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【まとめ】広告以外のデジタルマーケティング

広告以外で、デジタルマーケティング №7

  • 魚住 高志

2017/08/22

【まとめ】広告以外のデジタルマーケティング

今回の連載では、広告会社のデジタルマーケティングにおける、デジタル広告以外の取り組みについて紹介し、社内外から驚きに近い反応を多数頂きました。今回が本テーマでの最終回となりますので、これまで紹介してきた取り組みを整理したいと思います。

【目次】
広告会社がB2Bマーケティングでできること
コンテンツ提供ビジネスに新たな価値を生む“デジタルいけす理論”
顧客の事前期待を超える体験設計フレームをご紹介
デジタルマーケティング設計診断ツールをご紹介
顧客感情を可視化するカスタマージャーニー作成法
“対面型営業活動”でデジタルマーケティング
広告の役割は、企業からの広義な「サービス」?

 

広告会社がB2Bマーケティングでできること

デジタルマーケティングに取り組む企業の業態として、第3回の記事「広告会社がB2Bマーケティングでできること」でB2B業態の企業におけるデジタルマーケティングについて紹介しました。広告会社はB2C業態のクライアントが中心と思われがちですが、ことデジタルマーケティングにおいてはB2B業態のクライアントも多い傾向にあります。

デジタルマーケティングとは「データを活用した深い顧客理解と、それに基づいた適切なアプローチを実現する手段」であり、B2CでもB2Bでも必要とされる事業課題を解決するために適した手段です。
 

コンテンツ提供ビジネスに新たな価値を生む“デジタルいけす理論”

 

第6回の記事「コンテンツ提供ビジネスに新たな価値を生む“デジタルいけす理論”~メディア企業でデジタルマーケティング~」では、B2B業態としても特殊な、メディア企業のデジタルマーケティングについて取り上げました。B2B企業の営業活動である“売り方”を高度化する手法としてではなく、販売する商品つまり“売り物”を高度化する手法としてのデジタルマーケティングを紹介しました。

マーケティングというと、どうしても売り方である「Promotion」の高度化を想像しがちですが、いわゆる4Pにおける「Product」の高度化もデジタルマーケティングでは実現することが可能です。「Product」が高度化することで、企業の提供価値が「製品」から「サービス」へと変わってきているのです。
 

顧客の事前期待を超える体験設計フレームをご紹介

 

第4回の記事「サービスモデルキャンバス~顧客の事前期待を超える体験設計フレーム~」では、企業がサービス業化する中での4Pの変化について紹介し、企業のサービスデザインをサポートするフレームワークとして「サービスモデルキャンバス」について解説しました。

この中でサービスデザインにおいて重要なこととして顧客の企業に対する「事前期待」をあげています。この事前期待の種類と、それを満たすための企業のアセットをマトリックスで整理し、サービスデザインをサポートするツールとして開発・運用しています。更には、サービスを仕組み化するために必要なこととして「業務プロセス」「データ」「システム」「チャネル(従業員を含む)」の変革を挙げています。


デジタルマーケティング設計診断ツールをご紹介

 

「業務プロセス」「データ」「システム」「チャネル(従業員を含む)」という、四つの変革の実現をサポートするツールを第5回「デジタルマーケティング設計診断ツール」の記事で紹介しました。

サービス提供を実現するために必用な4カテゴリーのありたき姿に対する、現状の達成度を簡易ながら把握するのが「デジタルマーケティング設計診断ツール」です。またここでは、この四つのカテゴリー変革に取り組むことを「デジタルトランスフォーメーション」と称しています。
 

顧客感情を可視化するカスタマージャーニー作成法

 

提供しているサービス自体を評価する手法として「顧客感情を可視化するカスタマージャーニー作成法」を第2回「顧客感情を可視化するカスタマージャーニー作成法」の記事で紹介しました。過去の記事の中でも一番反響があった記事でした。どこか定性的に作成されがちなカスタマージャーニーを定量化し可視化することで顧客体験上のペインポイントを明確化し、広義なサービス提供プロセスの課題を浮き彫りにすることが可能です。

カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップ

“対面型営業活動”でデジタルマーケティング

本連載では企業が顧客に提供するさまざまな体験は、全てサービスであると定義しました。例えば、企業の営業職員が対面で提供する「接客」もサービスと定義しています。多くの企業が顧客体験上のペインポイントとしてこの「接客」を挙げていました。そこで、このサービスとしての「接客」を高度化するデジタルマーケティング手法を第1回「“対面型営業活動”でデジタルマーケティング」の記事で紹介しました。これも対面チャネルにおける「データ」「システム」「業務プロセス」の変革によって実現する手法です。

広告の役割は、企業からの広義な「サービス」?

 

ありたき顧客体験の提供を実現するデジタルトランスフォーメーションを、フレームワークとしてまとめると以下のようになります。

デジタルトランスフォーメーションのフレームワーク
デジタルトランスフォーメーションのフレームワーク

これらは、まだまだ社内外で議論をしながら進化を続けているものです。特に上記図の⑥に関しては、製造業において製造プロセスを可視化し管理と意思決定を支援する仕組みがあるように、サービスデザインにおいてもそのプロセスをサポートする仕組みが必要であると考え、現在取り組んでいる最中です。ぜひ、同様な課題意識をお持ちの方と議論をさせていただければと思っています。
 
本連載では、あえて広告以外のデジタルマーケティングを取り上げてきました。ですが、私は広告の役割の一つに、企業からの広義な“サービス”という視点も必要ではないかと考えています。広告会社における組織や業務は大きく「広告とソリューション」もしくは「メディアとソリューション」で区分されることが多いのですが、デジタル時代の顧客体験を考える上では、その区分は必ずしも正しくないのではないかといった問題提起をして本連載を終えたいと思います。

この問題に対する新たな取り組みができた際には、またこの場を通じて紹介させていただきます。