PRとソーシャル・イノベーション。「共創」こそが社会を変革していく時代に
2024/04/26
パブリックリレーションズ(PR)の概念が変化し、その境界線があいまいになりつつあります。企業などの組織のPR担当者も、どこまでがPRの領域なのか迷うことが増えているのではないでしょうか?
本連載では、PRと「日本」「ジャーナリズム」「メディア」「マーケティング」「パブリックポリシー」と、多面的な視点から「PRの本質」を考察してきました。最終回となる今回のテーマは、「ソーシャル・イノベーション」です。
私たち電通PRコンサルティングでは、この言葉を
持続可能なよりよい社会を創り出すために、パラダイムシフトを実現する新たな社会価値や仕組みを生み出すこと
と定義しています。(リンク)
PRとソーシャル・イノベーションは密接な関係にあります。本稿では電通PRコンサルティングの中川郁代が、ソーシャル・イノベーションの歴史をひもときつつ、解説します。
<目次>
▼「国や社会を変えられると思う?」──18歳意識調査で日本はまたしても最下位に
▼SDGs認知率は9割を超えている日本。必要なのは「アクション」のきっかけ
▼人々の意識を変えずして世の中は変わらない。中国とインドに見る意識・行動変革の原動力
▼ソーシャル・イノベーションとは?「切手制度」が社会にもたらしたインパクト
▼180年前のソーシャル・イノベーションもPR視点が起点に
▼組織を超えて社会課題に取り組む「コレクティブインパクト」
▼個人も企業もつながり合うことで課題を解決する。そのためにPRがある
「国や社会を変えられると思う?」──18歳意識調査で日本はまたしても最下位に
「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」
そう回答した日本の若者世代は5割に届かず、45.8%でした。
これは日本財団が2024年4月に公開した「18歳意識調査―第62回 国や社会に対する意識(6カ国調査)」で明らかになった実態です。
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2024/20240403-100595.html
2022年に実施された前回調査の26.9%から伸長したとはいえ、他国(アメリカ・イギリス・中国・韓国・インド)に依然大きく差をつけられて、2019年の初回調査以降、日本は同調査で3回連続の「最下位」となっています。
ちなみに1位は中国で83.7%、2位インド80.6%、3位アメリカ65.6%、4位韓国60.8%、5位のイギリスでも56.1%と、他国は自分の行動を前向きに捉える若者が半数以上を占めています。
日本の若者は他国に比べ、よりリアリストだということなのでしょうか?
もちろん自分一人の行動では限界を感じるということは理解できますが、他の項目「国や社会に役立つことをしたい」という意思や、「政治や選挙、社会問題について、自分の考えを持っている」「政治や選挙、社会問題について、積極的に情報を集めている」という関心度合いについても、日本は6カ国中最下位という結果になっています。
SDGs認知率は9割を超えている日本。必要なのは「アクション」のきっかけ
その一方で、社会課題の解決を目指すSDGsの日本での認知率は、今や9割を超えています。
企業広報戦略研究所が2023年7月に全国の一
般生活者1万人を対象に実施した調査によれば、SDGsの認知率は93.4%(図1)。小学校や中学校での教育課程に取り入れられたことに続き、高校でも2022年度から授業に導入されたことなどから、若い世代でのSDGs認知率が全体を底上げしていると推察されます。
これほどSDGsが、特に若い世代を中心に理解が浸透している日本において、前述の18歳意識調査では最下位になっている現状をどう捉えたらよいのでしょうか。
何が課題でどういうアクションが必要なのか、知識としては十分に理解しているが、自分ゴト化できるきっかけがなく、実際のアクションには踏み出せずにとどまっているようにも見えます。
だとしたら、誰かがその背中を押してあげるきっかけをつくることが必要でしょう。それがいつ、どのように、どういう仕組みで、誰が背中を押して進めていけるのか、それが肝心なのです。
人々の意識を変えずして世の中は変わらない。中国とインドに見る意識・行動変革の原動力
この連載のプロローグでは、「PRの未来」をテーマに国連広報センター・根本かおる所長に、電通PRコンサルティング執行役員の井口理が、SDGs達成に向けてPRの果たすべき役割などを伺いました。
PRがいざなう SDGs達成への道~未来に資するPRの役割とは?
