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OOHのニューノーマルNo.10

3D広告も登場!広がる!キャラクター×OOHの可能性

2021/12/20

OOH

2021年夏、新宿のビルに巨大な三毛猫が出現。連日写真を撮る人が訪れ、ちょっとした観光名所になりました。訪れるたびに、老若男女がスマートフォンを持って猫の姿を撮影する光景を見かけ、SNSでも大きな話題になりました。

OOH(Out Of Home:屋外広告・交通広告)のニューノーマルとして、前回はキャラクターがリアルタイムにしゃべりかける屋外大型ビジョン広告の最新事例を紹介しました(記事はこちら)。今回は、屋外大型ビジョンのトレンドを紹介しながら、「キャラクター×OOH」の可能性について伝えます。

屋外大型ビジョンは、湾曲ディスプレイで「面から空間のクリエティブ表現」が可能に!

コロナ禍で出稿が減っているOOH媒体もあるなか、繁華街のランドマークになる屋外媒体は人気です。特に、中国や韓国で話題になっていた裸眼3D広告(3Dメガネをかけなくても見ることができる奥行きのある3D広告)が日本にも進出し、注目されています。

3D広告は、正面と側面がつながったディスプレイを活用することで、視覚的に奥行きのある空間を映像で演出することができます。そこに人物や動物、キャラクターがあたかも生きているような動きをしたり、飛び出してくるような演出をしたりすることで臨場感のある映像体験が得られます。

記事冒頭で紹介したクロス新宿ビジョンの3D猫の他にも、これまでにないOOHが登場しています。国内で裸眼3D広告が可能なビジョンは、「表参道ヒットビジョン」「表参道ヒットサイドビジョン」「Habiulu Shibuya Vision」「シブハチヒットビジョン」、大阪の「ツタヤエビスバシヒットビジョン」と展開先が広がっています。これからさまざまなクリエイティブが増えることでしょう。

OOH
(左)表参道ヒットビジョン、表参道ヒットサイドビジョンでは、走行するBMVが飛び出すような3D映像を配信。(右)渋谷の「Habiulu Shibuya Vision」には犬が登場。

OOHの3D広告で、企業キャラクターが活躍する時代へ


キャラクターはデュアルファネルコミュニケーションに対応しやすい

昨今、企業コミュニケーションは認知獲得のマス広告から、デジタル広告、SNS運用、動画施策と複雑化し、広告制作素材の量や担当者の負担は増しています。その中で、企業がキャラクターを活用してマーケティング活動する強みは2つあります。

1.タレントと比べて全てのコンタクトポイントで柔軟に活用できるため、認知フェーズからロイヤルカスタマー化まで企業の顧客体験(CX)に統一感をもたらしやすい。

2.その結果、「キャラクター」は単なるアイコンではなく、企業の顧客体験(CX)の中心・エンゲージメントハブになることが可能で、企業が顧客と関係をつくり続けていくための重要な役割を担うことができる。

話題化しているOOHの3D広告は、独自のキャラクターを書き起こししていますが、企業キャラクターは、キャラクター自身の認知があれば短期間の出稿でも効率的に訴求ができるかもしれません。

一方、毎日決まった時間に長期間出稿することで、印象づけることもできるでしょう。街やデパートにある仕掛け時計のように、決まった時間に決まった企業のキャラクターが登場して時間をお知らせするといった時報広告や、帰宅時に明日の天気予報を流すなど、企業やキャラクターの認知度を上げる方法はいろいろ考えられます。

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その場限りの体験を提供

いつでもどこでも視聴できる動画メディアが普及し、リアルな体験を求めるライブ・エンタテイメントの価値が上がったと言われています。そこに新型コロナウィルス感染症が拡大し、大型のリアルライブの実施は感染状況によっては難しくなりました。

先行き不透明ななか、活路を見出しているのが有料ストリーミングサービスです。ライブ同様の臨場感やお客さんとの一体感をつくることは難しいかもしれませんが、配信独自の視聴方法を充実させることで新たな利用方法が生まれる可能性があります。前述したキャラLIVEは生放送のため、その場で見たり、聞いたりする価値が高いものですが、SNSで生配信することでその場にいない方々にも多く見てもらうことができます。

キャラクターで街(屋外媒体)のランドマーク化

デジタルサイネージ機器の価格が低下し、高解像度、大型、屈曲など特徴あるものが増えてきました。屋外媒体選定時は、立地条件や価格が決め手になると思いますが、今後より選ばれる媒体であるためには差別化を図ることが必要になるかもしれません。

媒体社が独自のキャラクターを立てることは、その一方法と考えられます。屋外広告には街の情報やニュースを流すことがありますが、キャラクターを使うことで親しみを持たせることができますし、そのキャラクターが定着してくれば、企業キャラクターを持たない企業の広告を手伝うこともできます。

企業キャラクターを持つ広告主にとっても、長期で出稿すれば自社のキャラクターが街のランドマーク化につながります。そうすれば、駅出口の銅像前だけではなく屋外ビジョンが待ち合わせスポットになり、人々の生活に根差した思い出の場所になっていくでしょう。

デジタル技術の向上により、キャラクター×OOHの可能性は、今後ますます広がっていきそうです。前回の記事で紹介した、「ポンタが街にやってきた!」のイベントは、コアファンが現地に足を運んで見にいった他、見に行けないファンから、自分の居住エリアでもやってほしいという声も上がりました。

Pontaはオリックス・バファローズのスポンサーで、バファローズ版のポンタキャラクターもいるため、野球試合応援に関する話題も多く上がっていました。このイベントは1日だけの施策でしたが、回数を増やすことで定期的に話題化を図ったり、実施エリアを広げてもっとファンとつながる機会を増やしたりできるでしょう。

キャンペーンの実施にあたっては、そのキャラクターがどのように人々に受け入れられているか、どれぐらいの期間で、どのようなキャンペーンを展開したいかを広告主にヒアリングし、クリエイティブを考えることが成功につながると考えています。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
charatalker_ooh@group.dentsu.co.jp

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