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MWC2017から得た五つの示唆No.4

接続を超え、認識技術(コグニティブテクノロジー)へ

2017/03/17

モバイル領域で世界最大級の展示会「モバイル・ワールド・コングレス」(MWC)が2月27日~3月2日、スペイン・バルセロナで開催された。この連載では、私が本展示会で得た五つの示唆について解説したい。

第4回は、パーソナライズされた認識技術(コグニティブテクノロジー)についてだ。

IoT(モノのインターネット)はもはや新しいものではない。今年のMWCで興味深かったのはパーソナライズされた認識技術の登場だ。 認識技術は、接続性を超え、ユーザー一人一人に合ったエクスペリエンスを創造する。 例えば、スペインの自動車会社SEAT(セアト)の展示は、このシフトを証明するもので、完全にパーソナライズされた運転経験を作り出すテクノロジーだ。ユーザーは、通勤や、ゆったりとした週末ドライブなど、パーソナライズされたさまざまなモードの設定を携帯のアプリに保存することができる。ライト、ダッシュボード、プレーリスト、車のパフォーマンスなどの詳細を好きなように設定できるのだ。その結果、それぞれのシチュエーションに応じて、全く別の車を運転しているかのようにドライブを楽しむことができる。

「バルセロナの交通渋滞によって、ドライバーは毎日5万2000時間の損をしている」と書かれたセアトのブース

MWCのスターの1人は、IBM Watson&Marchesaの「Cognitive dress」だった。 これはニューヨークファッションウィークで展示されたもので、自分のTwitterでログインするだけで、最近のつぶやきの「気分」に従って色合いが変わる。iPadのダッシュボードで「気分」を手動で変更することもできる。確かに驚きに値する。

cognitivedress
IBM Watson&Marchesaの「Cognitive dress」
 

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