https://dentsu-ho.com/articles/8461
この対談の中でも語られた通り、超高齢社会、気候変動、新型コロナウイルス、紛争、世界の分断など、さまざまな課題解決を目指すためには、「ソーシャル・イノベーション」が不可欠です。
人々の意識や行動を変えずして世の中は変わりません。例えば、調査結果の上位にある中国とインドは、何が意識・行動変革の原動力になっているのでしょうか?
まず今回の調査では、中国がさまざまな項目でトップになっています。この背景には、前回調査時にはまだ国際社会がコロナ禍の中にあったこと、そしてそれから中国の若者によるいわゆる「白紙運動」が起こり、その後ゼロコロナ政策が廃止されたことがあります。
これにより国内の厳しい行動制限が緩和された結果、彼らは自らが国や社会に影響を与えられると感じ、政治や社会問題に対する関心と積極的な行動が高まっているのではないかと推察します。
そしてインド。今回の調査では僅差で2位でしたが、過去2回の同調査では他国を離しての連続1位でした。若者の前向きな意識がそのまま国の勢いにつながっているように、筆者には感じられます。
IT分野において革新的な経済成長を実現したインドは、2023年に人口で中国を抜いて1位となりました。日本とは対照的に、今後ますます豊富な労働力が強みとなっていくことでしょう。
一方で、深刻な大気汚染や貧困・差別など、社会課題大国でもあるインドは、その社会課題を解決する動きにおいても、世界で最先端をいっています。
インド国内では年々「インパクト投資」(※1)が広がっており、その投資額は、2010年の3億ドルから2019年には27億ドルと、年平均成長率26%で増加しています(出典:The Global Steering Group for Impact Investment)。
※1 インパクト投資=財務的なリターンだけでなく、社会的・環境的なインパクトを創出することも目的とした投資
また、2014年にはインドの児童人権活動家カイラシュ・サティヤルティさんが、女性の教育を受ける権利を訴え続けているパキスタン出身のマララ・ユスフザイさんと一緒にノーベル平和賞を受賞しました。このことは国の誇りであり、より良い社会を実現しようとする人々の意識の根底に、サティヤルティさんの存在があると考えます。
ソーシャル・イノベーションとは?「切手制度」が社会にもたらしたインパクト
ソーシャル・イノベーションの定義はさまざまありますが(※2)、本稿では
持続可能なより良い社会を創り出すために、パラダイムシフトを実現する新たな社会的価値や仕組みを生み出すこと
としています。
※2 ソーシャル・イノベーションの定義=
-
「社会のニーズにこたえることを動機とし、社会的な目的を第一とする組織によって主に発展・普及した、イノベーティブ(革新的)な活動や事業」(英オックスフォード大学)
-
「社会の発展を支援するうえで、困難で、かつしばしば社会全体や環境にかかわる課題に対し、効果的なソリューションを発展・展開させるプロセス」(米スタンフォード大学)
-
「社会を良い方向に変えることという定義は共通しているものの、領域が広すぎて定義付けることは困難である」(三井物産戦略研究所)
など
より良い社会の実現には、日々の“改善”も必要ですが、改善は、段階的な変化のみを意味します。イノベーションは改善やアップデートとは区別されるべき、新たな、革新的なモデルです。
なお、ソーシャル・イノベーションは単なるテクノロジーイノベーション(技術革新)やビジネスイノベーションとも分けて考えるべきですが、これらのイノベーションの事例は区別が難しいこともあります。
