんです。そうしたらそのチームのエンジニアたちが「今ならChatGPTを使って、AICOをリブートできますよ」と言うので、それならばと私が中心となってAICO2を開発することになりました。
初代AICOは、AIの学習対象を「さまざまなキャッチコピーのパターン」にしていたのですが、今回は「電通のコピーライターの思考回路」とし、電通デジタルのAIエンジニアチームがChatGPT3.5をベースにFine-Tuning(※1)を行ったものになります。
※1 Fine-Tuning=既存の学習済みモデルに対し、特定のタスクに特化した調整を行う手法。
廣瀬:でも、最初はクリエイティブのメンバーが開発チームに一人もいなかったんですよね。
北:そう、私とAIエンジニアチームだけだったので、一応AICO2は形にはなったものの、クリエイティブの質という観点でいうと、電通として外に発表できるようなものにならなかったんです。そんなとき、クリエイティブ担当の役員から「このままでは表に出せないが、何人かクリエイターをメンバーに加えるから、つくり直してくれ」と言われて、廣瀬さんをはじめとする6人のクリエイターが開発に参加してくれることになったんですね。
田中:第一線のコピーライターたちが。いいですね。
廣瀬:でも、僕らは呼ばれて参加したものの、「AIなんかに負けるかよ」と思ってるし、同時になんかすごいのができたら面白いなとも思っているし。
北:最初は雰囲気が硬かったですよね。
廣瀬:さっきも言いましたが、北さん、実はクリエイターと組むのが苦手だからAIコピーライターをつくろうとしていたらしいんですよね(笑)。そういう話を聞いてなんかAIを開発する理由が、人間っぽくていいなと思ったのを覚えています。
北:初顔合わせのとき、AIエンジニアのメンバーたちは、6人のクリエイターに対して「コピーってどういう思考回路でつくってるんですか?」ということをすごく聞いていました。
廣瀬:最初の打ち合わせで僕が思ったのは、コピーライターがどういうふうにコピーライティングをしているのか、北さんをはじめAIエンジニアの方たちも分かるようでやっぱり分からないんだろうなということ。僕たちがAIエンジニアの人たちがどういう思考回路でAIをつくっているのか分からないのと一緒ですよね。僕は10年近くクリエイティブの新入社員向けにコピーの研修をやっているんですが、その研修の1回目と2回目の内容を、エンジニアの皆さんに受けてもらう提案をチームにしました。「そうか、コピーライティングってこういう思考回路でやってるんだ」ということを理解してもらいイメージをより具体的に持ってもらえると、一番早いと思ったんですよね。
田中:それは面白いですね!
北:この廣瀬さんのコピーライティングの研修がAICO2の開発のターニングポイントでした。私にとっても本当に目から鱗でした。今まで私が仕事で関わってきたコピーライターって、感性だけでコピーを書いているみたいなイメージだったんです。ところが、廣瀬さんの話はめちゃくちゃ理論的・体系的で、なんだこれ、自分にも理解できるじゃん!と思って。
田中:なるほどです。僕は特にそうですが、実はコピーライティングってほぼ理屈ですよね。「感性と、天才肌でやってます!」的なイメージを持たれることもありますが。
北:それで2回分の研修を受け終わったエンジニアチームが、その「理屈」をAIが理解できるように、データセットをつくりたいと言い出して。そのためにクリエイター6人に「宿題」を出してきたんですよ。この宿題が企業秘密なんですけど。
田中:なるほど。2コマの授業でその構造を理解して、宿題を出したエンジニアさんがすごいですね。どんな宿題だったんですか?
