2017年デジタルの10大潮流No.8
スピードが鍵になる
2017/02/15
前回に引き続き、電通イージス・ネットワーク、カラの「TOP 10 TRENDS」から2017年の大潮流を紹介します。
スピードが鍵になる
今やデジタル行動の多くがモバイル端末上で行われているため、アクセス速度が重要な課題となっている。直感的に操作するデバイスゆえに、コンテンツが瞬時に表示されることへの期待がますます高まっているのだ。
GoogleやFacebookなどは、ロード時間をできるだけ短縮するため、ページやアプリの改善に取り組んでいる。
デジタル世界のスピードは現実世界へも波及し、期待感を生んでいる。
オンラインとオフラインは、シームレスに一つになり始めている。例えば、携帯電話上のUberアプリをタップすればすぐ、目の前に実際のUber登録車がやって来る。
Googleは、モバイルページをコーディングする新たな方法、AMP (Accelerated Mobile Pages)でモバイルウェブをさらに高速化しており、最近では検索ランキングでも表示スピードを考慮している。つまり、サイトの表示が速いほど、結果の上位となる可能性が高い。またGoogleは、表示の速い広告の方が、はるかに効果が高いと述べている。
Facebookのインスタント記事は、パブリッシャーのサイトにアクセスして読むのではなく、パブリッシャーによってすでにFacebook内にアップロードされているため、読み込みの速度はさらに速い。
ブランドにとってスピードはますます重要に
オフラインの世界でも、スピードはさらに重要性を増しつつある。
• Uberによると、人々が我慢できるタクシー待ち時間は1年間で30%も短くなった。
• AmazonのPrime Nowを利用すると、エリアによっては1時間で商品が配達される。
• バーバリーなどのブランドでは、ファッションショー終了直後にコレクションを販売している。キーワードは「See Now Buy Now」 (見てすぐ買う)だ。
各サービスは、接続しなくてもアクセスできるよう情報をキャッシュする、オフラインアクセス機能の向上に努めている。いつでもどこからでもアクセスできるため、開発途上国では特に大きな課題となる。
オンライン、オフラインのどちらについても、スピードに対する期待は今後一層高まるだろう。
スピードは、オンライン、オフラインを問わず、ブランドが顧客の期待にどれだけ応えられたかを測る主要な指標の一つだ。
コンテンツを作る際は、全てのページ、アプリ、広告が、その機能を完全に保持しながらも可能な限り迅速に表示されるように最適化する必要がある。