テクノロジーであれ、ビジネスであれ、仮にそのイノベーションが「ソーシャルグッド」をもたらすものであれば、ソーシャル・イノベーションと言えるでしょう。そして、それらは単なるアイデアではなく、普及し、運用され、持続可能なものであるべきだと捉えられます。
より良い社会へと大きく転換したソーシャル・イノベーション事例は、19世紀にさかのぼりますが「切手制度を導入した郵便」が最も分かりやすいでしょう。
インターネットの普及に伴い、今では切手を貼って手紙やはがきを送ること自体、激減していますが、19世紀当時は料金を前払いできる「郵便切手」が、まさに画期的なイノベーションでした。
世界最初の切手は1840年にイギリスで発行されています。この頃の手紙は、出す人が料金を支払うのではなく、受け取る人が重さと距離によって料金を払うシステムでした。そのため、着払いの郵便料金が高すぎる、頼みもしない手紙はいらないと、受け取り拒否をする人もたくさんいました。
このように不便で欠点の多い郵便制度を改革して、国民全体が利用できるようにしたいと考えたのが、後に「近代郵便の父」と呼ばれた税制研究家のローランド・ヒルです。
ローランド・ヒルの近代郵便制度(郵政博物館)
https://www.postalmuseum.jp/column/collection/first-stamp.html
ヒルは、まず郵便制度改革案を示したパンフレットを制作して、一般向けに公開しました。パンフレットの内容は、差出人が支払う料金前納制にすると同時に、料金は全国どこへ出しても均一の低料金という、合理化・単純化したものでした。
この改革案は世論の支持を得て、新しい郵便制度は1840年から実施することが議会で決定。そこで、ヒルは、料金を前払いで支払った印をどのように表示するか、その方法を懸賞で募集したのです。
その結果、「郵便物の表面に証票を貼る」という方法が採用され、初めて「郵便切手」が誕生しました。
180年前のソーシャル・イノベーションもPR視点が起点に
当時のヒルにPRという概念があったかどうかは分かりませんが、この切手誕生ストーリーにはいくつものPR視点が盛り込まれています。
改革案を示したパンフレットを公開し世論の支持を得ていたこと。
そしてその国民の声を議会で共有し改革案の実施を決議したこと。
その後、前払いで支払った印をどのように表示するかを懸賞で募集し、再び世の中を注視させていたこと。
近代郵便の父は明確なゴールを設定し、それに向かって世論形成まで行う、まさにPRの実践者だったのです。
このようなPR思考から生まれた「切手」は、大きなソーシャル・イノベーションをもたらしました。パンフレット公開からわずか3年でその改革案が実現し、イギリスが最初に切手を発行してから3年後にはスイスも切手制度を導入。その後は世界中に瞬く間に広がっていったのです。アメリカは1847年、フランスは1849年、日本は1871年に最初の切手を発行しています。
従来の郵便に対し、切手制度という「新たな社会的価値や仕組み」が創出されたことは、ソーシャル・イノベーションがPRを通して社会に広く気付きを与え、より良い社会へと大きく転換した代表事例と言えるでしょう。
なお、この事例はビジネスイノベーションのようにも見えますが、以下の4つの要素から、先ほど定義した「ソーシャル・イノベーション」であると言えます。
- 料金後払いから前払いを当たり前のものとする、刷新的なパーセプションチェンジを起こした
- 一つの組織、一つの地域の利益ではなく、社会全体に恩恵をもたらした
- 特定の組織や地域にとどまらず、広く世界に普及・浸透していった
- 単なる革新的なアイデアにとどまらず、持続的に運営される社会のシステムとして定着した
「便利で快適」な生活から今、待ったなしで求められているイノベーションとは?