廣瀬:それがですね……(秘密の会話)。
田中:これは……面倒くさいですね!(笑)そんなフォーマットで書いていくんだ。
廣瀬:面倒くさいでしょ?それを100個以上とか書くんだよ。
田中:それはだいぶお金を払わないといけないくらい大変な作業ですね。
廣瀬:ただ、宿題で提出する、AIに学んでもらうコピーは全部自分が過去に書いたコピーでやるわけじゃなくて。電通には「本人に了承をもらえれば、権利上、使っても問題ないコピー」というのが多数蓄積されているので、それらを6人で分担して、エンジニアチームに「宿題」を提出していきました。
田中:ああそうか、自分で書いたコピーじゃなくても、このフォーマットで分析してあげると確かに分かりやすいかも。これ、面倒くさいけど面白いですね。要は追体験ですよね。コピーを学ぶ人にとっても良い分解の仕方だと思います。僕も宣伝会議などで講義をやってますが、そこで受講生にやってもらってることと近いですよ。
北:宿題でデータセットをつくることで、AIに何を学ばせたかというと、AICO2は、ゴールとしてのコピーを学習するんじゃなくて、「理由」を学ぶ設計になってるんですよ。例えば廣瀬さんなら廣瀬さんの頭の中の思考回路をまねるという思想なんです。
それである程度開発が進み、エンジニアが試しに300本ぐらいのコピーを出力してみせたんですが、6人のクリエイターが最初の一発目から「前と違う!」「これいいかも」って盛り上がったんですよ。それで開発が進むごとにアウトプットが前進していきました。
コピーは「不自然言語モデル」。実は自然言語処理と相性が悪い?
田中:コピーライティングのプロセスを学習するためのデータセットを自前で用意したんですね。
廣瀬:でも、学習させる数が増えればその分クオリティが上がるみたいな、そう単純な話じゃないらしいです。
北:ChatGPTにしても、Google Geminiにしても、いわゆるLLM(Large Language Models=大規模言語モデル)って、基本は自然言語処理なんですよ。つまり分かりやすい自然な日本語の言い回しを生成するためのモデルなんですが、ここで問題があって。コピーライターの書くキャッチコピーって、実は自然な言語を使ってないですよね。
田中:その通りですね。どちらかといえば「不自然言語」です。それはまさに今日来る前に一番気になっていたポイントで、ChatGPT使ってるじゃないですか。コピーとの相性が悪いんじゃないかと思ったんですよね。つまり、「普通の言葉」が出てきちゃうんじゃないかなと。コピーの面白いところって、何か必要な言葉が抜けてたり、ザラっとしてるとか、あるいは受け手が想像してなかった言葉が出てきているとかが、一番人の心や脳を揺さぶるわけで。それをAIでやろうとしたら、けっこう特殊な学習をしないといけない気がしていて。
北:確かにそういう、コピーで心がちょっと動いてしまうとか、引っかかる部分って、「自然」じゃないんですよね……。
北:実は、もともと私は「人間のコピーライターをアサインせずにコピーが出力できたら」と思って開発してたんですよ。
廣瀬:あ、正直に言った!(笑)
北:なので、私は最初、非クリエイターが使うという用途で考えていたんです。
田中:そうですね、現在のAIコピーライターのニーズって、そっちだと思いました。例えば営業の人だったり、あるいはコピーライターを内部に持っていない一般的な中小企業や商店にニーズがあると思いました。
北:でも完成して気付いたのが、AICOが書いたコピーの中からどれが良いか選ぶのって、やっぱり職業上の能力が必要なんですよね。慣れればできてくるのかもしれないですけど、時間がかかっちゃう。AIコピーライターの使われ方を考えたときに、二つあって。一つは、コピーライターの下にアシスタント的にAIコピーライターが付く使われ方。もう一つが、クリエイティブディレクター的に、AIにコピーを書かせて、「選ぶ」ことに人間が集中するという使われ方です。
田中:将来的にはできるようになると思いましたし、できたらいいなと思います。現状のAICO2にはもう少し修業がいるかもしれませんね(笑)。でも、現状のAICO2も即戦力になると思います。例えばこのポスターにコピーを入れたいけど、コピーライターにお願いするルートも予算もない、なんていうニーズはめちゃくちゃありそうです。こちらの用途なら、すでに実用レベルですよね。
