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まだ間に合う!中国インバウンド&越境EC入門No.4

毎日6億人が使う動画ソーシャルプラットフォームで中国越境EC!

2021/12/20

中国越境ECのビジネスチャンスを紹介する本連載。

今回は新たなECの主戦場として市場拡大が期待されている、ショートムービー(短尺動画)のソーシャルプラットフォームを取り上げます。

抖音(Douyin)

中国には数多くのソーシャルプラットフォームが存在します。中でも短尺動画を投稿・閲覧できる「抖音(Douyin、どういん)」は、1日6億人を超えるユーザーが利用する国民的プラットフォームです。

Douyinは、外部サイトに遷移せずにその場で直接商品を購入できる「ソーシャルコマース」のチャネルとしても国内外から注目を集めており、世界の名だたる企業・ブランドが販売チャネルを展開しています。

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今回は日本企業向けにDouyinのマーケティング活用を支援するOceanEngineJapanの高橋亮太氏をゲストに招き、Douyinでの越境ECのポテンシャルや参入のコツについて、電通グループ横断の中国ビジネス専門チーム・CXC()に所属する水野潤二が聞きました。

<目次>
人が情報を探すのではない、情報が人を探す。「抖音」(Douyin)の「インタレストコマース」
ソーシャルコマースでもSeeding(種まき)とHarvesting(刈取り)の往来が基本!
「抖音(Douyin)」でモノを売るには「スピード感のあるマルチコンテンツ制作」がポイント!

人が情報を探すのではない、情報が人を探す。「抖音」(Douyin)の「インタレストコマース」

水野:Douyinはもはや、中国で知らない人はいない巨大プラットフォームです。私は、ビジネス面から見たDouyinの大きな特長は、個人の興味関心に合わせてコンテンツが提供される「レコメンドエンジン」と、それをベースに発展してきた「インタレストコマース」にあると考えています。改めて、Douyinが提唱するインタレストコマースとは何なのかを教えていただけますか?

高橋:従来、人がネット上で情報を取得したりモノを買ったりするときは、自分から情報を探しに行く「検索型の行動」が主流でした。しかしインタレストコマースは真逆の発想で、情報が人を探して接触するというアプローチです。この「人→情報」の矢印を、「情報→人」に逆転させたのが大きなゲームチェンジの始まりでした。

Douyinでは独自の非常に優れたレコメンドエンジンで「ユーザーのニーズにマッチしたコンテンツ」を配信し、その場で商品の購入までつなげることができます。

抖音(Douyin)

水野:Douyinはユーザーが動画を投稿し、交流を楽しむソーシャルプラットフォームですが、そこで展開される高精度のインタレストコマースは、これまでのEコマースにはなかった新しい潮流ですよね。Douyin上のコマースは増えているのでしょうか?

抖音(Douyin)

高橋:はい。Douyinでは投稿者が動画内に「商品タグ」を付けて、タグから直接購買につなげることができるのですが、そうした商品タグを付けた動画の数も、リアルタイム動画配信を用いた「ライブコマース」の動画数も、2020年から増えています。インタレストコマースによる情報接触や、Douyinでの商品購入が、当たり前のこととしてユーザーに浸透しつつある肌感がありますね。

水野:Douyin上で特に売れやすいカテゴリはあるのでしょうか?

高橋:「アパレル」「コスメ」「日用品」「食品」など、やはり比較的Eコマースと相性の良いカテゴリから徐々に浸透しています。コスメに関しては、有名どころでないローカルブランドでも、Douyin内だけで1カ月に約17億円を売り上げているケースもありますよ。

水野:有名ブランドではないのに月に17億円というのは、すごい数字ですね!そうしたブランドは、どのようなコンテンツを配信しているのでしょうか?

高橋:キャッチアップの動画もあれば、セール情報だったり、ブランディング系の動画だったりと、いわば“マルチコンテンツ”を志向しています。ユーザーによって興味関心や好みが異なるので、それを見越してさまざまな種類のコンテンツを用意していますね。

もう一つ紹介したいのが、とある調味料の事例で、まずユーザーの興味関心を喚起する動画コンテンツ、手作りで炒めたりしている調理動画なんですが、このコンテンツ経由でバカ売れしているというものがありまして。

水野:Douyin上で、適切なユーザーにコンテンツがレコメンドされることで「興味関心」を喚起されて、そのまま「購入」に直結する。見た瞬間に欲しくなって購入するという、ファネルが凝縮されていることがよく分かります。

抖音(Douyin)
中国の調味料メーカーの事例。コンテンツの中に設置された商品カートボタンをクリックすると商品ページに遷移し、直接商品を購入できる。

ソーシャルコマースでもSeeding(種まき)とHarvesting(刈取り)の往来が基本!