しかし近年においては、このようなソーシャル・イノベーションは、もう先進国では期待できないかもしれません。なぜなら人々の生活がより豊かになり、便利で快適な暮らしが既に当たり前になっているからです。
むしろこれからは、仮に今までの便利で快適な生活から不便を強いられることになったとしても、気候変動対策、温室効果ガスの削減をグローバル規模でどう実現していくかが、待ったなしで求められています。
同時に、人や国の不平等をどうなくしていくのかなど、誰もが安心して暮らせるより良い社会への転換を加速して進めていかなければなりません。それらの実現がSDGsのゴールであり、国だけでなく、企業に対しても、積極的な取り組みが期待されています。
企業への期待は2024年1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発表された米PR会社エデルマンの「トラストバロメーター(信頼度調査)」の結果に表れています。
2023年11月3日から22日に実施された、世界28カ国の自国の政府、企業、メディア、NGOに対する信頼度調査では、グローバルにおいてはNGOや政府よりも、「企業」への信頼度が高いことが分かりました。これは前年の調査から続いている傾向です。
不信と不安定の時代において、最も信頼されている組織は企業であり、企業が社会課題を解決することへの期待がより一層高まっているものと考えられます。
なお、こうした企業に対する社会からの期待については、本連載の過去記事でも取り上げています。
PRとパブリックポリシー。「パブリックアフェアーズ」と「ブランドアクティビズム」の可能性
https://dentsu-ho.com/articles/8753
組織を超えて社会課題に取り組む「コレクティブインパクト」
とはいえ、どんなに素晴らしいビジネスモデルを創出したとしても、企業だけで社会課題の全てを解決できるものではありません。また、社会課題が多様化、複雑化する現代においては、国や自治体など行政機関だけで対応することも難しくなってきています。
そんな背景もあり、昨今では社会課題の解決に「コレクティブインパクト」を実践していくことが重要になっています。
コレクティブインパクトとは、特定の社会課題について、行政や企業、NPO、市民などが組織を超えて協力し、解決に向けて取り組む考え方です。
明確なゴールを設定し、それぞれの組織が専門領域を生かしながら、あるいは相互に補完し合いながら、より良い社会の実現を目指す──。多様化するステークホルダーとの関係づくりは、まさにPRが得意とする領域であり、そこにこそPRが求められていると考えます。
コレクティブインパクトを実践した身近なソーシャル・イノベーションの事例を紹介しましょう。積水ハウスが展開した“IKUKYU.PJT”です。
この一企業のイニシアチブは、社内にとどまらず、日本における男性の育児休業取得を促進する社会革新の一翼を担いました。数々の業界アワードなども受賞している取り組みです。
積水ハウスは、住宅メーカーとして“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンを実現するため、まず従業員一人ひとりが幸せになることが重要であると考え、2018年9月より「3歳未満の子どもを持つ男性社員1カ月以上の育休完全取得」を推進していました。
そして本格運用開始の2019年2月には、対象となる全ての男性社員が、1カ月以上の育休取得率100%を達成しました。(以後2024年2月末の段階で100%取得を継続中)
一方で、この当時の日本の男性育休取得率は7.48%(厚生労働省「令和元年(2019年)雇用均等基本調査」)と、前年から微増していたものの、1割にも満たない状況でした。
積水ハウスは、男性の育休取得をより良い社会づくりのきっかけとしたいという思いで、2019年から「社外」に向けたコミュニケーションをスタート。独自のツールである「家族ミーティングシート」の一般公開ほか、「育休を考える日」の制定や、全国の男性育休取得実態を調査した男性育休白書の発表など、さまざまな啓発活動を継続的に行いました。
改正育児・介護休業法が施行された2022年には、業種・業態を超えた企業・団体へも働きかけ、「男性育休について考える」共創プロジェクトへと発展。動画やソーシャルメディア、フォーラム、広告などを通じて、日本社会全体に男性育休取得推進に関するポジティブなメッセージを発信し、社会全体が男性の育休取得推進に前向きに取り組む機運を醸成したのです。