廣瀬:もし田中さんが仕事でAICO2を使うとしたら、現時点ではどういう使い方になりますか?率直な意見を聞かせてください。
田中:うーん、新しい視点の発見とか切り口っていうのは、実際、使ってみたら、あったんですよ。「あ、この視点なかったな」「こういう見方あったかもな」というのを見つけられることはあるんですが、ただこれいわゆるガチャで言うところのもっと発生率を高くしたい。この「発見」の発生率が上がってきたら、アシスタント的にAICO2にコピーを書いてもらう時代が来るかもしれないですね。
廣瀬:ちなみにこのガチャの発生率って、どうやったら上がるんでしょうね。いわゆるクリエイティブジャンプというのを、僕らはどうやって意図的に発生させてるんだろうって思っていて。そこにつながってくる気がしまして。
田中:難しいですね。コピーを書くときに大事なのって、「ああ、この視点もあったな」っていう発見が一番大きいじゃないですか。いわゆる「What to Say」ですが、あるプロダクトとか、それを使っている周辺の人に対して、「今まではこう思われてたけど、実はこういう見方がありますよ」という発見を提示することこそが、良いコピーの第一歩だと思います。そして、それを狙って出すのは大変です。
北:僕とAIエンジニアのメンバーは、もともとマーケティングの「ターゲット層」を分析する研究をしていたんですよ。もしかすると、Whoの視点、つまり誰をターゲットにしたコピーなのか?誰に届いてほしいのか?というWhoの要素が加わることで、そのガチャの発生率を高めることができるかもしれません。
廣瀬:なるほど、面白いなあ。でも、僕は逆の意見で、確かにターゲット論ってあるんだけど、自分のこれまでの仕事を振り返った時に「これは良いコピーだな」っていうのが書けた時って、「ターゲットにどう言うか」ではあまり書いてないんですよね。実は、どちらかというと、「自分が実はすごく言いたかったこと」を見つけられた時に発生しているんですよ。自分が一番感動するというか、「僕は実はこのことを世の中に対して言いたかったんだ」っていう。
田中:分かります。僕も「人生には、飲食店がいる。」というコピーを見つけた時は、ターゲットというよりも、「僕が一番これを言いたかった」「僕自身が飲食店に感謝したかった」という感じでした。
廣瀬:そうでしょ?だから、AIが自分の中に「実はこれが言いたかったんだ」というモヤモヤした熱いなにかがないと、なかなか田中さんの求めるレベルのコピーは書けないのではないかとも思う。
田中:この議論でいうと、さらに議論を難しくするのが、すごく経験値の高いコピーライター同士でも「これが良いと思う」「これは良くないと思う」っていうのが真っ向からぶつかったりするわけじゃないですか。広告賞の審査でもよくあります。やっぱり書き手によって、重きを置きたい価値観や視点が違うから、なおさら開発が難しいのかもしれない。そういう意味では、AIが全員の相棒になるのは難しくて、コピーライターそれぞれにカスタムされていくといいんだろうなと。
廣瀬:ああ、なるほどね。メンテナンスするほどに、あくまでも「自分の」相棒になっていく。自分の思考回路が積み重なって、AIに個性が出てくるんですね。
田中:そう。例えば廣瀬には廣瀬のパートナーである「DAICO」がいて、僕には「NAOCO」がいてみたいな(笑)。そうなっていけば、よりコピーライターが重宝するサービスになっていくんじゃないかな。
北:それを聞いてちょっとスイッチが入りました(笑)。田中さんとか廣瀬さんのような、いわば専門職の人が「これ、使えるね」と感じるようなものにアップデートしていきたいんですよね。さっき田中さんが話したように、非クリエイターが使うユースケースはもともと狙い通りなので、ニーズがあるというのはありがたいお褒めの言葉なんですけど。もっと専門職の人を「おお、すげえぞこの新人」ってうならせたいな。
コピーライターは絶滅しないが、でも、やっぱそのぐらいの進化をAICOに期待したい!