水野:先ほどゲームチェンジと仰いましたが、大量の広告宣伝費を活用して認知を広げる従来のマーケティングとは全く異なる潮流が、一つのプラットフォーム内で生まれていますよね。広告予算が潤沢にない中小メーカーでも、コンテンツ次第では少ない予算で巨大な中国市場を開拓できるかもしれません。何しろDouyinは1日6億人が利用しているわけですから。

高橋:そう思います。このコンテンツを見たい人に届けてくれるというDouyinのレコメンド機能の精度の高さに加え、そもそもソーシャルコマースが「認知→興味・関心→比較・検討→購入」のようなファネルではなく、「認知→興味・関心→購入」という極めて短いファネルで購入につなげられるものである点も、大きな魅力だと思います。先ほどの調味料の例が分かりやすいですよね(笑)。

水野:一方、ここ数年中国人の「爆買い」のイメージや「ライブコマースで一回十数億円を売り上げた」のような一部ニュースのイメージが先行して、「中国市場では、高品質な日本製品は無条件に売れる」という誤った認識が生まれているように感じます。

高橋:そうですね、ここ数年で中国国内のモノづくりのクオリティも上がってきているので、数年前の感覚で「日本製だから売れる」と考えるのはやや早計かなと思います。

水野:実際にDouyinで越境ECに成功している日本企業は、どのような戦略を取っているのでしょうか?

高橋:やはり、Seeding(種まき)をしっかり行なってから、Harvesting(刈取り)に移行し、それを繰り返すという、基本的なマーケティングの型をちゃんと重視している企業が強いですね。

特に、コロナ禍で中国の方が日本に来られなくなり、日本の商品を直接手に取って良さを実感する機会が失われたからこそ、ユーザーと信頼関係を築く“種まき”を、コンテンツでどのように醸成するかがカギになります。

抖音(Douyin)


水野:セールスや刈り取りの施策ばかり打っても、それ以前の「信頼形成」につながる施策をしっかりやらないと、良い循環は生まれないですね。特に今後の消費の主力であるZ世代以降は、「どの国の製品か」ということよりも、ブランドの世界観やストーリー性、コンテンツの質で物事を判断する傾向にあります。これは中国だけではないかもしれませんが。

高橋:はい。その意味において、Douyinは動画で立体的かつリッチな表現が可能ですし、「コンテンツの力」を最大限に活用できるプラットフォームだと思います。そして、より良いコンテンツを作れば、レコメンドエンジンによって適切なユーザーに届き、ファンになってもらえるというサイクルですね。

「抖音(Douyin)」でモノを売るには「スピード感のあるマルチコンテンツ制作」がポイント!

抖音(Douyin)

水野:Douyinで中国越境ECを成功させるためには、良いコンテンツをつくる必要がある。そこで、企業が心掛けるべきことは何でしょうか?

高橋:いろいろありますが、Douyinで特にポイントとなるのは、コンテンツ施策の“スピード感”です。クオリティや世界観にこだわった動画を作ろうと思って、コンテンツ制作に時間をかけてしまうケースがよくあるのですが、Douyinというプラットフォームでは、それよりもいろんなコンテンツをこまめにアップして、どんなコンテンツが響くのかを検証するほうが有効です。

いわゆるPDCAサイクルではなくて、Do→Check→Actionの「DCAサイクル」を高速で回しながら、並行して「Plan」をずっと走らせ続けるようなイメージです。

水野:インタレストコマースのアルゴリズムでいろいろなユーザーにコンテンツを届けられるからこそ、最初からクリエイティブを絞り込むよりも、速いサイクルで最適化していき、そこから最適なターゲット像を見出していくということですね。

高橋:仰る通りで、最初からデモグラフィックを緻密に設定するのではなく、まずはミニマムスタートでもとにかく参入し、マルチコンテンツ配信の結果を検証するほうが成果を生みやすいのではないでしょうか。

もちろん、ブランドのファンを増やすためには、とことんこだわったクリエイティブを投稿するタイミングもいつかは必要でしょうが、ラフな動画がヒットするケースもあるのがDouyinなので、バランスが大事だと思います。

そうしたマルチコンテンツによるアプローチが求められるDouyinは、クライアントのブランドをしっかり理解した上でのマーケティングやクリエイティブに強い電通とは、親和性が高いのではないかと勝手に感じています。

水野:ありがとうございます。高橋さんに仰っていただいた通り、マルチコンテンツでのクリエイティブやブランディングは、まさに電通グループのこれまでの知見やノウハウを活用してサポートできる領域です。

さらに、ショップの運営や商品の販売だけではなく、事業全体戦略設計、PDCAも含めた総合なマーケティング支援ができるのが電通グループの強みです。Douyinは、ブランディングなどのSeedingから、コンバージョンなどのHarvestまで一貫としたマーケティングができるプラットフォームです。そんなDouyinとも緊密に連携し、日本企業の中国マーケティングを支援したいと考えております。


「抖音」(Douyin)のコンテンツ制作や、その他中国ビジネスに興味を持った日本企業の方は、ぜひお気軽に電通CXCまでお問い合わせください!

CXC(シーバイシー、China Xover Center)は、インバウンド、越境EC、In-Out(日本企業の中国市場進出)Out-In(中国企業の日本市場進出)などを推進する、電通の中国ビジネス専門チーム。

CXC(シーバイシー、China Xover Center)は、インバウンド、越境EC、In-Out(日本企業の中国市場進出)、Out-In(中国企業の日本市場進出)などを推進する、電通の中国ビジネス専門チーム。


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