同プロジェクトは省庁や自治体、大使館、メディアも含む81もの企業・団体の賛同を集め、社会を動かすきっかけになりました。翌2023年にはさらに輪を広げ、「男性が当たり前に育休を取得できる世の中にしていきたい」というビジョンに共感する119もの企業・団体の賛同を集め、社会全体に向けてメッセージを発信しました。
2023年7月に厚生労働省が発表した調査では、男性の育児休業取得率は17.13%と前年に比べて3.16ポイント増え、過去最高になりました。政府が2025年までの目標とする「50%」まではまだまだ開きがあるものの、それでも男性も育休取得が当たり前になる社会へ、世の中は確実に変化しているのです。
個人も企業もつながり合うことで課題を解決する。そのためにPRがある
冒頭、「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」の回答が最下位だった日本の若者世代。
これを企業に当てはめたらどうでしょうか。「自社の行動で、国や社会を変えられると思う」にYESと回答する企業は果たしてどのくらいあるのでしょうか。
社会における企業への期待が高まっているとはいえ、社会課題が多様化、複雑化する時代において、若い世代の個人も、企業も、独りでそれを背負い込む必要は全くありません。
誤解を恐れずに言えば、そのためにPRがあるのです。社会課題をPR視点で考え、他者とつながり、コレクティブインパクトを実践していくと、ソーシャル・イノベーションへの実現は加速していくでしょう。
コレクティブインパクトは、ある社会課題に対して個々の強みを生かして機能的な役割分担を果たすスキームとして、欧米ではさまざまな成功ケースがあります。日本でもそういった取り組みをリード、マッチング支援するNGO/NPO組織や企業コンソーシアムも出てきました。
逆に個人がリードし、そこに企業などの組織がサポートを行うという形も増えてきています。中には熱量が高く強い意志を持って組織を離脱し、個人事業主として活躍する人も増え、それぞれが強い思いや卓越したスキルを持って社会を変えようとしている例も数多くあります。
このような、個々の散らばる存在の力を束ねることができれば、それは大きな推進力になるはず。個人でも企業でも目指すゴールが同じなら、まずは一緒にやりましょうというスタンスで、いわば「仲間づくり」が今更ながら重要なコミュニケーションとして注目されています。たとえ緩やかなつながりでも共創を促し、そのつながりが多様であればあるほど、新しい発見も生まれ、イノベーションは創出されます。
既に世の中は変わりつつあります。男性育休取得が当たり前になる社会へ。女性管理職、女性議員と言われなくなる社会へ。同性婚も、もう話題にならなくなる時代がやがて来るでしょう。
ここにきて、ようやく多様なステークホルダーに対して謙虚に聞き続ける「傾聴」の姿勢が、あらためて見直されてきています。
本連載でも取り上げてきたように、PRは双方向のコミュニケーションが不可欠であり、信頼関係の構築には単に「広報」だけでなく「広聴」の概念が重要になります。そして「広聴」から、さらに一歩踏み込んで「傾聴」の姿勢が今必要とされているのです。
PRと日本。「PR、誤解されがち問題」の源流とは?
https://dentsu-ho.com/articles/8554
広聴は文字通り「多くの人の声を聞く」ことですが、傾聴は「一人の人の話を深く理解する」こと。多様なステークホルダーと深いレベルでのコミュニケーションを図るには、相手に対する敬意と理解を示すことが重要なのです。
マイノリティの声にも正面から向き合い、人々に広く気付きを提供し、より良い社会へと転換できるかどうか、企業や政府、自治体も正念場に立たされています。
そんな中で、180年前のソーシャル・イノベーションもPR視点が起点であったように、社会のニーズに耳を傾け、多くの人々を巻き込むことなしに、つまりパブリックリレーションズなくしてソーシャル・イノベーションの実現はありません。
そして、ソーシャル・イノベーションは私たち一人一人の意識改革をも促しています。それぞれが意識し、行動を起こすことで、社会全体がより公平で、受容的なものへと進化していくのです。
PRの力は、この変化を加速させるために不可欠であり、その重要性は今後も増すばかりです。