田中:ちょっと発生率の話に戻りたいんですが。AICO2を使っていて感じることがあるんです。僕は理屈で分類したい方なので、コピーを分類したときに、一つは「それはもうみんな知ってるよね」「当たり前すぎて提案になってないよね」というゾーンがあります。もう一つは先を行き過ぎててちょっとよく分からない、「それはあなただけの発想だよね」「独りよがりだよね」というゾーン。そして良いコピーってその中間にありますよね。つまり「言われてみたらそうだな」「気づいてなかったけど確かにそうかも」というときに、共感のスイッチがグッと押されて心が動く。
廣瀬:そのゾーンの発生率を、もっともっと上げていきたいですよね。
田中:そうなんです。AIはデータとしては「ちょっと前」のものを使うので、どうしても「見たことあるよ」「誰かが言ってたよ」のゾーンに入りがちですよね。さらに難しいのが、一回誰かが見つけて「新しいね」と言われてたものが、世の中に定着したらすぐに「見たことあるよ」のゾーンに入っちゃう。AICO2がそこのコントロールまでできるようになって、「これってみんなが意外と知らない視点だよ」というのを投げられるようになったら、コピーライターヤバい説、出てきますよね。
廣瀬:今回のテーマはAIでコピーライターは絶滅するか?」ということらしいんですが(笑)。そういう「新しいもの」を生み出す上で人間にとって一番有利なのは、身体を持ってることですよね。AIがどこまで行っても「過去の情報」を入力されて、そこからつくってるのに対して、人間って身体でその瞬間にいろいろ感じて生きてるから、その分の入力が多い。
田中:そうですねえ。今のAIは、インプットを一回「データとして扱えるもの」に変換してるけど、人間はその場の匂いとかその日の温度とか、「気まずさ」とか、いろんな情報をそのまま受け取ってコピーを書いていますからね。
廣瀬:そうなると人間のコピーライターは絶滅しなくなっちゃうんだけど、でも絶滅させるぐらいまで進化させたいよね、どうせなら(笑)。
田中:可能かどうかでいうと、いつかはできると思うんですよ。「不自然言語モデル」がポイントなんでしょうね。
廣瀬:一方でAIの強みというのもありますよね。
北:いくつもの思考回路があったら、それぞれにアウトプットできるのはAIならではです。人間って、どうしても自分のやり方に流れてしまうので、2~3個しかやれないんですよね。他にも人間の弱点は、疲れることと、時間がかかること。そこで短時間に無数のアウトプットを出すことで、新たな発見をもたらしてくれるのが理想だとすると、やはり「発見」の発生率を上げていくのが現状のテーマですかね。
田中:そうやってAICO2をつくるのが本当面白いなと思うのが、コピーライターの思考って、まだまだブラックボックスが多いんですよ。それこそ今日のこの鼎談(ていだん)の中で明確になったこともちょっとあったりしますよね。なんか、AICO2の開発って、「コピー」というものを、もっと言うと「人の心を言葉で動かす」という方法を、限りなく分析していく作業に近いなと思っていて。似た話で、大阪大学の石黒浩先生が、なぜアンドロイドをつくるのかという理由に、「人間を知るためにやってるんだ」とおっしゃってるんですね。
廣瀬:「マツコロイド」の石黒先生ですね。
田中:そうそう。それと同じです。AICOでコピーライターの思考を再現する試み自体が、コピーをもっと好きになる行為であり、AICOについて考えることがコピーをもっと面白くするのかなと思って。だからこの取り組みは本当に面白いなと思います。
コピーライターって、やっぱりずっと新しいことを追い続けなきゃいけない。「不自然で面白いね」というコピーも、数日したら定着して「自然」になっちゃう。AIからすると、ずーっと正解が逃げ続けるという図ですね。
北:正解がないというか、理詰めでありながら正解が一つじゃないところも面白いですよね。廣瀬型AICO、田中型AICOというのも全然アリです。AICO2のここをこうしてほしいという要望はありますか?
田中:音声入力に対応してほしいです。僕は企画とかコピーを書くときって、鉛筆と紙以外のものに触りたくないんですよ。なので、いちいちPCを開いてAICO2に文字を打ち込むのはストレスだし、なんか止まっちゃう。なんなら、コピーライターたちの打ち合わせも音声認識して学習してくれたら、いちいち僕らが宿題とか入力しなくていいじゃないですか。
廣瀬:それは素晴らしいですね!人間の会話を聞いて勝手に学習、成長してくれるという。
田中:人間のコピーライターには、意識化、データ化できていない部分がまだまだたくさんあるかもしれないですからね。
廣瀬:今回宿題をやってて思ったんですけど、実は電通のあまり認識されていない資産として、クリエイティブの人たちがこれまで「考えてきた企画の量と質」ってあるんですよ。確実に。AIコピーライターをつくろうと思ったら、これが一番の参入障壁かもしれない。
田中:この領域はなかなかどこも手をつけなさそうだから、僕たちが頑張りたいですね。
北:これだけの人数・規模感で案件を請け負っているって、広告領域においては今のところは他にない。その人たちの思考回路をAIに学習させておくのは、電通じゃないとできないですよね。まだまだAICOは発展途上ですが、今日もたくさんヒントをもらえたので、改良を続けていきたいと思います。本日はありがとうございました!